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親アユの保護 迷入防止実験

No.4 親アユの保護 迷入防止実験

ほぼ週刊鏡川 2009年10月15日

江ノ口鴨田堰

 ここ,江ノ口鴨田堰には,魚道(魚が堰の上下を行き来するための通路 上図1)の隣に用水路の取水口(上図2)があり,その取水口の方が流れが速いため,毎年何千尾もの産卵前の親アユが誤って用水路に進入してしまいます。用水路に迷入すると,それより下流に産卵場となる場所がないため産卵がうまくいきません。そこで,取水口入口にパネルを設置して,様々な検証を行います。パネルを設置するに当たっては,取水量に影響がなく,ゴミが引っかからず,かつ魚類の迷入が防止できるという二律背反する要求を満たす必要があります。

 そこで考えたのがこれ。

迷入防止パネル

 取水口入口に下の写真のように取り付けました。下流部と下の隙間から通水するのでゴミは引っかかりにくいと思われます。下流部にはネットを張り,物理的に魚類の侵入を防ぎます。下の隙間はネットを張っていませんが,魚を脅かすキラキラテープがついています。水位を元に戻すと大部分が水没します。

迷入防止パネル取付後

 これを12月下旬まで設置して,その間に様々な比重のゴミの流入実験や,魚類の迷入防止効果の検証を行います。

 ゴミがかかったりしていないか,毎日点検を行いますが,何か異常などありましたら環境保全課までお知らせください。


 施工に際し,水位を下げる必要があったことから,江ノ口鴨田堰を倒しました。通常水が流れていて観察できない魚道を見てみると,アユ,カワムツ,ウグイ(イダ),ウナギ,モクズガニ(ツガニ),テナガエビなど多くの生き物の姿が見られました。鏡川の豊かさを実感!

カワムツとウグイ テナガエビ モクズガニ

 しかし,ゴリ・ハゼ系の底性魚は1匹も見当たりません。この堰より下流には2つの大きな堰があり,その魚道を越えられていないようです。なんとか少しの工夫でいろんな魚が上れる魚道ができないものでしょうか・・・。

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