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高知市議会だより237号(HTML版・令和7年6月1日発行)を発行しました

議会だより234号表紙

 

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1 3月定例会の概要

 3月定例会(第507回)を3月4日から26日までの23日間の会期で開催しました。
 開会日には、行財政改革調査特別委員会、南海地震等災害対策調査特別委員会およびまちづくり調査特別委員会が中間報告を行いました。その後、市長が令和7年度一般会計予算など78件の議案について提案理由説明を行いました。
 7日から14日までの質問では、代表質問に4人、個人質問に13人が立ち、財政運営、防災対策、健康福祉行政、環境行政、商工観光行政、農林水産行政、教育行政などについて、活発な質問戦を展開しました。

市長提出議案

 最終日には、刑法等の一部を改正する法律の施行に伴う関係条例の整理等に関する条例制定議案など78件の議案について、いずれも全会一致で、全て原案のとおり可決しました。

議員提出議案

 最終日には、報酬並びに費用弁償条例の特例に関する条例制定議案など3件の議案を提出し、いずれも全会一致で原案のとおり可決しました。
 意見書議案では、持続可能な学校の実現を目指す意見書議案など2件の議案を提出し、いずれも否決しました。

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2 6月定例会の日程について

 6月定例会の日程のめどに関しては、開会予定日は6月12日(木曜日)で、閉会予定日は6月30日(月曜日)となっています。
 正式な日程は、5月下旬に開催予定の議会運営委員会で決定されます。

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3 休憩室

 高知市出身で高知商業高校を卒業された元プロ野球選手の藤川球児さんは、44歳の若さで人気球団「阪神タイガース」の監督に就任されました。
 藤川監督と言えば、何といっても「火の玉ストレート」。現役時代には、抑えの切り札として活躍されていました。
 野球、レスリング、サッカーなど、スポーツは市民に希望を与えてくれます。
 誰かを応援することは、大きな喜びになると改めて思います。

(議会広報広聴委員 西村昭夫)
 

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4 代表質問

(1)3月7日(和田 勝美、大久保 尊司)

自由民主党・中道の会 和田 勝美 
地方創生

質問

 国の交付金を最大限有効活用し、真の地方創生、地方創生2.0の起動につなげるために、どのような取組を展開していくのか。

答弁

 国の財政支援をあらゆる分野で積極的に活用しながら、災害に強く、安心・安全で心豊かに暮らせる持続可能な地域経済社会を構築するとともに、特に若い世代に選んでいただけるような魅力あるまちづくりに全力で取り組んでいく。

観光振興

質問

 宿泊税の導入で得られる税収効果はどの程度か。また、今後、建設が見込まれているホテルでどの程度増えるのか。

答弁

  令和5年の本市の宿泊者数は約120万人であることから、単純に1人1泊当たり200円を徴収した場合、年間で約2.4億円の宿泊税収入が見込まれている。
 今後、市内に4軒のホテルが建設される予定であると聞いており、年間で約3千万円の宿泊税が増加することとなる。

農業振興

質問

 日本農業の展望と方向性について認識を伺うとともに、本市農業の実態を踏まえ、中山間農業、都市部農業、平地地帯農業をどのように認識され、本市農業を具体的にどのように展開していくのか。

答弁

  国は、昨年5月に食料安全保障の確保を基本理念とする改正「食料・農業・農村基本法」を制定し、安定的な食料供給が可能となるよう合理的な価格形成への取組をはじめ、有機農業など食料システムの環境負荷低減による環境との調和、また、農地の大区画化やスマート農業の導入などによる生産性の向上、さらに地域社会が維持されるよう農村の振興を図りながら、農業の持続的発展を目指しており、この考え方は本市農業が目指す方向性と一致している。
 本市は中山間地域から平たん部までの広い範囲で豊かな農業資源に恵まれた県内トップの産出額を誇る農業産地であり、また、県内最大の消費地であることから、安全・安心な食料を安定的に供給するとともに、県の経済をけん引するという役割を果たしていけるよう、農業施策を推進していく。

 

公明党 大久保 尊司
国民健康保険事業について

質問 

 国保加入者が減少していく中で、ますます伸びるであろう保険給付費の負担割合と行政の繰り出しについて、市長はどのように捉え、手を打たれるのか伺います。

答弁

 本市としては、被用者保険の適用拡大など、財政運営の悪化につながる制度改正の影響を精査し事業運営を適切に行ってまいります。国に対しては、国保の安定的かつ持続的な運営ができるよう引き続き強く要望してまいります。

子ども子育てファースト社会の実現に向けて​

質問 

 小学校低学年対象のファミリー・サポート・センター事業などのさらなる拡充により、仕事を持ちながらも子育てしやすいまちの実現に向け、市長ご自身は、どのようにお考えなのか伺います。

答弁

 「こども計画」の策定やさまざまなこども施策に対し全庁的に取り組み、子ども自身と子どもを産み育てるご家庭の皆さま一人一人の希望がかなえられ、仕事を持ちながらも子育てしやすいまちづくりの実現に向けて全力で取り組んでまいります。

バイオディーゼル燃料の活用

質問 

 ごみの削減と脱炭素・資源循環型社会の推進に貢献できる仕組みとして、廃食用油の回収に、民間の力を借りるなど、一歩踏み出してみてはどうでしょうか。環境部長に伺います。

答弁

 本市の今後の対応としては、先進自治体の回収、リサイクルなどの状況等について現地視察等を実施し、本市で回収等を開始する上での課題の抽出、整理を行い、行動変容につながる取り組みの在り方について検討してまいります。

地球温暖化対策

質問

 温室効果ガス排出低減・バイオマス資源の活用・再生可能エネルギー活用などのカーボンニュートラル事業取組事業者への総合評価落札方式における審査基準特典を盛り込むことを提案しますが、総務部長にご所見を伺います。

答弁

 カーボンニュートラル事業取組事業者を評価する仕組みについては、社会貢献度の高い企業への発注を進める方針と合致するので、評価項目としての設定に向けた検討を行ってまいります。

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(2)3月10日(長尾 和明、浜口 佳寿子)

市民クラブ 長尾 和明
令和7年度予算と行財政改革

質問

 予算編成において、新規事業の財源確保のために行った事業のスクラップについて聞く。

答弁

 予算編成における事務事業の見直しでは、廃止3事業、縮小18事業で、合計で1億8千万円余りの経費削減を図っており、その主なものは、小学校のパソコン教室の端末廃止、保育園の廃止や統合などとなっている。
 事業のスクラップは、市民サービスの低下を招く恐れがあり、時間をかけて丁寧に取り組む必要があることから、まずはDXの推進による業務の効率化などの行財政改革に努める。

質問

 保育施設みらい構想における大街カルテの検討結果と今後の方向性について聞く。

答弁

 令和6年度の大街カルテの策定は、2カ所をめどに着手する予定としていたが、モデル地域の検討を進めるに至らず、未就学児童の教育・保育需要の現状確認にとどまっている。
 カルテの策定は市内全てを網羅的に行うものではなく、今後の保育所経営が現状では維持できないと予想される地域に対し、情報提供を行い、事業継続の意向や空き教室の利活用方法も伺いながら作り上げる必要があるため、7年度からおおむね3年程度をめどとして策定したいと考えている。
 持続可能な幼児教育・保育体制のためには、官民の教育・保育施設が協力する必要があり、その検討の基となる大街カルテを早期に策定できるよう取り組む。

質問

 基礎学力の定着について聞く。

答弁

 学校を取り巻く問題が複雑化、困難化している中で、組織的に教育活動を推進していくことが肝要であり、チーム学校の視点を持って目的を共有し、取り組みの方向性をそろえ、組織的に改善することが重要である。
 確かな学力を一人一人に確実に保障していくため、組織的に児童生徒の学力状況に目を配り、細やかに認めたり励ましたりすることで、学力の向上と基礎学力の定着への取り組みを推進していく。

 

日本共産党 浜口 佳寿子
高額療養費負担上限額引き上げは凍結でなく、白紙撤回すべき

質問

 がんや難病など多くの患者の最後の命綱と言われる高額療養費制度見直しは、命の選択が迫られる。一旦凍結されたが、白紙撤回すべきではないか。

答弁

 (市長)重要な制度だが、制度維持にはやむを得ない面もある。受診控えに繋(つな)がり慎重な議論が必要で、国の動向を注視したい。

観光・物流の拠点「高知港」の特定利用港湾指定は平和利用の危機

質問 

 国と県の確認事項では緊急性の高い場合、平時の弾道ミサイル対処にも自衛隊等が利用できる。民生利用に影響が出ないのか。

答弁

 (市長)確認事項に抵触するような事態等があれば、国や県に対し、適切な対応を求める。 

2千筆超の児童クラブ土曜開設拡充を願う署名にどう応えるのか

質問 

 新たにファミリーサポート事業補助や放課後学習室の土曜開設モデル事業が始まるが、安心して利用できる児童クラブの一日も早い拡充について見解を伺う。

答弁

 児童クラブは支援員の確保、財政的負担など課題があり、関係者等との協議、保護者のニーズ調査に時間を要し、慎重に判断する必要がある。新事業の効果を検証しつつ、引き続き検討が必要。

児童プール事故再発防止のため、修理期間と予算を確保

質問 

 事故を受け、検証委員会の結果を待たずに確保した予算があってしかるべきではないか。

答弁

 修理期間が確保できるようプール清掃を早い時期に行う予算や、点検で不具合が発見された学校のプール槽補修予算を計上した。

高齢世帯などの住宅耐震化促進を

質問

 住宅耐震化率97パーセントを目指すには状況に応じたきめ細かな体制が必要。そのための取組みを伺う。

答弁

 個別の相談には専門の技術者による窓口を案内。国が創設する高齢者向け耐震改修融資の情報提供を図り、耐震化促進に努める。

六泉寺町市住建替えに伴う居住者の移転負担軽減、余剰地活用策は

質問

 居住者の移転支援や、地域づくりに資する余剰地活用のため、PFI事業者に求める要件は。

答弁

 きめ細かな移転支援、地域課題解消に向けた要件を検討する。

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5 個人質問

(1)3月11日(横山 公大、猪野 恵、岡崎 豊、甲木 良作)

自由民主党・中道の会 横山 公大
教育行政について

質問

 学力調査において、本市は全国平均値を下回る現状に加え、学習時間の短さやゲームやテレビの時間が平均を上回っている。他都市を参考にディベート教育を導入し改善に向かってはどうか。

答弁

 今の授業構成の中で、どうブラッシュアップしていくか勘案しながら進めていきたい。

タクシー地域アプリについて

質問

 事業者、利用者のためにも令和8年度以降の伴走が重要である。どのように支援していくのか。

答弁

 割引クーポンの配布や広報での支援など伴走に努めていく。

公明党 猪野 恵

質問

 公明党が推進してきた「帯状疱疹(たいじょうほうしん)ワクチン定期接種化」において、4月から接種費用の一部が公費助成されることとなったが、今後の本市の体制について伺う。

答弁

 対象は65歳の方。5年間の経過措置として、70・75・80・85・90・95・100歳の方と、初年度は、100歳以上の方も対象。
 ⑴1回接種の生ワクチンの自己負担額は、3千円。
 ⑵2回接種が必要である不活化ワクチンの自己負担額は、1回で7千円・2回で1万4千円。
 対象となる方への周知は、個別の郵送通知を行う。

 

市民クラブ 岡崎 豊
政治姿勢(小松の沼について)

質問

 これまで盛り土の撤去について発言してきたが、現時点でのその進捗(しんちょく)状況を問う。

答弁

 動物愛護センターの造成工事への小松の沼の盛り土利用を知事と協議。県・市で諸課題を検討中であると、市長は答弁した。

行政の監査機能強化について

質問

 監督者としての、利用者の権利擁護と監査機能の強化を問う。

答弁

 介護や障害福祉事業所に対しては、体制が不十分。虐待や不適切事案へ機動的に対応するため、職員増員など監査機能強化の検討を進めると、市長は答弁した。

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自由民主党・中道の会 甲木 良作

質問

 令和6年度ふるさと納税による寄付額目標に対し、2月末時点での決算見込を財務部長に伺う。

答弁

 2月末時点が8億5500万円余りで、決算見込額は9億3千万円程度を想定しており、目標の10億円に近づくよう取り組む。

質問

 市長の決意と展望を伺う。

答弁

 令和7年度は、「商工振興部」にふるさと納税業務を移管するため、各事業者の特性を生かした新たな返礼品開発等にも期待している。引き続き、全庁を挙げてさまざまな効果的な取り組みを進めることで、7年度は12億円のふるさと納税の寄付額を目指す。

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(2)3月12日(西村 昭夫、大田 芳男、伴 武澄、清水 おさむ)

公明党 西村 昭夫
体育館へのエアコン設置について

質問

 体育館の空調整備についての前例・知見がないのであれば、調査・勉強会などスケジュールを決めて取り組むための計画を策定できないか。

答弁

 令和7年度当初予算でお諮りしている高知特別支援学校の体育館への空調設備設計業務と並行いたしまして、既存体育館の構造や、断熱性能などを踏まえた断熱改修方法や、災害時におけるリスク対応として電気式・ガス式などの熱源方式の検討など、効果的・効率的な整備に向けた検討を進めてまいりたいと考えている。

 

自由民主党・中道の会 大田 芳男
学校の安全対策について

質問

 「横浜新町小学校の法面(のりめん)で、マンホールの石ぶたが外れて危ないので、6月に学校の先生に伝えたが何もしていない」と地域の方から12月に連絡がありました。なぜ長期間放置されたのか。

答弁

 6月ごろに、ご連絡をいただきましたが、対応ができていなかったことをおわび申し上げます。通学路を含んだ学校施設の安全対策につきましては、今後も小さな危険も見落としがないよう、危機管理意識をさらに高めるとともに、連絡体制の不備がないよう各学校に改めて通知いたします。

 

さきがけ高知 伴 武澄
軽々に言えないスクラップ
痛みを伴う改革をあえてやるのが政治家の仕事のはずだ。

質問

 1年前も聞いたが、新年度予算で市長の公約のスクラップ・アンド・ビルドはどこにあるのか。

答弁

 昨年、確かに「時間がなかった」と言ったが、市長になって分かったのは、事業の先には市民がいること。スクラップを軽々にすることは、市政の混乱を招く。​

かるぽーとの存在理由

質問

 毎年、10億円内外の経費がかかっているのは事実か。

答弁

 多くの経費がかかっているのは事実だが、無駄ではない。

 

自由民主党・中道の会 清水 おさむ

質問

 一般住宅への感震ブレーカーの設置拡大への取り組みは。

答弁

 国は能登半島地震での大規模火災を教訓として感震ブレーカーの普及促進に取り組んでいる。
 これまで本市は県と連携して、指定9地区での無償配付・設置事業を実施し、設置率は75パーセントに達している。また、県は6年度から同地区の新築・建替等の世帯を対象に再び無償配付事業を始めている。
 今後とも本市では防災フェアや自主防災組織が実施する訓練時にチラシの配布やデモ機の展示などを行い、感震ブレーカーのさらなる普及促進を図っていく。

 

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(3)3月13日(楠目 慎一郎、宮本 直樹、迫 哲郎、野村 栄一)

市民クラブ 楠目 慎一郎
厳しい予算編成について

質問

 桑名市長から市民の皆さまへ家庭でできる取り組みとして、お願いしたい事項は。

答弁

 ごみの分別や水を切って出すなど、廃棄処理に係る費用の軽減や環境に優しい取り組みを引き続きお願いしたい。また「高知が好き」という思いを皆さまが持つことが「高知市をよくしよう」ということにつながると思っている。

リサイクル問題

質問

 廃棄費用削減の取り組みは。

答弁

 民間事業所等の調査、研究を行いながら、取り組みを着実に推進していく。

 

日本共産党 宮本 直樹
沿岸部の人口減少は津波の心配が原因。保育園も近年5園が閉鎖。「100年後」を見据え、市民には高台移転の選択肢が必要。

質問

 浸水想定区域に暮らす市民の高台移転を念頭に事前復興計画を策定すべき。経済的な問題などさまざま課題はあるが、市民が移転の選択肢を持つことで、「希望」につながる。市長に見解を伺う。

答弁

 地区別事前復興まちづくり計画では市民から意見を聞く。高台移転には経済的負担、適地の確保など課題は多いが、国の制度緩和の動きもあり、動向を注視し長期的な視点を持って検討する。

 

日本共産党 迫 哲郎
高齢の親と子の世帯で起こった重大事案に関し、地域包括支援センターの取り組み強化について

質問

 なぜ市の支援が途絶えたか。

答弁

 見守りが継続できていなかったが、緊急性の高い世帯として支援する対象ではなかった。

質問

 今後の対応は。

答弁

 早期に発見するため支援体制の構築を進める。地域全体で高齢者を見守るため、各センターに生活支援コーディネーターを追加配置した。高齢者虐待が疑われる場合は、直営の基幹型地域包括支援センターが関係機関会議を開催し、困難事案では現地にも出向く。

 

参政党 野村 栄一​
不登校、フリースクール

質問

 行き場を失っている子供達への新たな居場所が必要。フリースクールの社会的認知が進む中で、資金援助など民間を巻き込んだ新たな受け皿づくりができないか。

答弁

 不登校の子供達への学校外の心の居場所、学びを保障する場所として教育支援センターを設置し、個別の通所支援、訪問支援などを行っている。フリースクールの重要性については認識しているが、公費を活用した支援は公平性の観点から慎重に検討すべき点があり、可能性を模索しているところである。

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(4)3月14日(下本 文雄)

日本共産党 下本 文雄
障害者の社会参加の後押し効果​

質問

 アプリに登録することで障害者手帳の情報をスマートフォンの画面に表示できるデジタル障害者手帳ミライロIDの評価、導入時期はいつか。

答弁

 画面表示により、確認が容易となり、手帳所持の機会が減り、破損等が軽減されるメリットがある。食事、旅行、スポーツ観戦やレジャー施設の割引が受けられ、障がい者の社会参加を後押しする有効なツールである。市が所管する施設でも、アプリによる割引の適用が可能か調査を行っており、7年度の早い段階で対応したい。

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6 会派の意見(3月定例会を振り返って)

自由民主党・中道の会

 令和7年度一般会計当初予算は、物価高騰や資材価格の高止まり、そして南海トラフ巨大地震への備えなど、市民生活を取り巻く環境が厳しさを増す中、過去最大の1640億円という予算規模となった。こうした状況において、わが会派が市長に提出した「令和7年度予算への要望・中長期課題に関する提言」も多く盛り込まれており、評価する。
 市長が本会議で述べた「高知市が変わったと市民に実感してもらえる予算」という言葉のとおり、防災、子育て支援、DX化などの多方面にわたって、前向きで実効性のある取り組みが進められる内容となっている。一方で、10年前から取り組まれてきた地方創生施策は、現時点で人口減少の歯止めに十分な効果を上げたとは言いがたく、我々としても危機感を持っている。
 今後ますます、人口減少・少子高齢化が加速度的に進む本市。賢く縮む先には、新たな広がりがあるのか、それとも消えてなくなってしまうのか。本市が進むべきは、縮みながらも新たな価値や魅力を創出する「高知市版地方創生2.0」の具現化であると考える。国の新たな動向も踏まえつつ、本市がその先駆けとなり、本気で挑戦していくべきである。
 わが会派は、市民の声を真摯(しんし)に受け止めながら、厳しい財政状況の中でも、持続可能で安心して暮らせる高知市の実現に向けて、積極的に提案し、責任を持って取り組んでいく所存である。

 

市民クラブ

過去最大規模の予算について問う

 会派代表質問では予算編成においての市長の思いを問い、人口減少対策をさらに推進するための経費や、老朽化が進む公共施設を適切に維持管理するための経費などを計上し、行財政改革に向け、不退転の覚悟をもって取り組むという決意を確認しました。
 消防広域化では、賃金労働条件などの懸念事項があることを踏まえた慎重かつ丁寧な調整が必要とし、市長からは広域化により安定的な組織運営が図られるのか、丁寧かつ慎重に検討を進めていく必要があるとの答弁がありました。
 教員の働き方改革など「持続可能な学校の実現を目指す意見書」を提出しましたが、残念ながら賛成少数で否決となりました。

 

日本共産党

子ども・福祉・防災を支える予算に賛成

 2025年度当初予算は、中学校卒業までの子どもの医療費無料化、西敷地の広場としての活用など、わが会派が強く要望してきた施策の予算化が実を結んだ2024年度予算が引き継がれています。
 長浜小プール死亡事案も受け、学校施設の安全対策の予算3億9千万円余りの拡充、住宅耐震化予算の1.5倍化など、会派としての要望も新たに取り入れられた予算となっています。
 国民健康保険予算では、本市の国保運営基金を活用して保険料率据え置きとなり、賛成しました。
 会派より「米の高騰対策と安定供給を求める意見書」を出しましたが、否決となりました。

公明党

令和7年度当初予算で要望が実現

 財政健全化と市民サービスの充実を図るための一般会計当初予算は、昨年より79億円増の1640億円と過去最大規模となりました。
 そこには、わが会派が求めてきた「南海トラフ地震対策」や「人口減少対策」、まちのにぎわいや産業活性化を図るための事業費が盛り込まれ、中でも国民宿舎桂浜荘の「再生」や六泉寺町市営住宅の「統合再編」事業も進展します。
 また、不妊治療は県内で統一した制度となり、高知市では、本市独自の上乗せ制度も加わったさらなる制度となりました。帯状疱疹(たいじょうほうしん)ワクチン接種は、国のB類疾病予防ワクチンに指定されたことにより、個人負担額が軽減されることになり会派要望が実現しました。

さきがけ高知

アリーナ建設でかるぽーと無用 

 県が計画している県民体育館の再整備では、5千人収容のアリーナも予定されている。千人しか入らないかるぽーとは近い将来、無用の長物になる。

 

参 政 党

 昨年夏の令和の米騒動をはじめとする諸物価の高騰に歯止めがかかりません。食の安定供給には高知の自然を生かした一次産業振興が欠かせません。高知単独での自給率向上を訴えてまいります。

 

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7 委員会の活動(2月4日から4月30日まで)

(1)常任委員会

予算決算委員会
3月定例会

 14日と17日に、一般会計予算など26件の議案について、総務、経済文教、建設環境、厚生の各分科会で質疑を行った後、24日の全体会で討論・採決を行い、いずれも全員賛成で可決しました。

経済文教委員会
3月定例会

 17日に、特別会計設置条例の一部改正議案など7件の議案の審査を行い、いずれも全員賛成で可決しました。
 また、学校における安全の総点検についてなど9件の報告を受けました。​​

4月16日

 市立長浜小学校児童プール事故検証報告書についてなど2件の報告を受けました。

総務委員会
3月定例会

 17日と18日に、消防団員等公務災害補償条例の一部改正議案など14件の議案の審査を行い、いずれも全員賛成で可決しました。
 また、財政問題懇話会の報告についてなど4件の報告を受けました。

​​​​厚生委員会​
3月定例会

 17日に、国民健康保険条例の一部改正議案など22件の議案の審査を行い、いずれも全員賛成で可決しました。
 また、第3期高知市子ども・子育て支援事業計画についてなど4件の報告を受けました。

建設環境委員会
2月20日

 六泉寺町市営住宅等再編事業についての報告を受けました。

3月定例会

 17日に、土地保全条例廃止議案など9件の議案の審査を行い、いずれも全員賛成で可決しました。

 

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(2)特別委員会

まちづくり調査特別委員会
2月21日

 中間報告についての協議を行いました。

3月定例会

 本会議で、公共交通の活性化に関する件などについて中間報告を行いました。

4月17日

 令和6年度第3回高知市地域公共交通会議の報告を受けました。

行財政改革調査特別委員会
2月10日

 中間報告についての協議を行いました。

3月定例会

 本会議で、外部監査の指摘事項への対応に関する件などについて中間報告を行いました。

​南海地震等災害対策調査特別委員会
2月12日

 強靱(きょうじん)化計画第3期計画(案)についてなど2件の報告を受けました。
 また、市議会業務継続計画(議会BCP)の改訂についての協議を行いました。

3月定例会

 本会議で、大規模災害時における議会の業務継続に関する件などについて中間報告を行いました。

 

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8 令和7年第507回定例会 議決結果

令和7年第507回定例会 議決結果 [PDFファイル/86KB]

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9 表紙について​​

横山隆一

 横山隆一は、高知市生まれ。欧米流の「ナンセンスまんが」を志向した若手グループ「新漫画派集団」を結成し、昭和初期のまんが界をリードしました。代表作の「フクちゃん」は戦前・戦後の長きにわたってたくさんの人々に愛され、日本が世界に発信し続けるまんが文化の原点でもあります。

 

伝「やなせたかしと横山隆一」展

 文化プラザかるぽーと3階にある横山隆一記念まんが館では、現在放送中のNHK朝の連続ドラマ「あんぱん」にちなみ、高知が生んだ二人のまんが家、「フクちゃん」の作者・横山隆一と「アンパンマン」の作者・やなせたかしをテーマに企画展を開催しています。
 二人は同じ旧制城東中学校(現・高知追手前高校)の卒業です。やなせたかしは、旧制中学時代に、高知で開催された横山隆一ら新漫画派集団の展覧会を見たことや、横山隆一の妻の弟が同級生であった縁から、「まんが家の生活」に興味を抱き、将来の職業の選択肢として、まんが家を考え始めたと言います。プロになった後も、やなせたかしにとって横山隆一は憧れの人。高知を代表するまんが家の二人のつながりにスポットをあて、彼らの自伝をもとに故郷・高知ならではの作品を紹介しています。
主催 高知市横山隆一記念まんが館
主管 公益財団法人高知市文化振興事業団
共催 香美市立やなせたかし記念館

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10 ステップアップ市商会議に参加しました!

 2月14日(金曜日)に、高知商業高等学校において、学校や高知市の現状、課題について意見交換を行う「第25回ステップアップ市商会議」が開催され、市議会から、戸田二郎副議長と広報広聴委員会委員の8人が参加しました。
 開催日当日は、高知商業高等学校の生徒、保護者、教職員、市議会議員の計54人が参加し、「進路実現」、「学校生活」、「学校行事」、「施設・設備」、「地域づくり」の5つのテーマの分科会で意見交換を行い、その後、各分科会で出された意見を生徒が集約し、発表しました。
 意見交換では、学校の現状を知り、よりよい学校づくりや一人一人の成長につなげていくにはどうしたらいいか、ラオス学校建設活動の歩むべき形等について話し合いました。また、魅力ある高知市を目指し、どのような活動が地域貢献につながるかを考えました。
 広報広聴委員会では市民の議会活動への関心を高め、また市民の声を聴くことを通じて議会における議論や政策形成につなげていくため、令和5年度から市民と議会の意見交換会を開催しています。
 今回、初めて、高校生と議員が交流できる貴重な機会をいただき、高校生ならではの視点からの意見を聴くことができました。今後も広く市民のご意見を聴き、市民の高知市政や議会活動への関心をより高めていただける取り組みをしてまいります。

 

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11 高知市議会からのお知らせ

(1)本会議映像の配信

 本市議会ホームページで、本会議および予算決算常任委員会全体会の映像を生中継および録画(過去1年間)で配信しています。
 会議日や質問議員名、発言内容の語句等からも検索できます。

本会議映像の配信はこちら

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(2)議会中継(ケーブルテレビ)

 定例会の本会議および予算決算常任委員会全体会の模様は、高知ケーブルテレビで生中継しています。

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(3)会議録の閲覧

 3月定例会本会議の会議録は6月上旬にできる予定であり、本庁舎1階の情報公開・市民相談センター、同3階の議会図書室でご覧になれます。
 また、高知市ホームページ上の会議録検索システムで、平成6年12月定例会以降の本会議の会議録をご覧いただけます。
 なお、平成19年4月以降の委員会の会議録もご覧いただけますが、少しでも早く閲覧できるよう、ホームページ上で同システムとは別に、完成した委員会記録から順次、PDFファイル形式で公開しています。

会議録検索システムはこちら

会議録検索システムに反映されていない委員会会議録はこちら

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(4)録画DVDの貸し出し

 本会議および予算決算常任委員会全体会の録画DVDの貸し出しを行っています。
 貸し出し準備に時間を要するため、ご希望の方はあらかじめ、議会事務局にお申し込みください。(電話番号823-9400)

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(5)請願書・陳情書の出し方

 市の行政などに対して意見や要望があるときは、請願書や陳情書を議会に提出することができます。請願書は市議会議員1名以上の紹介を必要とします。
 請願書または陳情書は、議会事務局へ市議会議長宛てに1通提出してください。
 請願書は各定例会ごとに締切りがあり、それを過ぎた場合は次の定例会での審査になりますので、ご注意ください。
 なお、陳情については、採決を行わないものとし、陳情文書表(住所、氏名、内容を記載)を作成し、議員に配付しています。

請願(陳情)書 記載例

○年○月○日

高知市議会議長 ○○ ○○ 様

(代表者の)住所○○○○○○○○○○○○       

     (代表者の)氏名   (個人の)印(※)

紹介議員氏名         印(※)

※ 陳情は紹介議員不要です。

○○○に関する請願(陳情)

.   

趣旨・理由

※ 概ね800字以内で具体的かつ簡潔に記載してください。

印(※)・・・署名(自署)の場合、捺印(押印)は必要ありませんが、ゴム印、パソコン等で氏名、代表者名を記載した場合、押印(個人印)をお願いします。

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(6)高知市議会だよりがアプリで読めます

 高知市議会だよりは、無料アプリ「マチイロ」を利用してスマートフォンなどで閲覧できます。「マチイロ」ではいつでもどこでも高知市議会だよりを読むことができ、発行月の1日に自動でスマートフォン等にお知らせが届く機能があります。

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(7)ぜひ、市議会の本会議へ傍聴にお越しください​

 市議会の本会議は原則として公開されており、どなたでも傍聴いただけます。本庁舎3階にある本会議場へお気軽にお越しください。
 議場の傍聴席は59席のほか、車いすスペースもあります。
 また、小さなお子さま連れの方に気兼ねなく傍聴していただけるよう、議場に個室の親子傍聴室を設置しています。先着順の2組程度までご利用できます。
 議場には、テレコイル付き補聴器、人工内耳を装用されている方に、音声がはっきり聞こえる装置(難聴者用ヒアリングループ)を傍聴席周りに設置しています。ご使用の機器または専用受信機によるご利用となります。
 親子傍聴室のご利用や専用受信機の貸し出しを希望される場合は、議会事務局までお声がけください。
 傍聴へのお越しをお待ちしております。

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12 会派の構成と電話・ファクス番号

 

会派名

人数

電話番号

ファクス番号

自由民主党・中道の会

14人

823-9401

873-0121

市民クラブ

6人

823-9402

802-3055

日本共産党

6人

823-9404

823-9558

公明党

6人

823-9403

871-2485

さきがけ高知

1人 856-9587 823-9350

参政党

1人

803-5063

823-9350

※ さきがけ高知、参政党のファクス番号は議会事務局直通です。

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13 編集後記

 令和7年度当初予算を主な議題として開催された3月議会が閉会し、実質的に新年度がスタートしました。
 会期中には議会の控室に機構改革等によって新たな部局に移られる方、より責任ある業務を任される方等、連日多くの方が人事異動の挨拶に来室していただきました。
 それぞれ皆さんの新たな決意に満ちた表情から、今後の市政の変化に向けたエネルギーを感じとることができました。

​(議会広報広聴委員)
                                                                     

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