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まるごと体験!鏡川!イベントリポート

No.6 まるごと体験!鏡川!イベントリポート

ほぼ週刊鏡川 2009年10月26日

トリム公園対岸からの眺め


 No.2でお知らせしたイベント「まるごと体験!鏡川!」のリポートです。平成21年10月18日。当日は好天に恵まれ,絶好のイベント日和となりました。このイベントは,鏡川大好きっ子のみならず,日頃あまり川に親しむことのない親子にも鏡川を五感で体験し,川の素晴らしさを体感していただこうと企画しました。

アユの産卵場整備

 なんといってもメインイベントはアユの産卵場整備!昨年は整備箇所のほぼ全面に産卵が確認され,今年の天然アユ遡上数増加に寄与しました!

 まずは,参加者の皆様が到着する前にユンボで川底をほぐします。一見環境破壊のようにも見えるかもしれませんが,これもアユの産卵のためには重要な作業です。アユは踏むとザクザクするような小粒の砂利に潜り込むようにして産卵します。外敵から卵を守るのと,卵が流されにくいようにするためです。現在の川底は固く締まっており,また大きな石が多く,産卵に適しません。そこで,アユが産卵しやすいように川底をほぐす作業が重要となってくるわけです。

ユンボで河床をほぐす

 子どもたちが到着する前に,川に潜って生き物を捕まえます。この周辺にはこんな生き物が住んでいるんだよということを子どもたちに見てもらって,川への関心を高めてもらうためです。春夏よりも,だいぶ生き物の種類も数も減っていましたが,いろんな種類の生き物が捕れました。

捕れた生き物を入れた水槽

 参加者の皆様が到着し,まずはアユの一生について学習しました。アユは1年という短い一生のうちで海・川・山を行き来するという森里海のつながりそのものであるということや,産卵場が年々減ってきておりそれに伴って数が減ったことなどを学習しました。

 その後,参加者の皆様で先ほどユンボでほぐした部分の仕上げをしました。実際に川に入り,みんなで大きな石を取り除きます。川底を小さな砂利状にするためです。

産卵場整備を行う参加者

整備前:大きな石が多く,川底はガチガチに固まっている

整備前の川底

整備後:産卵に適した砂利状となり,踏むとザクザクと軟らかい

整備後の川底

 この後,鏡川漁協の皆様が杭を打ってロープを張り,産卵場に人が立ち入らないようにしました。産卵後に人が踏み入れると,せっかくの卵が潰されたり流れたりするからです。

産卵場にロープを張った

ペットボトルで箱メガネづくり

 産卵場整備の後は,陸上からは見づらい水中の様子が見られる魔法のアイテム「箱メガネ」の工作です。ペットボトルの上下をカットしたものの底にラップを張り,ビニールテープで止めて,反対側の覗く部分はケガ防止のためビニールテープを貼り,首から提げるひもをつけて完成です。

ペットボトルで箱メガネづくり

 完成した箱メガネで水中を覗きます。「魚がおった!」 「エビがおるで!」 子どもたちは日頃あまり見ることのない水中の様子に興味津々。

水中を観察する子どもたち

鏡川のアユを使った昼食

 さて,みなさんお待ちかねの昼食です。鏡川産のアユの塩焼き,有機玄米おにぎり,豚汁で地産地消です。鏡川の恵みをいただきまーす。このアユは釣り名人の職員がせっせと釣ってきてくれたものです。

アユの塩焼き 親子で昼食

鏡川ガサガサ探検隊

 昼食の後は,水生昆虫の専門家のガイドにより,水生生物を捕まえ,捕れた生き物から鏡川の水質を調べます。多くの種類を捕まえるために,ゲーム形式で進めます。川虫ビンゴゲームです。より多くの種類を捕まえるほどビンゴになりやすいという仕掛けです。

鏡川ガサガサ探検隊の様子

 下流側に網を置き,石をひっくり返して流れてきた水生昆虫を捕まえます。流れの速いところや遅いところ,水際の草の根元などいろいろなところでトライします。

水生昆虫を捕まえる参加者

 捕れた水生昆虫を同定,分類します。今年は同じ種類の川虫が多く,種類が少ない傾向にありましたが,ヘビトンボやカワゲラなどの清流の指標種も捕まえられました。中にはウナギを捕まえた子も。

水生昆虫の同定作業

 最後には10月半ばだというのに泳ぎだす子も。でもこういった経験が必要だと思います。川はいろんなことを教えてくれます。どんどん自然の中で遊んでね。

泳ぎだす子どもたち

 捕れた生き物からは,今年の鏡川の水質は「きれいな水・少しきたない水・きたない水・大変きたない水」のうち「少しきたない水」と判定されました。昨年は「きれいな水」と判定されましたが,今年は雨が少なく,川底が撹拌されなかったので川底が固まり,石の隙間が少ないので水生生物が住みにくい状態になっていること,気象条件や季節によって住む生き物が変わってきて判定結果も変わることなどを学習しました。

捕れた生き物から見た鏡川の講評

 参加者の子どもたちからは,
 ・鏡川にはいろんな生き物がいることがわかって面白かった。
 ・アユがおいしかった。
 ・こんな近くにこんなきれいな川があるなんて知らなかった。アユが近くに住んでいるなんてすてき。
 ・思ったよりもきれいで,いろいろな生き物がいた。家の近くの川もこんなふうにきれいになってほしい。
 大人からは
 ・ずっと高知市内に住んでいるが鏡川で遊ぶのは初めて。こんな身近にこんなにきれいな川があることに驚いた。また遊びに来たい。
 ・いつもは上流部に泳ぎに行くが,市街地の下流部にもこんなに素晴らしい場所があることがわかり,参加してよかった。
 などの声が聞かれました。

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