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本文

文化財情報 有形文化財 行宗文書

指定

高知市指定 有形文化財 指定年月日 昭和42年 2月 3日

名称

行宗文書

所在地・所有者

高知県立図書館

写真

行宗文書1の画像
行宗文書

解説

 高知県立図書館に所蔵されており、47通の文書が製本されて2冊になっている。文書は47通あり、年月日の明らかなもの38通、月日のみで年を欠くもの6通、年月日のないもの3通となっている。1299(正安元)年から1639(寛永16)年に至るもので土佐の貴重な中世史料である。
 本文書は香美郡大忍庄[おおさとのしょう](香美郡香我美町)行宗名[ゆきむねのみょう]の名主であった行宗家伝来のものであるが、行宗名は『安芸文書』所収の1457(康正3)年の「大忍庄西河・東河名主等連署契約状案」によれば、西川分14名の1つで、香宗川上流に位置している。鎌倉~室町時代を通じて発展し、分家して脇名を派生するが、結局は本名(本家)に統合され、長宗我部氏の家臣となり一領具足としてその支配下に入る。文書の内容は名主職[みょうしゅしき]の譲状、土地売券などが多いが、貢租負担や名の経営の実態について具体的な姿を知ることができる。「行宗名色々年貢手日記」や「行宗名色々年貢注文」は中世の名での生産物や年貢の状態を知ることができ、1308(徳治3)年の「百姓逃亡[ちょうもう]跡注文」は名の分解を示すとともに、年貢・水害に苦しむ人たちの状態をまざまざと伝えている。

その他の写真

行宗文書2の画像
行宗文書

行宗文書3の画像
行宗文書