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高知市議会だより239号(HTML版・令和7年12月1日発行)を発行しました

目次
(1)9月12日(楠目 慎一郎、平田 文彦、戸田 二郎、大田 芳男)
(2)9月16日(甲木 良作、宮本 直樹、高木 妙、藤木 真由美)
(3)9月17日(山根 堂宏、野村 栄一、伊藤 弘幸、伴 武澄)
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1 9月定例会の概要
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9月定例会(第509回) を9月9日から30日までの22日間の会期で開催しました。
開会日には、市長が一般会計補正予算など68件の議案について提案理由説明を行いました。続いて財務部長が一般・特別会計の、上下水道事業管理者が水道・下水道事業会計の決算認定議案の概要説明をそれぞれ行いました。
12日から19日までの個人質問には18人が立ち、財政、防災対策、健康福祉行政、環境行政、商工振興行政、農林水産行政、教育行政などについて、活発な質問戦を展開しました。
19日には、市長が地方自治法第244条の4第2項の規定に基づく審査請求に関する諮問議案について提案理由説明を行いました。 -
市長提出議案
最終日には、一般会計補正予算案など69件の議案について、全会一致または賛成多数で、原案のとおり可決、承認、認定または異議なき旨答申しました。
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議員提出議案
意見書議案では、医療危機をさらに深刻にする病床削減方針の撤回を求める意見書議案など3件の議案が提出され、いずれも否決しました。
2 12月定例会の日程について
12月定例会の日程のめどに関しては、開会予定日は12月4日(木曜日)で、閉会予定日は12月23日(火曜日)となっています。
正式な日程は、11月下旬に開催予定の議会運営委員会で決定されます。
3 令和6年度決算を認定
9月定例会では、令和6年度決算の認定議案3件が提出され、いずれも全会一致で原案のとおり認定しました。
6年度の一般会計の決算規模は、歳入総額は前年度比2.4パーセント増の1630億8101万円余り、歳出決算額は、対前年度比2.2パーセント増の1618億3260万円余りとなりました。
決算収支は、市税などが当初の想定ほど伸びず、厳しい財政収支となりましたが、決算対策として財政調整基金や減債基金を取り崩したことにより、実質収支は5億4445万円余りの黒字となり、このうち2億8千万円を財政調整基金に積み立てました。
税収等の歳入の大幅な増加が見込めない中、扶助費の増加や公債費の高止まりにより、厳しい財政状況が続くことが想定されることから、決算状況の分析・評価、財政状況について質疑が行われました。
令和6年度決算について
質問
財政健全化と持続可能な自治体経営に向けた市長の決意について聞く。
答弁
持続可能で柔軟な予算編成が可能となる財政構造への転換は、私が果たすべき大きな責務の一つである。本市に暮らす皆さまの生活を守りながら、将来にわたって持続可能な行政サービスを提供し、さらに本市の発展を目指す、この3つのバランスをしっかり取りながら進めていくことが重要だと考えている。
予算決算常任委員会(分科会)における質疑
質問
基準財政需要額に関し、令和5年度と比較して約20億円増えている要因は何か。
答弁
主な要因は高齢化による扶助費の増加で、扶助費は一般財源部分が交付税の対象となるため基準財政需要額を押し上げている。
加えて、近年は、職員給与費の増加や物件費の物価高騰分も上乗せされており、これらが総じて増加の要因となっている。
質問
校内教育支援センター事業費に関し、校内サポートルームの設置の効果について聞く。
答弁
令和6年度3月末時点でサポートルームの利用生徒数は125人である。学校には行けるが教室に入りづらいなど、安心して学べる居場所を求める生徒が利用できており、一部では欠席日数が減り登校日数が増えた生徒もいる。
質問
南海トラフ地震に備えた災害対策事業に関し、水道管路の更新率について聞く。
答弁
現在、管径が400ミリメートル以上の基幹管路を中心に耐震化を行っており、工事費用が高いため、投資額に対しての更新率は低くなっているが、今後、管径の細い管路の耐震化に移行していけば、更新率は上がってくる。
質問
介護保険事業における基金に関し、基金残高が黒字となっているのであれば、介護保険料の減額はできないのか。
答弁
今後、被保険者の増加や物価高騰に伴う保険給付の増も踏まえ、介護保険料を抑えるために、基金を次期保険料算定に活用する仕組みを継続したい。
4 休憩室
〜なんのために生まれてなにをして生きるのか〜
「アンパンマンのマーチ」の一節です。
まさに私が中学生の頃から自分に問いかけてきた言葉でした。
60歳までは教員として障害のある子どもたちの成長と家族の幸せのために、61歳からは議員として市民のために。これからも「逆転しない正義」を胸に、優しさと勇気を持って歩んでいきたいです。
(議会広報広聴委員 藤木 真由美)
5 個人質問
(1)9月12日(楠目 慎一郎、平田 文彦、戸田 二郎、大田 芳男)
市民クラブ 楠目 慎一郎
事務事業見直し
質問
市民は「なぜ見直しが必要か」が最大の関心であり不安。市長として、どう説明し理解を求めるか考えを伺う。
答弁
なぜ見直しを行うのかを市民と共有し、理解を得ながら進めることが重要。硬直化した財政構造を柔軟な予算編成が可能となるよう転換し、市民生活への影響を見極め慎重に検討する。
災害時の携帯トイレの備蓄
質問
防災指針等で推奨する一人1週間分の備蓄目安の周知や普及啓発について聞く。
答弁
在宅避難も想定し、最低3日分、可能であれば1週間分の携帯トイレの家庭内備蓄の促進に向け、周知啓発を強化していく。
出産環境整備
質問
出産環境整備を人口減少対策の柱とし、本市独自の取り組みを強化する考えは市長にあるか。
答弁
安心して産める環境づくりは重要。不妊治療助成やプレコンセプションケアの啓発等を医療機関や県と連携して進めたい。
自由民主党・中道の会 平田 文彦
本市の道徳教育について
質問
教職員の資質が問われる事案が多く発生している中で、教育委員会として、どのような研修等を行ったのか聞く。
答弁
全ての教員は、「子供たちの人格の完成を目指し、その成長を促すという非常に重要な職務を担っている高度専門職」であり、教育委員会には不祥事の根絶に向けた取組を徹底することが求められている。今後も、教職員一人一人が、不祥事を絶対に起こさない、起こさせないという強い気持ちを持ち、取組を継続していきたい。
本市の主権者教育について
質問
小・中学校における今後の主権者教育の対応の方向性を伺う。
答弁
主権者としての意識が高まるよう教育内容の充実を図ることが大切である。小学校では、学校行事などの活動において、主権者としての意識を高める取組を充実させていきたい。また、中学校では社会との結び付きを体験できる活動や学校行事などを充実させることが大切である。
自由民主党・中道の会 戸田 二郎
質問
教育一筋にキャリアを積み上げてきた教育長の学校教育観、家庭教育の重要性と家庭教育の支援に関する条例制定の考えを聞く。
答弁
基礎・基本を身に付けることが公教育の使命。家庭教育の自主性を尊重しつつ、条例化という方策も学んでいく。
質問
学びの多様化学校を潮江中の分教室とする理由と学習指導要領から逸脱する懸念について聞く。
答弁
教育支援センターとの連携が利点。特別な教育課程で多様な背景を持つ生徒の学びを保障する。
質問
迫りくる南海トラフ地震への備えとして迅速な事前復興に不可欠な「世界測地系基準点」設置の必要性及び事業の可能性を聞く。
答弁
財源の課題もあるが必要性は理解しており、令和9年度事業化も含め関係団体と協議を進める。
質問
高知県は空き家率全国2位。「空家等管理活用支援法人」の指定に向けた作業の進捗(しんちょく)はいかに。
答弁
空家等管理活用支援法人の指定に関する取り扱い方針を作成し、速やかな法人指定に努める。
自由民主党・中道の会 大田 芳男
公共交通について
質問
昨年の7月に、ワーキンググループが設立され路面電車と路線バスの在り方について、検討を行うこととされていたが、具体策については、持ち越されている。現状のままでは、本市の財政負担も続いていくことが予想されるため、早く具体策を検討するべきではないか。
答弁
電車とバスは公共交通を考える上で密接に関連するため、県と検討の方向性の整合を図り、スピード感を持って公共交通ネットワークの再構築に向けた検討を進め地域の移動手段の確保に努める。
はりまや橋観光バスターミナルについて
質問
はりまや橋観光バスターミナルは、本市から指定管理料として、令和5年度には約2千万円が支出され管理されているが、指定管理によらない運営はできないか。
答弁
サービスの向上と経費の削減等を目的に、指定管理者制度を採用している。今後とも安全で円滑な事業運営を行っていきたい。
(2)9月16日(甲木 良作、宮本 直樹、高木 妙、藤木 真由美)
自由民主党・中道の会 甲木 良作
犯罪被害者等支援について
質問
本市においても令和8年度施行を見据えた支援内容の検討が進められている。県制度の補完として、全国的にも多く事例があり実費の支払い後の領収不要・即時支給を特徴とする使い勝手が良い「見舞金制度」の導入を検討すべきであるが、今後の支援策について、市長の所見を伺う。
答弁
本市における制度導入については、中核市の導入状況や支給金額のデータ等も踏まえて、先進事例等を参考に、条例の制定と併せて検討を進めていきたい。
春野公民館・筆山文化会館合築事業について
質問
市民の意見や利用者アンケート結果をどう反映させるのか、文化観光スポーツ部長に伺う。
答弁
利用者からの意見やアンケート結果については、設計業者とも共有し、必要な倉庫、バリアフリー化の実現など、可能な限りご要望に応えられるよう、設計業務を進めている。
日本共産党 宮本 直樹
市有地への新県民体育館整備計画に問題あり。県から市民に説明がないのは理解できない。
質問
県の案は体育館に隣接する教育研究所、グラウンド等を利用する多くの生徒、市民等に影響が大きい。利用者の声を聞くべきだ。
答弁
市民生活に大きく関わる施設で、市民の意見をしっかり県に伝える事が重要。教育施設もあり、利用者の意見を集約し、計画に反映してもらえるように県に伝える。
消防広域化(県一消防)は高知市にメリットがない。市長に聞く。
質問
広域化参加は、一度立ち止まり、時間をかけて熟慮が必要だ。
答弁
議論の時間が足りず、広域化賛否について、方向性を出すことが困難。スケジュールありきでなく、丁寧に議論を重ね、課題を解決していくことが重要と考える。
火葬需要が増加。長期の「火葬待ち」の解消を求める声は多い。
質問
斎場の火葬件数増への対応について聞く。
答弁
職員の増員を行う。また冬場の友引に一部開場も予定。
公明党 高木 妙
不登校支援の一つとして、「学びの多様化学校」を高知市立潮江中学校の分教室型として、潮江市民図書館4階に設置することは理解できるが、周辺環境の変化を見極めて進めるべきだと考える。
質問
分教室型を選択した理由について教育長に伺う。
答弁
令和5年の国の教育基本計画に「分教室型」が示されたことにより、早期に実現可能な形として選択した。
質問
教員配置について伺う。
答弁
教頭を配置し、決裁権を持つ者が運営するというのは、学校として当然のことだと思っており、強く要望していく。
質問
新県民体育館整備において、教育財産であるグラウンドを一体的に使用して整備することが検討されているが、桑名市長の見解を伺う。
答弁
グラウンドを提供することになった場合にも、不足分を補う屋上の運動スペースや、現在の利用に付加価値を生むような整備をお願いしていく。
日本共産党 藤木 真由美
施設使用料の見直しについて、市民に事前説明を。未来ビジョンについて、市長に問う。
質問
使用料値上げについて、市民への説明の場を設けるか。
答弁
議決後、広報紙やホームページ、予約の際などに周知を行う。
質問
令和12年度までの総合計画を8年度末で廃止し、9年度から8年間の「(仮称)高知市未来ビジョン」を策定するに当たり、庁内でどのような議論がされたのか。
答弁
社会・経済情勢の急激な変化、人口減少対策、南海トラフ地震対策などスピード感を持って取り組む必要性を念頭に検討した。
支え合う共生社会の実現を
質問
国籍・出自などの違いを理由とする差別や排外主義的な風潮に対する市長の考えを聞く。
答弁
このまちで暮らし、学び、働き、訪れる全ての人の安全と尊厳を守り、誰一人取り残さない。
障害のある人の投票参加
質問
弱視の方の自筆投票を支援するための補助具の導入を。
答弁
導入を検討していきたい。
(3)9月17日(山根 堂宏、野村 栄一、伊藤 弘幸、伴 武澄)
公明党 山根 堂宏
行財政構造改革を進める上での、本市の構造的な課題について
質問
本市における行政組織の在り方、事務の処理方法、財政運営の仕組みなどの構造的な問題点について、市長のご所見を伺う。
答弁
1点目の行政組織の在り方の課題では、各部署が特定の政策分野を担当し、専門性を生かした事業展開ができる一方で、全庁横断的な調整が十分にされず、各課における事業内容が重複するなど、効率的な事務執行が図られていないケースがある。
2点目の事務処理方法の課題は、人口減少で職員確保が一層困難となるため、DXやAIの活用等さらなる事務の効率化が求められる。
3点目の財政運営上の課題としては、本市は基幹産業が乏しく、市税収入が少ないという歳入面での課題が考えられる。
そのため、本市の抱える構造的問題の解決に向け、持続可能な行政運営と本市のさらなる発展のため、組織一丸となって行財政構造改革を成し遂げていきたい。
参政党 野村 栄一
市長の政治理念
質問
このたびの参議院議員選挙において、参政党は日本人ファーストを掲げました。地元紙においての市長のコメントは、特定の政党に向けられた異例のものであったのではないか。
答弁
党が主張する日本人ファーストという考えそのものについては一つの政策として尊重。しかし、この表現を端緒としてSNSで見られるように、一部で誹謗(ひぼう)中傷や排外的な感情が広がっている状況を受け、実社会における差別や分断に至ることがあってはならないという私の思いを表明したもの。
子ども食堂と地域共生
質問
物価高により、子どもたちの食を取り巻く環境が大変厳しくなっている。現状をどのように認識しているのか。
答弁
貧困で食事が取れないことはあってはならない。各学校のスクールソーシャルワーカー等との連携により、個別に支援が必要な世帯等に対して家庭訪問を行い、食料や育児用品支援を行っている。
公明党 伊藤 弘幸
健康増進のためのジョギングコース23カ所の整備について
質問
ジョギングやウオーキングに親しんでいる市民の協力を得るためのクラウドファンディングの活用やネーミングライツの導入を検討できないか市長に伺います。
答弁
ジョギングコースの提供は、市民の皆さまの健康維持につながるだけでなく、本市を訪れる観光客の満足度向上という点から、シティプロモーションにもつながると考えます。市道に設定したものの整備実施の財源を確保する方策として、クラウドファンディングやネーミングライツの活用は実施可能と思われます。ジョギングコースのネーミングライツは注目度も高くなり、各コースに独自の名前を付けることが可能で地域の皆さまにも親しみを持っていただけます。また、旅行者の方に「一度走ってみたい・歩いてみたい」という魅力づくりに取り組むことで、本市の掲げる重要な施策の一つであるスポーツを核としたまちづくりの実現につながると考えます。
さきがけ高知 伴 武澄
崖っぷちの財政
質問
18億円の財源見直しなしでは来年度予算を組めない。その後も続くなら、5億円、10億円規模のリストラがいくつも必要になる。数百万円規模の事業を並べて、5億円になったで済む話ではない。
答弁
例えば、文化プラザかるぽーとをやめてもすぐに10億円が出てくるわけでもない。バランスの問題もあるが、ゼロベースで見直して、5億円をどう削減するかだ。
地方税のとりそびれ
質問
大企業の支店や営業所の幹部で転入届を出していない人は、高知市に地方税を支払っていないのでは。もしそういった人が千人いれば、最低でも10億円になる。住民登録なしでも課税できる「住民登録外課税」を徹底しては。
答弁
地方税法上、その市町村に住所を有する人に課税をすることになっている。課税すべき人に課税していくことは大変重要。未賦課の住民登録外課税で、どれだけ税収があるかは不明だが、周知はしっかりやっていく。
(4)9月18日(下本 文雄、岡崎 豊、大久保 尊司、浜口 佳寿子)
日本共産党 下本 文雄
桑名市長、「核抑止論」を否定
質問
「核戦争になれば人類も地球も再生不能な惨禍に見舞われ復興不能となる」と述べた広島県知事の核抑止論批判をどう思うか。
答弁
「抑止とは頭の中の概念」の表現は承知している。歴史を見ても国家や指導者が常に合理的とは限らず、偶発的事故などが核兵器使用につながるリスクは存在している。人類が持続的な平和と安定を実現するためには武力による均衡でなく、外交はじめ非軍事的手段を活用し核兵器に依存しない安全保障の在り方を模索することが国際情勢を見ても必然と考える。
理解できない市長の姿勢!市民の自由意志で可能な条約締結オンライン署名の推進に背を向ける
質問
核兵器禁止条約の早期締結を求めるオンライン署名の推進を。
答弁
「平和首長会議」のホームページでもオンライン署名は可能である。本市としては多様な立場の方や価値観への配慮は必要であるため、市が主体的に署名活動を実施することは考えていない。
市民クラブ 岡崎 豊
令和6年度決算について
質問
財政調整基金の残高と、今後の見込みを問う。
答弁
現在の残高は約70億円。今後、毎年度13億円の取り崩しを行えば、約5年間で財政調整基金が枯渇すると、財務部長は答弁した。
質問
財政健全化の覚悟を問う。
答弁
財政構造の転換は責務の一つ。新たな挑戦と進化への第一歩として取り組むと市長は答弁した。
人口減少対策について
質問
人口減少対策施策の効果は。
答弁
多角的に取り組んできたが、効果が表れるには暫(しばら)く時間が必要。キャリア教育の推進や出産・子育て支援等で県・市の取組を強化し、全力で取り組むと、市長は答弁。
読書活動推進計画について
質問
取り組みについて問う。
答弁
中学生の約5割が読書をしない現状で、読書活動の推進は必要不可欠。各校に図書館支援員を配置し、読書環境を整えている。さらに、支援員への研修を実施し、専門性の向上と読書活動の普及に努めていると、教育長は答弁した。
公明党 大久保 尊司
選挙投票所の対応について
質問
7月の参議院議員選挙では、若者を中心に投票率が伸びましたが、初投票に行った若者は、投票方法や投票所の雰囲気に困惑し、投票に抵抗感などを感じたと伺いました。投票所での若い方への配慮はできないか伺います。
答弁
初めて投票される方や不慣れな方、高齢者や障がい者の皆さまにも円滑に投票していただけるよう、投票所の雰囲気づくりに努め、戸惑っている方を見かけたら、従事者から声がけをするよう、投票管理者や事務従事者説明会の中で、しっかりと周知していきます。
鎌倉市との交流協定について
質問
高知市出身の漫画家、横山隆一先生と縁のある鎌倉市と観光・文化協定は可能か伺います。
答弁
歴史、文化、観光都市として多様な魅力を持つ鎌倉市との連携は大変有意義と考えるが、近年は交流が少なくなっている。今後、横山隆一先生をはじめ、文化、観光分野など、官民を問わず機会を捉え、検討していきます。
日本共産党 浜口 佳寿子
子どもには安心して「休む権利」があり、「学校は義務ではない」
質問
不登校は心が傷つき、休息が必要な状態である。子どもの休む権利等について教育長に伺う。
答弁
心のエネルギーが不足している子どもに休息は必要な時間であり、一人一人に寄り添いながら取り組みを進める。
不登校児童生徒の保護者への情報提供の充実を求める
質問
学校に支援情報を提供する資料等の整備を求める声がある。
答弁
ウェブサイト「Licoネット」で情報発信を行っている。
「学びの多様化学校」に給食を
質問
中学校の分教室であり、格差や経済的負担への配慮も必要。
答弁
衛生管理上の観点や食にこだわりを持つ生徒もおり、家庭で用意してもらうことを考えている。
津波から守った命をつなぐため、緊急避難場所に猛暑等の対策を
質問
対策は喫緊の課題では。
答弁
県の新たな被害想定を踏まえた地区別津波避難計画などの検証作業の中で検討していく。
(5)9月19日(迫 哲郎、横山 公大)
日本共産党 迫 哲郎
特定利用港湾の指定撤回を
質問
高知港の特定利用港湾の利用について、自衛隊等から連絡はあっているのか。
答弁
今年度の利用については、連絡はない。ただ、以前、一度訓練が行われた際に、連絡が遅れたことから、事前の報告について県に要請している。
県一消防 本市に数億円の負担増となる試算 受け入れできないとの姿勢示すべき
質問
試算が示されたことに対して県の検討会での市長の発言は。
答弁
指令システムの統一後もかかり続ける本市の新たな億単位の持ち出しは、なかなか議会に説明がつきにくいとの考えを伝えた。
必要な財政支援等を、国や県に要望していきたい。
産後ケア事業 県内の他自治体より低い委託単価 改善を求める
質問
他自治体との調整が必要だ。
答弁
県が産後ケアの連絡会を立ち上げ、8年度には標準的な委託料等の考え方を決定する予定。より良い方向へ尽力していく。
自由民主党・中道の会 横山 公大
産後ケアの拡充について問う
質問
周知方法、利用回数増、供給増、財源確保について、利用者の要望に沿った拡充を求める。
答弁
母子健康手帳交付時に約7割への周知ができている。
利用回数増は、施設側の受け入れ可能数の課題もあり、新規施設の募集を行うことで対応していきたいと考えている。また、財源上の課題については、国に対して補助上限額を引き上げることなどを、今後も要望していく。
よさこいのトイレ問題について
質問
よさこい祭り期間中のトイレ案内について県外客に分かりやすく整備し、本市所有のトイレトレーラーの利活用も検討すべき。
答弁
観光客への事前周知は、十分な案内に至っておらず、効果的な周知方法について、よさこい祭振興会と協議していきたい。
また、トイレトレーラーの利活用は、防災面でも大変重要で効果的と考える。来年度に向け、防災対策部と連携し、具体的に検討していきたい。
6 議会BCPに基づく災害対応訓練
令和7年4月1日に「高知市議会業務継続計画(議会BCP)」を改定したことに伴い、内容の検証につなげることを目的として、9月30日(火曜日)の本会議終了後に訓練を実施しました。
議会BCPは、大規模災害が発生した場合においても議会としての役割を適正に果たしていくこと、また、本市執行部の災害対策本部が災害対応に専念できる環境を整えていくことを目的に、議会としての対応の方針と議員の行動指針について策定したものです。
訓練は定例会の個人質問中に震度6弱の地震が発生し、大津波警報が発令された想定とし、緊急地震速報を確認した議長が本会議の「暫時休憩」を宣告しました。揺れが収まった後、全議員がヘルメットを着用の上、会派控室に移動し、被害状況の確認など、情報収集を行いました。
その後、議会BCPの手順に従い、議長が「議会災害対策会議」を設置し、各会派の代表者らが本会議を「延会」とする方針を確認しました。
引き続き、議会運営委員会を開催し、「延会」を正式決定した後、全議員が議場に参集し、本会議において議長が「延会」を宣告することで、一連の訓練を終了しました。
7 会派の意見(9月定例会を振り返って)
自由民主党・中道の会
今定例会では、「子ども・子育て支援の充実」、「安全・安心なまちづくりの推進」、「社会福祉等の充実」など、約1億9千万円の一般会計補正予算議案などが提出されました。
子ども・子育て支援の充実では、不登校生徒の多様な教育機会の確保に向けて、学びの多様化学校を令和8年4月から潮江市民図書館4階に設置することや、安全・安心なまちづくりの推進では、南海トラフ地震の発生時に津波の直撃を受ける恐れがある東消防署三里出張所移転のための建設工事に係る継続費設定等が提案されました。
桑名市長からの提案理由説明では、来年度の当初予算編成で想定される収支不足に対応するため、5億円の一般財源の削減を短期目標として、事務事業の見直しを進めることが示されました。
また、物価高騰に伴う施設維持管理費や人件費の上昇等を踏まえ、より適正な受益者負担の見直しを行うため、ふれあいセンター等の市営施設の使用料や各種証明手数料等を定める条例議案40件の改正が行われました。
個人質問には5人が登壇し、「学びの多様化学校」、「行財政改革」、「教員の働き方改革」、「犯罪被害者支援」、「繁華街での悪質な客引き対策」など、多くの市政課題や取り組みに対して執行部に意見を述べた上で、会派として、補正予算議案や令和6年度決算認定議案を含む64議案について、提言も含め賛成の立場で討論を行い、賛成多数で可決しました。
市民クラブ
市民生活を支える政策を求め討論
9月補正予算に盛り込まれた「学びの多様化学校」事業費は、不登校児童生徒への柔軟な学習機会を保障する先進的な取り組みであり、教育環境の整備を評価します。併せて、アスパルこうちのグラウンド活用が引き続き確保されるよう強く要望しました。
使用料・手数料の見直しは、受益と負担の公平性を回復し、持続可能な財政運営に不可欠です。
令和6年度決算では、基金の活用で一見すると黒字です。しかし、その内実を精査すると、深刻な構造的課題があるため、抜本的な財政体質の転換を迫りました。
市民生活を支える政策を評価しつつ、課題も明確に指摘した上で、賛成討論を行いました。
日本共産党
市民合意なき使用料・手数料の見直しに反対
補正予算では、不登校の子どもたちが安心して学べる場として「学びの多様化学校」を来年4月に開設するための予算が盛り込まれました。不十分さはあるものの、学校に行きづらい子どもの学びの場の選択肢の確保が急務と考え、賛成しました。
決算は、子どもの医療費助成の拡充をはじめ市民要望の実現が取り入れられたもので賛成しました。
市民負担増を含む施設使用料・手数料の見直しについては、利用者アンケートの実施や丁寧な説明、納得を得るための議論が必要と考え、決定の押しつけでなく継続審査を求める動議を提出しましたが、否決となり、原案に反対しました。
公明党
市民目線での公明党の対応
桑名市長は9月定例会の市長説明では、令和8年度当初予算編成に向けた財源確保が喫緊の課題であり、使用料・手数料の改定などを提案した。
公明党は、使用料の改定では、高知市文化プラザかるぽーとの使用料に関して、市民の文化活動の縮小や指定管理者への影響、施設の利用低下が危惧されることから、使用料を1.25倍に引き上げることには賛成できない。
また高知市で初の「学びの多様化学校・分教室型」設置に当たり、公明党として不登校生徒のための特例校設置に関して反対するものではなく、設置予定場所の周辺環境が今後激変する可能性がある中、時期尚早ではないかと考える。
さきがけ高知
路面電車を桂浜まで延伸する構想を紹介。AIに聞くと「交通インフラの強化と観光振興を両立させる野心的かつ実現可能性の高いプラン」。今すぐとは言わないが、議論を始める価値はある。
参政党
来年度潮江中学校の分教室として、新たな学びの場が開設されます。不登校の子どもたちには朗報ですが、これはあくまでも便宜的。不登校の根本原因の解決が何より重要。改めて考えさせられます。
8 委員会の活動(8月1日から10月31日まで)
(1)常任委員会
予算決算委員会
9月定例会
19日と22日に、一般会計補正予算など49件の議案について、総務、経済文教、建設環境、厚生の各分科会で質疑を行った後、26日の全体会で討論 ・採決を行い、使用料・ 手数料の改定に係る市第124号議案から市第163号議案までの計40件は賛成多数で、そのほかの議案については、いずれも全員賛成で可決または認定しました。
総務委員会
9月定例会
24日に、総合計画審議会条例の一部改正議案など6件の議案の審査を行い、地方自治法第244条の4第2項の規定に基づく審査請求に関する諮問議案は賛成多数で、そのほかの議案については、いずれも全員賛成で可決または異議なき旨答申しました。
また、地域窓口センターのあり方検討委員会(仮称)の設置についてなど13件の報告を受けました。
10月8日
高知県消防広域化についてなど2件の報告を受けました。
10月29~30日(委員会視察)
○奈良県広域消防組合 消防の広域化について
○兵庫県神戸市 気象防災アドバイザーについて
経済文教委員会
9月定例会
24日と25日に、債権の放棄についての市長専決処分の承認議案など3件の議案の審査を行い、市立学校設置条例の一部改正議案は賛成多数で、そのほかの議案については、いずれも全員賛成で可決または承認しました。
また、市立学校における水泳授業に係る報告と今後についてなど10件の報告を受けました。
10月28日
「青年センター」指定管理者の指定候補者選定(再募集)についての報告を受けました。
建設環境委員会
9月定例会
22日に、給水条例の一部改正議案など5件の議案の審査を行い、いずれも全員賛成で可決しました。
また、令和7年度事務事業評価結果についてなど6件の報告を受けました。
10月30~31日(委員会視察)
〇広島県福山市 福山市手城川流域における床上浸水被害解消プランについて
〇岡山県倉敷市 倉敷市災害廃棄物処理計画について
厚生委員会
9月定例会
22日に、児童福祉施設の設備及び運営に関する基準を定める条例の一部改正議案など6件の議案の審査を行い、いずれも全員賛成で可決しました。
また、令和7年度事務事業評価結果についてなど4件の報告を受けました。
10月29~30日(委員会視察)
○東京都大田区 老いじたく情報登録事業について
○東京都中野区 産後ドゥーラについて
(2)特別委員会
行財政改革調査特別委員会
8月26日
事務事業の見直しについてなど2件の報告を受けました。
南海地震等災害対策調査特別委員会
9月9日
議会業務継続計画(議会BCP)に基づいた災害対応訓練についての協議を行いました。
10 高知市議会からのお知らせ
(1)本会議映像の配信
本市議会ホームページで、本会議および予算決算常任委員会全体会の映像を生中継および録画(過去1年間)で配信しています。
(2)議会中継(ケーブルテレビ)
定例会の本会議および予算決算常任委員会全体会の模様は、高知ケーブルテレビで生中継しています。
(3)会議録の閲覧
9月定例会本会議の会議録は12月上旬にできる予定であり、本庁舎1階の情報公開・市民相談センター、同3階の議会図書室でご覧になれます。
また、高知市ホームページ上の会議録検索システムで、平成6年12月定例会以降の本会議の会議録をご覧いただけます。
なお、平成19年4月以降の委員会の会議録もご覧いただけますが、少しでも早く閲覧できるよう、ホームページ上で同システムとは別に、完成した委員会記録から順次、PDFファイル形式で公開しています。
(4)録画DVDの貸し出し
本会議および予算決算常任委員会全体会の録画DVDの貸し出しを行っています。
貸し出し準備に時間を要するため、ご希望の方はあらかじめ、議会事務局にお申し込みください。
(電話番号 823-9400)
(5)請願書・陳情書の出し方
市の行政などに対して意見や要望があるときは、請願書や陳情書を議会に提出することができます。請願書は市議会議員1名以上の紹介を必要とします。
請願書または陳情書は、議会事務局へ市議会議長宛てに1通提出してください。
請願書は各定例会ごとに締切りがあり、それを過ぎた場合は次の定例会での審査になりますので、ご注意ください。
なお、陳情については、採決を行わないものとし、陳情文書表(住所、氏名、内容を記載)を作成し、議員に配付しています。
請願(陳情)書 記載例
|
○年○月○日 高知市議会議長 ○○ ○○ 様 (代表者の)住所○○○○○○○○○○○○ (代表者の)氏名 (個人の)印(※) 紹介議員氏名 印(※) ※ 陳情は紹介議員不要です。 ○○○に関する請願(陳情) . 趣旨・理由 ※ おおむね800字以内で具体的かつ簡潔に記載してください。 |
印(※)・・・署名(自署)の場合、捺印(押印)は必要ありませんが、ゴム印、パソコン等で氏名、代表者名を記載した場合、押印(個人印)をお願いします。
(6)高知市議会だよりがアプリで読めます
高知市議会だよりは、無料アプリ「マチイロ」を利用してスマートフォンなどで閲覧できます。「マチイロ」ではいつでもどこでも高知市議会だよりを読むことができ、発行月の1日に自動でスマートフォン等にお知らせが届く機能があります。
高知市議会だよりの無料アプリ配信(マチイロ)についてはこちら
(7)議員の寄附・あいさつ状について
議員の寄附・あいさつ状は公職選挙法で禁止されています。
- あいさつ状(年賀状・暑中見舞い等)の禁止
- 寄附の禁止
- 葬式や通夜における香典や結婚披露宴における祝儀の禁止(ただし、本人が出席の上、通常一般の社交の範囲内であるときを除く)
- 名刺広告の禁止
など、議員活動に対して法律上制限が加えられています。
市民の皆さまのご理解をお願いいたします。
11 会派の構成と電話・ファクス番号
|
会派名 |
人数 |
電話番号 |
ファクス番号 |
|---|---|---|---|
|
自由民主党・中道の会 |
14人 |
823-9401 |
873-0121 |
|
市民クラブ |
6人 |
823-9402 |
802-3055 |
|
日本共産党 |
6人 |
823-9404 |
823-9558 |
|
公明党 |
6人 |
823-9403 |
871-2485 |
|
さきがけ高知 |
1人 | 856-9587 | 823-9350 |
|
参政党 |
1人 |
803-5063 |
823-9350 |
※ さきがけ高知、参政党のファクス番号は議会事務局直通です。
12 編集後記
9月議会から、議会を傍聴される方に向けて質問を要約した内容の資料を、議員が任意で議場入り口に配置することになりました。質問の内容をより理解しやすくする目的で配置されていますので、ご自由にお取りいただければと思います。
なお、議会だよりに掲載されます「代表質問」「個人質問」は文字数が制限されているため、詳しくは写真の下の二次元コードから録画映像をご覧いただけます。
(議会広報広聴委員)



