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本文

文化財情報 有形文化財 慶安五年高知郭中絵図

指定

高知市指定 有形文化財 指定年月日 昭和42年 2月 3日

名称

慶安五年高知郭中絵図

所在地・所有者

高知市民図書館

写真

慶安五年高知郭中絵図の画像
慶安五年高知郭中絵図

解説

 高知市民図書館に2図に分割して保存されている。それぞれ縦128cm、横438cm。
 奥書によると、1651(慶安4)年7月に幕命をうけ、1652(慶安5)年正月に指出した図の控え図であることが知られる。高知城、城下町を中心に、隣接する田園地帯(神田、潮江、小高坂、江ノ口、五台山、高須)、周辺の丘陵部がその背景として描かれており、製作者、高嶋孫右衛門、由比茂衛門の名の記載もみられる。
 公儀提出用の絵図(官撰図)としての特徴は、城郭部における各丸の高さ、広さ、石垣長、高さ、川土手高、長さ、川幅、堀広と長さ、深さ、本丸から目標となる丘までの距離、比高、街路長と朱線引などの記載、城下町周辺背景の鳥かん図的手法、重厚な色調などに明瞭に示されている。
 この絵図は、土佐藩初期の城下町絵図として、正保図、寛文図とともに基本的絵図として位置づけられ、かつ、正保図とともに、官撰図として幕府の統一的絵図作製手法に則った図として価値が高い。藩政初期の高知城下町発達の研究資料としての利用価値も高い。