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本文

平成30年7月10日 市長定例記者会見

会見項目

  1. 平成30年台風第7号及びそれに伴う大雨による高知市の被害状況等について
  2. 第65回よさこい祭り及び第20回よさこい全国大会,『よさこい×COOL CHOICE2018』について
  3. 高知市ふれあい収集の試行収集開始について

配布資料

資料表紙 [PDFファイル/356KB]

会見内容

1.平成30年台風第7号及びそれに伴う大雨による高知市の被害状況等について

 (平成30年7月豪雨においては,7月9日時点で)既に報道されておりますように,120名以上の方々が亡くなり,行方不明になられている方も30名近くになっておりますので,まず,お亡くなりになられた皆様方のご冥福をお祈りしたいと思いますし,一刻も早い捜索を今後も進めていただくよう願っております。なお,全国的には1万人以上が避難されているということもありますので,被災されました皆様方に心からお見舞いを申し上げたいと思います。また,捜索活動が県内も含めてまだ継続中ですので,それぞれの関係者の皆様方へお見舞いを申し上げたいと思います。

 高知市の状況を説明しますが,県外の記者の方々も多いですので,今回の台風の特色を少し広域で説明いたします。今回の雨は,高知空港の東側を流れる物部川の上流で非常に強い降雨があったというところが1つ。さらに東の安芸川の上流部でもかなりの雨が降ったということで,非常に大きな被害が出ております。また,西部の宿毛市周辺でも集中豪雨があり,非常に大きな被害が出ております。

 物部川の水位が上がり,氾濫する可能性が非常に高かったのですが,もしも物部川が氾濫し決壊した場合には,高知市の東部に影響が出るということで,一時,5か所の避難所を開設しました。その後,物部川の水位が下がったことで閉鎖しましたが,そういう緊迫した状況がありました。現在は,鏡ダムの上流において,(降り始めからの総雨量が)800mm程度の雨量がありましたので,土佐山,鏡で崖崩れが発生しております。特に鏡ダムの西側を中心に崖崩れが多発しておりまして,大規模な崩落があったのは県道の2か所で,1か所は今週月曜日から県の土木事務所が中心になって現場へ入っていると思います。それともう1つが鏡庁舎から南(に進んだ地点)の県道で土砂や倒木が県道をふさいで,通常であれば土砂撤去を早期に行って通行を確保するのですが,電力線,電話線などのケーブルがあるため,まだ手がついてないという報告を受けています。

(中澤副市長)

道路上の土砂はほぼ取れましたが,斜面の方には木材がありますので,それが危険で通行できないという状況です。

(市長)

これらの場所で通行止めということになっておりますが,迂回(うかい)できる道は一応ありますので(県管理道を代替道として通行),一時期,7世帯12名程度が孤立しましたが,現在は完全な孤立ということではございません。なお,急病人などが出た場合には,消防隊を入れて救助をするという準備をしているところです。県土木が崖崩れの関係の治山工事を行うこととなり,国の認証査定を含めて時間がかかると思いますが,今後も県と連携を密にしながら対応していきたいと考えております。現在はそういう状況です。

もう1つ,災害関連で言うと予想外でしたが,7月7日に,NTTの光ケーブルが,広島から回ってくるルートと愛媛から回ってくるルートの2ルート両方とも土砂崩れの影響を受けまして,切断されたと聞いております。その関係で,インターネットを用いた電子決済ができなくなりましたので,その関連の影響がありました。(開所していた市の窓口センターでは)住民票の発行も朝からほぼ終日できなくなりまして,把握しているところで約100人の方に影響がありました。

観光関連の影響では,インターネット等が止まってしまいましたし,光回線を使う電話も一部不通になりましたので,旅館,ホテル等のキャンセルの電話も不通になったようでして,やはり混乱したと聞いております。

2.第65回よさこい祭り及び第20回よさこい全国大会,『よさこい×COOL CHOICE2018』について

 次に,第65回のよさこい祭りと第20回のよさこい全国大会についてです。両方とも節目の大会になります。第65回のよさこい祭りにつきましては207チーム,約1万8千人の踊り子さんが参加見通しということになっております。また,よさこい全国大会が第20回となっておりますので,(県外参加)チーム数も昨年から3チーム増やして盛大に行われます。また,ペギー葉山賞をこの20回記念大会から復活する予定としております。

 また,お手元の資料に,地域伝統芸能大賞「活用賞」と書いておりますが,よさこい祭振興会がよさこい祭りを地域活性化に非常に有効に使っているという賞をいただけると聞いておりまして,本年11月に,名古屋市で表彰式の予定となっております。

 また,海外チームについては,県が海外のアンバサダーを順調に拡大しておりまして,今回の第65回にも桜(さくら)舞(まい)ポーランド(10か国の踊り子で結成された国際チーム)が初参加をすることになっております。また台湾からは,高雄市にある漢(かん)神(しん)百貨店という高雄市で1番大きな百貨店と交流を重ねておりまして,昨年は正調よさこいを高雄市民の方々と一緒に踊るというイベントがあり,大成功でした。これを受けまして,漢神百貨店の方を中心として,高雄市の市民の方を含む32名がよさこい祭りの本番に合流することになっておりますので,高知市役所踊り子隊と合流して,本祭を踊っていただくことにしております。

  また,2020年の東京オリンピック・パラリンピックの時,特にパラリンピックがありますので,よさこいをいろんな形ではめ込んでいきたいということで,知事をはじめ,それぞれが全国のネットワークで運動をしております。このようなこともありますので,今年の8月末に原宿で開催される「原宿スーパーよさこい(表参道元氣祭原宿スーパーよさこい)」に,高知市から,障がいをお持ちの方々のチーム「てんてこ舞(まい)」が初めて参加することになっております。また,様々な部分で我々もオリンピック・パラリンピックへ働きかけていきたいと思います。

 よさこい祭りと関連する取り組みですが,「よさこい×COOL CHOICE」についてです。昨年もたくさんの皆様方にご協力をいただきまして,環境省主催の「COOL CHOICE LEADERS AWARD」で審査員特別賞である「爆笑問題太田賞」をいただきました。今年はさらに拡大しまして「COOL CHOICE」の協力を1万5,000人,80団体程度まで増やしていきたいと考えており,よさこい祭り本番と,「原宿スーパーよさこい」でも拡大したいと思っております。また,サントリー食品インターナショナル株式会社からご協力もいただくようになっておりまして,間伐材で作った「よさこい×COOL CHOICE」の紙コップを12万個ご提供いただけることになっております。また,記念のペプシコーラを1トンいただけることになっております。また,(オーテピア,万々商店街,高知城,追手前高校の4か所に出展する「よさこい×COOL CHOICE」ブースでは)日産自動車の電気自動車リーフの出展もありますし,7月2日に「よさこい×COOL CHOICE」リーダーに認定した土佐おもてなし海援隊をリーダーに,高知市のよさこい祭りや「原宿スーパーよさこい」等様々なイベントでこの運動を広めていきたいと考えております。

3.高知市ふれあい収集の試行収集開始について

 高知市では,ご高齢の一人暮らしの方々が非常に増えてきておりますので,家庭ごみをごみステーションまで持って行きにくいとか,持って行くことができない方々がおられまして,現在のところは近所の方々に持って行っていただいたりしておりますが,行政としては,どうしても持って行くことができない方の各家庭に収集に行こうという「ふれあい収集」を試行したいと考えております。長浜・御畳瀬・浦戸の地区に限定して申請受け付けをして,それぞれ認定を行います。資料8ページに書いておりますが,「ふれあい収集」の実施につきましては10月からを予定しております。ご家庭で蓋付きのプラスチックの容器に入れていただいて個別収集をいたします。

 ご近所の方が手助けをしてごみステーションまで持って行かれる方も結構おられますので,そういう世帯は地域の力に頼みますが,どうしても持って行くことができない場合に,高知市が個別収集をするということで,モデル的に実施をして,課題を整理した上で,徐々になるとは思いますが,地域を拡大していきたいと考えております。

 

質疑応答

(記者)

 先月,大阪北部で発生した地震で被害が発生しましたが,南海トラフ地震で大きな被害が想定される高知市として得られた教訓と,その教訓にどう対応するのかをお教えください。

(市長)

 6月に,大阪北部で大変大きな地震が発生いたしました。特にブロック塀の倒壊で小学生も犠牲になっておりますので,我々も残念ですし,高知市でもそのようなことのないように徹底をしなければいけないと強く感じたところです。小学生が亡くなったのがちょうど通学の時間でしたので,このことを受けて,6月19日に,文部科学省から緊急点検調査を行うよう通知がありました。

 高知市においても,小学校,中学校,特別支援学校合わせて59校の敷地内にあるブロック塀の緊急点検をいたしましたが,その結果,建築基準法の施行令に適合していないブロック塀が34校91か所あることが判明いたしました。これ以前に教育委員会で調査済であった(危険等の判定により改修を計画していた)ものが18校あり,それに加えて新たに(建築基準法施行令に適合していないブロック塀が)34校91か所あるということになります。平成30年度から,先の18校のブロック塀改修工事に着手し,3か年計画で行うよう予算化をしておりましたが,今回新たに改修が必要な施設が出てきましたので,教育委員会と協議をして,できるだけ前倒しでブロック塀の撤去やフェンスへの交換などの改善を図ってまいります。

 また,一部報道によりますと,大阪ではマンションが非常に多いこともあり,50か所以上でエレベーターに人が閉じ込められたようです。ちょうど通勤通学の時間帯でしたので,こうした事例がかなりあったようです。マンション内のエレベーターが止まると,専門の方(エレベーター保守員)がいないと再開できないということになっているようで,その専門の方々の人数が少ないために,再開までに時間がかかったと聞いております。高知市もマンションが非常に増えておりますので,このようなところへの対応も,我々も参考にしなければならないと思っています。

 ブロック塀につきましては,先に学校施設だけを調べましたので,市の公共施設,例えば市営住宅,公民館,市民会館においてもブロック塀がありますので,点検を指示しております。現在,それぞれ点検に入ったところですので,8月末ぐらいには中間のまとめをいたします。施設数は全部で3,000を超えておりますので,それぞれの担当部局で点検を実施し,いずれ集約して,対策を練っていきたいと考えております。

(記者)

 できるだけ早くと市長が今おっしゃいましたが,何年後までに終えたいという目安はありますでしょうか。

(市長)

 まずは校舎の耐震補強工事を平成30年度までに終わらせるということが大目標で,これらについてはほぼ終わりました。もう一つは,学校のガラス飛散防止や,体育館で落下物が発生しないように対策を行っています。その関連で少し遅れましたが,平成30年度から,(前述の)18校のブロック塀を3か年で改修しようと計画を立てておりました。1年では全部が片付かないとは思いますが,できるだけ早く,短縮して実施したいと思います。ただし,今回さらに改修が必要な数が増えましたので,計画を練り直す必要があります。

(記者)

 街路市の出店基準について規制緩和がありましたが,その効果などについてお聞きしたいと思います。

(市長)

 街路市については,出店者の高齢化などもあり,だんだんと出店者数が減ってまいりましたので,高知大学や街路市組合を含めて活性化に向けたご意見をいただいたうえで,規制緩和を行っております。今般(4月1日から),グループによる出店を認めることとしまして,5月に,木曜市の出店者の中でこの第1号が出ております。また,固有の店舗をお持ちの方につきましては出店できない規制がありましたが,これも緩和しまして,6月に第1号の申請があり,許可を出したところです。

 また,空いている小間(こま)(出店枠)がありますので,この4月から,れんけいこうち広域都市圏として34市町村での連携が開始されたことと関連して,7月22日日曜日から,他の33市町村と連携したれんけいこうち枠の出店をスタートさせる予定としております。これまでも出店していた市町村がありましたが,新たに2小間を加えた全8小間を,出店を希望される33市町村に輪番等で運営をしていただくことになります。今後とも,日曜市の活性化に,れんけいこうち広域都市圏の事業としても積極的に取り組んでいきたいと考えております。

(記者)

 今回の豪雨に対する市の体制は万全であったと思われていますでしょうか。

(市長)

 今回の対応につきましては,ほぼ1週間前の7月1日から,大雨警報が断続的に出されておりましたので,(警戒)体制を取っておりました。7月1日は日曜日でしたが,防災対策部は土曜日から詰めていたと思います。本部の体制について7月2日月曜日の庁議でも指示をして,同日の午後3時30分から災害対策本部の調整会議の第1回目を実施しまして,それから断続的に災害対策本部会議を実施しながら,徐々に増強をしていったところです。ご承知のとおり,今回は梅雨前線が少し北側に振れましたので,広島・岡山・愛媛で大きな被害が発生いたしました。愛媛でも非常に多くの方がお亡くなりになられましたので,もし仮に,梅雨前線がもう少し南に配置していれば,高知はもっと甚大な被害が出ていたと思います。緊迫した状況の中で,断続的に本部会議を開きながら,段階的に体制を増強して対応したところです。そういう意味では,対応が遅くなったということはないと思います。

 だいたい県内の中山間地域では(降り始めからの総雨量が多いところでは)1,000ミリ近くになりまして,鏡ダムの上流でも800ミリ強降りましたので,難しいのは,どこが崩れてもおかしくない状況であったことです。ですので非常に緊迫した中で対応してまいりました。

(記者)

 今回の豪雨で,高知市の観光にかなり影響するのではないかと思うのですが,現状や見通しの部分と,高速道が止まっていますので(土砂崩れ被害による高知自動車道の大豊インターチェンジから川之江東ジャンクションまでの通行止。7月13日午前に解除),少し先の話ですが,1か月後のよさこい祭りを控えて,懸念されていることなどはありませんか。

(市長)

 今回の豪雨における観光関連の影響については,中澤副市長から申し上げます。

(中澤副市長)

 今回,高知自動車道の立川(たぢかわ)のところの上り線の橋(大豊町立川上名にある立川橋(たじかわばし) が落ちたということで,かなり交通面では影響を受けていると思います。ただそういった情報が外に出て行くことによって,高知市の実際の状況につきましては先ほど市長が申し上げたような内容であるのですが,それ以上に大きな被害があったのではないかという風評的なところも懸念しております。

 そういった中で,旅館ホテル共同組合に状況を確認させていただきました。この土日につきましては,やはり高知市もかなり雨が降ったということと,通信障害の関係で光回線の電話が通じなくなったり,またあるいはインターネットが利用できなくなったりすることにより,かなりの影響を受けたと聞いています。宿泊客のキャンセルがかなりの数あったと聞いておりますし,また,全国でも被害が起きているような状況ですので,予定されていた宴会などもキャンセルがあったと聞いております。具体的に何件とかいったところは把握できておりませんが,高知市の旅館ホテル共同組合によりますと,現在調査に入っており,今月中を目処に一定,状況把握をしたいと仰っていましたので,そういった状況も見なくてはいけないのかなと思っています。

 また,7月7日はほぼ1日中,電話などが通じないところがありましたので,(宿泊客が)予約やキャンセルの連絡もできなかったということで,そういった面でも影響がかなりあったのかなと思っています。

 8月のよさこい祭りについては,よさこい祭り振興会にもお聞きしましたが,今のところ開催する方向で進めておりますので,高知自動車道については,なかなか上下線ともに復旧というのは無理だと思いますが,下り車線を利用した対面通行などの方法で車が通れるような形になっていただきたいというのが我々の思いでございます。

(市長)

 7月7日に,特にインターネット等の回線が全部遮断されましたので,我々も非常に情報が取りにくくなりましたし,メディアの方々も情報が取りにくくなられたと思います。その関係の影響が大きかったのが観光関連です。旅館ホテルはネットでの予約が多いですし,ネットでのキャンセルということになると思うので,やはり影響が出たと思います。懸念は,高知自動車道の立川橋が大規模に崩壊したことです。報道されておりますように,高速道路は基本的に高規格で建設されていますので,あれだけの大規模な崩壊は恐らく全国で初めてだと思います。今後,国土交通省を中心に,どのように災害復旧をしていくかということを練られると思いますので,十分に情報を入手していきたいと思いますし,国交省に対する要望も上げていきたいと考えております。下り車線が使えるようになれば,暫定的に(片側交互通行で)使うということは考えられるのですが,下り車線もまだ崩壊の危険があるかも知れないとも言われていますので,そのことを含めて,国交省に要望をしていきたいと考えております。できるだけ早く,なんらかの形で暫定的にでも復旧しないと,観光に大きな影響が出るので,非常に心配をしているところです。

(記者)

 要望というのはどういうような要望でしょうか。

(市長)

 もう少し後になると思いますが,県とも協議して,国交省四国地方整備局を通すルートと,国交省の本省に直接の2ルートがありますので,両方のルートで要望をしていくことになると思いますが,県と相談して整理した上で要望をしていきたいと考えております。まだ時間がかかると思いますが,整理をしていきたいと思います。

 あともう1つ,高知市内は被害が少なかったのですが,メディアではやはり広島・岡山・高知という報道をされていますので,全国的に見ると,倉敷市で発生したような浸水が高知市も発生しているような感じで受け止められている方もおられると思いますので,正しい情報の発信ということは,我々もしていきたいと考えております。

(記者)

 「ふれあい収集」についてなのですが,市長が期待する「ふれあい収集」の効果と,今後どのように全市的に拡大させていくのか。地区ごとに分けて対応するのかなど,どうお考えでしょうか。

(市長)

 自分の家族もそうでしたが,一人暮らしの場合,ゴミを両手に持ってステーションまで行くというのはかなり難しくなりますので,やはり「ふれあい収集」は今後とも,高齢化が進む中で我々の行政の一部のサービスとして考えておかなければいけないと思っております。現状で言うとかなりご近所の方々が持って行って下さっているケースも多いかと思いますが,周りにそういう家がないということも想定されますので,ご希望のあるところを調査した上で,登録制でサービスを行うということになろうかと思います。(今回の試行の対象区域である)長浜・御畳瀬・浦戸は非常に高齢化も進んでおりますし,お一人で暮らす方もおられますので,まずはそこでモデル的に,調査をした上で登録をして,10月から実施して,その後一気に全市へというのは体制の関係もあってできないと思いますので,高齢化率の高いブロックごとに順次拡大をしていくというイメージを持っております。

(記者)

 市長としても一人暮らしのお年寄りの負担を軽減したいという思いがあるのでしょうか。

(市長)

 そうですね。高知市の場合は,人口的に言いましてだいたい女性で17万人くらい,男性で15万人くらいなので,統計的に見ても女性の方が2万2千人位多く,女性の平均年齢が6年くらい長いので,女性の一人暮らしが多いというのが特色です。そういう中で,元気ではおられても,だんだん両手に持って運ぶというのができなくなるので,そこを行政のサービスで対応していく必要があるという認識は持っています。

(記者)

 今の「ふれあい収集」の関連ですが,ボリューム的な想定と,今回はモデル実施だから南部地域だけかも知れませんが,要は別の車を出すわけですか。通常の車ではなくて別口を回すのかということと,それと最初に戻りますが,通信障害で119番関係や消防関係の影響というのはなかったのでしょうか。

(市長)

 先日の豪雨災害の通信障害の関係ですね。防災対策部長,消防で通信障害あったかどうか聞いていますか。

(防災対策部長)

 消防からは特に聞いておりません。

(市長)

 119番(の通報受理)が止まったという話はなかったと思います。ただ,市役所の代表電話(コールセンター)は朝から止まったので,1時間後くらいにコールセンターから当直に切り替えました。代表電話が繋がらなくなったことによる影響はあったと思います。

 「ふれあい収集」については所管部署が来ておりますので。環境部長から説明します。

(環境部長)

 高知市と同じ要介護認定1以上を対象としている先進市で言いますと,(大阪府)枚方市や(東京都)八王子市があり,それらの市の出現率(世帯数割合率)をもとに高知市の全体で集計しますと247世帯です。これを今回の対象地区の人口で割りますと,約20世帯くらいから申請があるのではないかという想定をしています。収集方法ですが,今回の試行地区についてはまだはっきりしておりませんけれども,件数によって,別の車を出すのか,それとも通常ルートの中で収集するのかを決めていきたいと思います。

(記者)

 確認です。高知市全体で200。元々の対象の分母がこの条件だと200。結構少ないですね。もっと多いのかなと思いましたが。ちょっとハードルが高すぎるのではないですか。

(環境部長)

 高齢化率とは違いますので,先進市の例を参考にすると,出現率がそうなります。

(市長)

 我々も,何千件という単位かなと思って全国的に先行的な事例を調べたのんですが,全国で先行している事例でも数百件までです。何千件という単位ではないです。自分のところはどうしても難しいという方が申請している感じですね。ですので,周りの方々が結構サポートしている印象はあります。

(記者)

 2点お伺いします。まず1点,さきほどの記者の方の質問でもありましたブロック塀の関係なのですが,先ほど,新たに34校91か所で見つかったということなのですが,この対応については9月の補正でやるということを視野に入れているわけでしょうか。

(市長)

 教育委員会が来ておりますので回答いたします。

(教育委員会 教育政策課長)

 9月補正の検討をしております。先の3年計画の前倒しということをまず最初に考えておりまして,以降(大阪府北部地震を受けての緊急点検によって)追加になったところにつきましては,来年度以降から実施するというのが最初の予定でした。ただし,想定していた数よりも(改修が必要な件数が)多かったので,そこは市長が先ほどお話ししましたとおり,全体の経過もあり,そのためには9月補正が必要なところだと思います。

(市長)

 緊急度の判断をしながら,やはり段階的に補正で充てられる物は充てていくというイメージでいきたいと思っています。

(記者)

 あともう1点は小松の沼(春野町)の問題です。市長はこの前の6月市議会定例会で,庁内横断的に対応していくという姿勢を示されたと思います。これは現場の住民からも,なかなか都市計画課だけでは対応が難しいというような,かえって市をおもんばかるような意見もあったらしく,やはりそれは全庁的にやるというようなご判断であったと思うわけですが,市長の問題解決への意気込みを一言いただければと思います。それと,それを受けて実際に庁内で仕切り役をやるのは吉岡副市長だと思うのですが,市長の決意を受けたその後,吉岡副市長にも一言お願いします。

(市長)

 春野町と合併したのが平成20年の1月1日ですが,小松の沼については,その前の段階から春野町議会でも度々取り上げられています。今回もかなりの雨が降りましたので,小松の沼の水位がどの程度上がっているかということは,その都度確認をしながら対応をしておりました。幸いにしてそんなに高く上がらず,例えばハウスが水没したとかいう状況はなかったと聞いております。土地保全条例は,すごく強力な条例ではないので,段階的にいかなければいけないので,まず文書による指導をどうするかというところを含めて,次のステップに進まないといけない段階に来ていると思います。土地対策委員会という正式な委員会の組織で議論するというところもありますので,そこで議論しながら,次に何のステップが必要かというところや,最終的にどこまでいくのかというところも含めて議論した上で対応をしていきたいということを考えています。

(吉岡副市長)

 わたしはその土地対策委員会の委員長でして,この土地の利用については都市建設部長にも指示をしておりまして,幹事会がその委員会の下部にありますので,その中で,届出の内容と現状がどれだけ違っているかということも含めてしっかりと洗い直しをして,地元の方々から非常に多くの要望が来ていますので,地元の方々のご意見をもう1度確認をした上で,その課題に対してどのように対応をしていくかということを,1つずつ分析した上で,次のステップへ進んでいきたいと考えています。

(市長)

 いずれにしても,全庁的に対応します。

(記者)

 先ほど日曜市の話で出てきたれんけいこうち(広域都市圏)なのですが,今回の豪雨災害も広域にわたって発生したと思うのですが,れんけいこうちという組織体で今回の豪雨に対応した事例などはあったのでしょうか。

(市長)

 まず組織的に言いますと,高知県内には高知市を入れて34市町村あります。その中で市が11市です。11市は高知県市長会という組織がありまして,会長は私です。あとの23が町村会になっています。まず宿毛市がかなり被害が多かったので,宿毛市長とは連絡を取り合いながら,支援が必要な場合はすぐ送り込むという話はさせていただいて,消防組織が組合で活動していますので(幡多西部消防組合),高知市消防の派遣隊が行きました。れんけいこうちとしては,まだ対応は行っていませんが,今後要請があれば,協議しながら動きたいと思います。安芸市は,救助のためのボートが必要でしたので,消防隊がボートを持って安芸市に救助の支援に駆けつけています。他のところはまだ直接的な要請はないのですが,今後もまた要請が出てくれば,市長会,町村会,れんけいこうちの枠組みというところで何ができるかというところを考えていきたいと思っています。

 (道路の通行止によって)物流が止まりましたので気をつけていましたが,食料と水はあるようです。ただ,それとは少し別ですけれども,近隣でいうと広島・岡山・愛媛がかなり被害を受けており,特に倉敷市については,厚生労働省が保健師の派遣を全国的に割り当ててきていますので,本日,倉敷市に向けて,高知市から3名の保健師などの職員が向かっています。恐らく(午後)1時くらいに着くと思います。1週間の予定ですので,ローテーションでまた入れ替えていく予定です。県内でもそういうことがあれば,また保健師の派遣を含めて考えていきます。

(記者)

 あともう1つ。テレビ電話でやりとりするサテライトの仕組みが始まっていたと思うのですが(れんけいこうち防災人づくり塾),れんけいこうち内で会議をやりとりするシステムは災害時には使えるのですか。

(防災対策部長)

 はい。WEBで結んでいますけれども,機材自体が機能すれば災害時にも使えます。

(記者)

 今回通信回線に障害がありましたけれど,それについては。

(防災対策部長)

 WEB回線ですので,インターネットが生きていれば連絡はつきます。しかし今回はインターネットも一部不通ということでしたから,状況によると思います。

(市長)

 今回,都道府県別で言うと高知県の通信障害が一番大きく,NTT西日本高知支店には全く繋がらなかったので,大阪経由でいろいろ調べてもらいましたけれど,全県的に止まったのは高知県だけです。普通,(高知県に回線を結ぶ2系統ある基幹回線の)2ルートともが切断されることはまずないのですが,2ルートとも切断されたということで,県内の10万回線と聞いていますが,ほぼ止まってしまったので,県は災害対策本部の通信を衛星回線に切り替えていました。高知市はそこまではいかなかったのですが,かなり影響が出たと思います。

(記者)

 西敷地(新図書館西敷地利活用事業)についてですが,選定から半年が経ちまして,6月議会でもほとんど進展がなくて,市長はいつまでも伸ばすつもりはないんだというお話でしたけれども,現状どういったことになっていますでしょうか。

(市長)

 今月中に妥当性検討委員会から報告を受ける予定です。委員会は課題を整理しているはずですので,その課題について我々がどうしていくかということをなお報告を受けた後に,内部で協議をしていくというスケジュールになります。

(記者)

 ということは,月内に妥当性検討委員会が答申というか結論を出すということですね。

(市長)

 答申ではないですね,報告です。

(記者)

 報告を出して,8月とかに市長が決めるということですか。

(市長)

 いつ決められるかというのは,対外的な様々なものもありますし,まだ妥当性検討委員会からの報告を受けていないので,課題事項が何点あるかによって,それをどうすれば課題解決ができるかというところも含めて検討しなければいけないので,今の段階でいつまでにということはまだ確定できませんけれども,まずは報告を受けて,それで我々が協議して,最終的に決めていくということになると考えています。

(記者)

 1月の段階で,業者さんと競って,この方に決めましたと言って半年が経ってまだ,何というか,ゴールがどんどん伸びて行っている状態というのはあまりノーマルとは思えませんけれども。

(市長)

 やはり課題を整理しなければ,どうするか結論が出ず,市民説明会を開いて,また,議会にも説明をして決めるということにしていますので,やはり課題整理ができないと説明会ができないので,今,その作業をしているとご理解をいただけたらと思います。

(記者)

 地域コミュニティ計画についてなのですが,先日,よこせとの地域(高知市横浜地区および瀬戸地区)で,元々作っていたコミュニティ計画(よこせとコミュニティ計画)があって,その上で新たな計画に見直しましたが,コミュニティ計画は90年代から策定が始まって,各地域で策定されていますけれども,高齢化といった課題もあるようですが,市長の認識と,あと今後コミュニティ計画が各地どのように,見直しも含めて進めていくのかというところをお聞かせください。

(市長)

 さかのぼれば,高知市のコミュニティ計画というのは,非常に全国的にも先行的に取り組んでおりまして,たぶん昭和40年代から色々な取組がモデル的に始まっていたという記憶があります。だいたい20年位前に,それぞれの地域で,各地域によって策定時期は異なりますが,コミュニティ計画を作っていただいて,それを実行に移してまいりました。かなりなものが実行できていると思いますが,この間担っていただいた方々の高齢化とか,次の子どもたちにどういうふうに参画していただくかというような,色々な課題が出ました。よこせとが,ほぼ20年ぶりに新しいコミュニティ計画に見直し,素晴らしいものを作成していただきまして,特に地元の中学生等の意見も聞いていますので,非常にいい形のものができてまいりました。他の地域のモデルになると思います。

 もう1つは久重地区(高知市久礼野地区および重倉地区)ですね。久重地区はコミュニティ計画がなかったのですが,地域のリーダー的な皆様方が,今後高齢化が進むなかで自分達で何ができるかというところを1つの形に作りこんでいただきました。久重地区も地元の子どもの意見を聞きながら作りこんでいますので,非常にいいものができています。これまでは,従来の計画のローリングという感じでしたけれども,今回のこの久重とよこせとは,完全に新しいものへ,次のステージへ進んだという印象を持っております。地域で熱心な方々とか優れた方々がおられて,非常に情熱をもって作りこんでこられたという印象を持っております。これが全ての地域でできるかどうかというのはまた別ですけれども,現状の計画ができてから20年くらいが経ちましたので,次のステージへ我々も進んでいきたいと思います。そのために,地域内連携協議会(おおむね小学校区ごとに設立されている各種団体の連携組織)が,小学校単位で言うと41校区あるうちの20校区にできまして,地域の団体が同じテーブルにつきましたので,議論はできると思います。先に先行した2つのモデル(よこせと,久重)は非常にいい形で新しい計画ができていますので,そういうものを参考にしながら議論していただきたいと思います。

(吉岡副市長)

 コミュニティ計画を作っていた所(よこせと)と作っていなかった所(久重地区)がありましたが,それぞれ今回の計画はほとんど共助が中心になっています。行政が今まで作ってきたコミュニティ,一緒にやってきたコミュニティ計画はハード面もありましたが,どちらかというとソフト面,特に我々が期待しているのは福祉部会などですね。よこせとについては,防災部会や活性化部会などにそれぞれ分かれていまして,特にこれから少子高齢化が進んでいきますから,福祉部会で地域ができることと,行政が一緒にやって行けること,それから防災の関係もそうなのですが,そういうことが地域でできるようになれば,まさに今言われている「我が事・丸ごと」の世界のような,まさに地域共助のまちづくりが非常に展開しやすくなっていきますので,先ほどの「ふれあい収集」もそうですけれども,地域の方々がそういうことをしてくれるようになると,いざという時に要支援者についても地域の中で分かっていくことで,すぐ南海トラフ地震が発生した時にもすぐ支援ができるというようなことになりますから,そういう形で地域の活動が展開できるようにしていきたいと考えています。

(市長)

 次のステージへ進まなければいけない時期にきてるということは間違いないです。

(記者)

 そのキーワードとして,地域共助というところをさらに深めたいということですね。

(吉岡副市長)

 地域共生ですね。地域共生のまちづくりです。

(市長)

 地域内連携については,最初は地元の方々も疑心暗鬼なところがありましたけれども,1つのテーブルに各団体が着きましょうと。例えば小学校のPTAとか,青少協とか,交通安全とか,町内会,民生委員さん,社会福祉協議会,これらが一同に1つのテーブルに着いたことがないので,着くことによって,例えば年間スケジュールをお互いに披露するだけでも随分連携が取れますので,やっていただけませんかということでお願いをして,今半分(の小学校区で)できたところです。必要性というものはかなり認識をしていただいていると思います。あとは,それを引っ張っていただける地域の方がいるかどうかというところにかかってくると思います。

(記者)

 春先から高校生・中学生が通学時に自転車で亡くなるという事故があり,観月坂(みづきざか) のほうでも小学生が重体になり,先月死亡されたことが分かりました。そんな中,高知国際中でPTAを中心にヘルメット導入の動きがおこってきていますけれども,松山市などは,2年ほど前から県立高校で義務化というような動きがあり,ほぼ100%の高校生以下が通学時にヘルメットをかぶっているという状況です。高知県も郡部では学校によってはあるとは思うのですが,高知市として,ヘルメットを子どもたちの命を守るために義務化するとか条例化するというような考えがあれば教えていただければと思います。

(市長)

 高知県内でも郡部へ行きますと,中学校になると自転車通学を認めますので,かなりヘルメットをかぶられています。仰られるとおり,ここ数年でかなり重大な事故が起こっていて,特にお亡くなりになられるケースが起こっていますし,議会でも,ヘルメットを配布しないかとかいうご質問や,例えば保護者が買う場合に半額の助成金を出さないかというご質問も出てきております。我々としても課題としては認識をしておりますが,どういう形で今後ヘルメット着用の運動を進めていくかについては,まだ全体の整理がいると思いますので,また教育委員会と十分相談をしながら協議をしていきたいと思います。

(記者)

 市長としては,条例化や義務化というところまで持っていきたいというような思いはあるのでしょうか。

(市長)

 まだちょっと整理ができていないですね。今年の2学期から中学校給食が始まりますけれども,全体で6千食くらいだったと思いますが,相当人数が多いです。かなり高知市内の中学生の生徒数は多いので,例えばヘルメットを公費で買って全部配るというのは,ちょっと違うかなとは思っていますが,もしも実施するなら,例えば補助制度を検討するとかいうことかなとは思いますけれども,まだちょっと十分整理ができていないので,また教育委員会と我々執行部と,協議をしながら対策を考えていきたいと思います。

(記者)

 小学生でも,自転車に乗る時はヘルメットというのが今議論になりつつあって,中学生の通学の時だけという話ではないはずですけれど。

(市長)

 そうですね。やはり郡部の学校と違って圧倒的に人数多いので,どういうふうに対応していくかというのは認識はしておりますが,まだ課題整理ができてないという状況です。

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