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本文

文化財情報 有形文化財 三里出土の銅鉾

指定

高知市指定 有形文化財 指定年月日 昭和42年 2月 3日

名称

三里出土の銅鉾

所在地・所有者

高知県立歴史民俗資料館

写真

三里出土の銅鉾の画像
三里出土の銅鉾

解説

 高知市三里[みさと]、池長崎出土の弥生中~後期の銅鉾である。発見は1919(大正8)年であって、池辺で鍬を洗う時、銅鉾の袋部を検出、発掘によって並んだ2本を出土させている。青銅製であるが黝黒色[ゆうこくしょく](黒ずんだ色)を呈する。2本とも長さ69.8cmで県内発見の銅鉾では最も短い。穂部最大幅5.4cm、関[まち]部最大幅7.4cmであり、耳は扁平式で一孔を持つものである。2本の銅鉾とも全てにおいて同一のところから同じ鋳型で作られたものとみられる。型式的に本銅鉾は、本県に発見例の余り多くない中広形銅鉾のI型である。特にこの銅鉾の袋部の節帯下(袋部の根元)に鋳かけがみられるのは注目してよい。銅鉾は鋳型に青銅の湯を流し込んで作るが、時に湯まわりが悪くて出来のよくない部分が生じる。この部分に銅鉾の工人が鋳かけをしたと考えられる。2本のうち、1本は県外に持ち出されている。