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平成30年11月5日 市長臨時記者会見

会見項目

第466回高知市議会臨時会提出予定議案について

配布資料

会見内容

第466回高知市議会臨時会提出予定議案について

(市長)

 来週月曜日(11月12日)に,小中学校のエアコンの整備に係る補正予算の承認を賜りたいということで, 臨時議会の招集をお願いしております。(国予算は)衆議院を通過いたしまして,今,参議院予算委員会で補正予算の議論がされていますが,この中に臨時特例交付金(第197回臨時国会に提案された「ブロック塀・冷房設備対応臨時特例交付金」)の新設が提案されました。それを受けまして,小学校,中学校,義務教育学校,特別支援学校の普通教室にエアコンを整備をするための28億円の増額補正をお願いするという補正予算案でございます。配布資料2ページの中段ですが,現在,国の30年度の第一次補正予算について,9,400億円の補正予算案を審議中です。このうちの7,300億円位が災害関連,そして今年の夏は非常に猛暑で,子どもさんが亡くなるような熱中症もありましたので,臨時特例交付金が創設をされて,この予算額が985億円(文部科学省資料による)となります。新聞では約1,000億円で報道されているこの臨時特例交付金は,今回1回限りということですので,早急に活用して整備に入りたいと考えております。

 (エアコン整備に係る)国の補助制度を少し説明しますが,補助対象になる事業費は実際の事業費とは違い,国費は(1教室あたり)150万円で設定されております。補助率3分の1で50万円の補助金で,150万円の残りの部分に対して,補正予算債という交付税措置のある起債を(元利償還金の60%を交付税算入)予定しております。ただし,実際の工事は150万円では済まずに,だいたい200万円の後半から300万円くらいかかると言われていて,市単独の経費が出ますので,この金額については,交付税措置のない起債が恐らく充当になり,持ち出しは一定額あるという状況にあります。補正額につきましては,小学校及び義務教育学校で約20億円,中学校で約8億円,特別支援学校で4,400万円程度となっております。

 3ページの中段に教室数の記載があります。ここには記載していませんが,全体で957の普通教室があり,今回(の整備)は普通教室を対象としておりますが,小学校及び義務教育学校で597教室,中学校で215教室,特別支援学校で7教室,全体で819教室を整備する予定になっております。全国的にみるとエアコンの整備率はだいたい50%弱ですけれども,高知市では遅れており,現状の整備率では約17%しか整備されておりません。すでに整備済のところも,設備そのものが老朽化しておりますので,今回再整備することを予定している教室もあります。補正予算の他には,配布資料4ページに記載したとおり,直近の議会で出すべき調停(の申立て)に係るもの,損害賠償にかかわるものの3件を予定しております。 

 私の説明は以上ですが,ほぼ1年で工事を仕上げなければいけませんので,たぶん工事発注では初めてだと思いますが,サウンディング調査,いわゆる業者の意向調査をすでに行いましたので,その点につきまして,教育委員会から報告申し上げます。

(山本教育長)

 サウンディング調査の目的といたしましては,効果的かつ早期に整備可能な発注を検討するために民間の知恵を借りるということで,民間業者の意向確認を直接対話で,応募があった13社への聞き取りを行いました。内訳としましては,機器メーカーが2社,設計事務所が2社,熱源の供給業者が3社,そして施工業者が6社で,その(サウンディング調査の)中で,熱源が電気,ガス,そういうものを排除せずにベストミックスの形で入れていくことが良いなど,さまざまなご意見をいただき,発注についても,819教室を一度に出してしまうとなかなか対応しにくいので,2つくらいに分割して欲しいというようなご意見もいただいております。そういうことも反映させながら,発注していきたいと考えております。

(市長)

 発注の時には,総務部とも打ち合わせをして細かく行いますが,熱源の可能性としては,電気とガス2種類の可能性があります。そこを含めて,発注の仕分けをしていくという予定になっております。私からは以上です。

質疑応答

(記者)

 今の整備率についてお伺いします。957教室あると先ほど市長がおっしゃっていましたが,17%という数字で,957教室のうち今整備されているのはどのくらいの数でしょうか。

(山本教育長)

 設置済みが163教室あります。全教室数が957ありまして,それに対してエアコンを設置しているのが163か所,未設置が794か所という形になります。この中で,先ほど市長からも説明がありましたが,設置から20年以上経った老朽化したものもあり,これらも今回変えることにしましたので,差し引きをして,819教室に対して設置しようと考えております。

 はりまや橋小学校と,(義務教育学校)土佐山学舎については設置が全てできておりますので,それらを除いた57の学校に対して今回,819教室に設置をするということです。

「(※)追記  整備する教室数については,平成30年9月10日現在の児童生徒数の推計に基づき,改めて平成31年度の普通教室の配置を想定した調査を行った結果,824教室となりました。」

(記者)

 新しく設置したり,更新するのが57小中学校でということですか?

 (山本教育長)

 はい,愛宕中学校と特別支援学校の老朽化した部分が入っております。それ以外は新設です。

(市長)

 ほぼ大半が新設ですけれども,すでに設置済みで20年使っているものがあり,更新をするものが25か所,新規整備794か所で,合わせて819か所です。

(記者)

 設置率の数字は今日現在のものですか?

(山本教育長)

 9月1日現在です。

(記者)

 設置にこれ位お金がかかるということなんですが,だいたい予算を組んで繰り越して来年度になるかと思うんですけれど,目途は来年度末という感じですか?

(市長)

 国の補助制度上,補正予算には災害復旧関連費が入っておりますので,そんなに時間をかけずに国は補正予算を成立させると思います。通常の補助事業であれば,国からの交付決定を得て予算化をしたりしますが,今回の場合は時間がないということを国も重々分かっていて,指令前着工に近いような形で先行しても構わないという通知が出ていますので,我々も補正予算を先行してお願いをしているという状況になります。30年度補正予算で,当然,31年度へ繰越になりますので,31年度末までが期限になります。原則的には31年度末までに工事を完了させるということになり,それを目指していくということになります。

(記者)

 猛暑も予想されていますので,保護者の方からも,来年の夏までに,という思いはすごくあるかと思うのですけれど,それはなかなか現状では難しそうですか?

(山本教育長)

 工事を行いまして,設置が終わった学校から順次使うという形は考えておりますが,一度に819教室の工事に入るのは難しいですので,やはり年度末ぎりぎりの設置になるところもあると思います。そこは受注する業者側の希望なども考えながら実施していきますので,来年の夏までに全てが間に合うのは厳しいと考えています。

(記者)

 来年度内に,ということですか。

(市長)

 そうですね。工事を2020年3月末日までに完了させないと,補助金の対象にならない可能性があるので,工事の完了はそこを目指していきます。来年の夏の稼働というのは,小規模校であれば稼働しているところもあるかもしれませんが,大半はたぶん間に合っていないのではないかな,と思います。

(記者)

 28億円を組んで,交付税措置なども含めて,だいたい概算で構わないですけれど,市の実質的な負担と国の補助金がどれくらいあるのか,割合を教えていただけたらと思います。

(橋本財務部長)

 28億円のうち,国の交付金が4億100万円あまり,それに対して,23億9,800万円あまりを起債で賄う形になりますが,先ほど市長からもお話がありましたが,交付税措置のある起債と交付税措置のない起債とがあり,起債を償還する際の利息等は考慮しておりませんが,実質的な市の負担といたしましては,19億1,700万円あまりという形になります。

(記者)

 8億8,300万円くらいが国からの補助金というイメージですか?

(市長)

 そうですね。我々地方公共団体でいつも問題にして,全国市長会などで(議題に)あげているのですけれども,実際に見積を取ると,(1教室のエアコン整備に)やはり300万円弱くらいはかかるんです。実勢価格は入札をしてみないと正確にはわかりませんけれども,文科省の基準というのが150万円になっていて,超過負担が多すぎるので,そこはいつも問題にしているのですが,国からすると全国的に一斉にやるとなると相当な規模になるので,なかなか見直しをしないのですけれども,今回は一回限りの特別な交付金があるので,持ち出しは大きいですが,このチャンスを逃さずにやることにしております。

(記者)

 先程も,今回限りの一回のチャンスということで乗る,ということをおっしゃっていましたけれども,今までずっと低いエアコン設置率できていたわけですけれど,今回市長が交付金によって全普通教室に設置されようと思った思いを,今一度お願いいたします。

(市長)

 ここ数年で,夏が異常な猛暑になっています。酷暑と言ってもいい位です。昔でしたら夏休みに屋外で子どもたちが遊んでいたのですが,今は遊べないほど非常に厳しい暑さになっています。学力の関係,熱中症の対策を含めて,小学校,中学校ともに,子どもたちが疲弊してしまうので,整備をしたいという思いはありました。自分の4期目の公約の中には,中学校のエアコン整備を入れていたのですが,なかなか財源の目途がつかなかったのですけれども,今般,国が一回限りの特例交付金を作るということで,やはりこのチャンスを逃すと,また持ち出しする額が多くなるので,逃さずにやろうということで,議会にもお願いをするところです。

(記者)

 概算になるかと思いますけれども,設置にこれくらいかかって,ランニングコストは来年度以降だいたいどれくらいを見込んでおられますか?

(山本教育長)

 すべて電気で運用した場合,概算で年間約8,000万円です。

(市長)

 そのランニングコストは完全な(市単独の)一般財源になります。

(記者)

 災害時に学校が避難所になることもあると思うので,普通教室以外,例えば体育館や特別教室などの今後の整備の見通しというか,市長が考えておられる普通教室以外の今後の方針をお聞かせください。

(市長)

 日本の弱点なのですが,体育館と言うのは,文部科学省が教育での使用ということしか設定していないので,災害対応時の体育館の使用というのが,文科省のいろいろな制度上の中では例外の扱いになっていますので,体育館の空調整備というのはされていません。ただし,ヨーロッパを見ると,日本より少し寒く,緯度でいうと北海道と同じ位になるので,ヨーロッパの体育館は災害時対応の仕様になっていますので,すべてのヨーロッパの先進国の体育館にはエアコンが入っています。特に寒いので,暖房ですね。避難所で使うということを前提にしている,そこが課題ですね。今回,北海道でも地震(本年9月6日に発生した北海道胆振東部地震)があって,(発生時は)そんなに寒くなかったので何とかしのげましたけれども,冬季になるとなかなか体育館で過ごすことは困難になるというのと,この7月に全国で集中豪雨があって(平成30年7月豪雨),岡山の(倉敷市)真備町をはじめかなり被災者が出て,今でも避難しています。真備町は,体育館があまりにも暑いので,レンタルで空調機を入れています。夏場はそれでしのぎました。本当は,日本は災害が多いので,体育館に空調の整備をできるような制度を国として検討すべきだと思っています。まだそういう制度がないので,そこが課題として残っています。

(記者)

 ちなみに,これって暖房は入るんですか?

(山本教育長)

 はい。使うことはできます。

(記者)

 結構高知も寒いと思うんですけれども,使ってもいいのですか?

(山本教育長)

 学校の教育環境は,(室温)17度から28度が望ましいという学校環境衛生基準がありますので,今後運営の方法について検討する中で,一定の指針を示しながら,使い方については検討していきたいと思っております。

(市長)

 (運用にあたっては)一定のルールを作ることになりますね。

(山本教育長)

 そうです。

(記者)

 先程の市長のお話の中で,学力と熱中症の話がありましたが,学力低下につながるかもしれないということですか?

(市長)

 4期目の公約の中で中学校のエアコンの整備を入れたのは,考え方としては学力対策です。我々もそうですが,仮に事務所でエアコンが入っていなかったら,仕事の効率はやはり落ちると思います。ただし,今回愛知県で,小学生の子どもが屋外で授業中に亡くなったので(本年7月17日に愛知県豊田市で発生した,校外学習から戻った小学1年生男子児童が亡くなった事案),今回は一挙に(中学校だけでなく小学校も)整備することにしました。

(記者)

 サウンディング調査のことなのですが,高知市でやるのは初めてですか?

(市長)

 工事発注関係では初めてです。サウンディング調査は過去にもう1件実施しており,桂浜公園の再整備において,特に売店群の再編成と桂浜公園の再整備の計画をもっていますので,どういうものが民間の事業施設として望ましいか,ということ含めてサウンディング調査を実施しました。工事発注では初めてのケースになると思います。

(記者)

 普通の工事発注ではなくて,今回は業者の意向をくんで,今までとは違う発注の仕方を考えているということですか?

(山本教育長)

 日本全国で空調設備の工事が行われますので,来年度末までに完了させるためには,やはり一定,業者側の知恵と都合を聞いておかないと設置が難しいと思いますので,そういうところを聞いて,極力業者さん側の障害を排除するような形の発注方法を検討していきたいと考えております。

(記者)

 入札が不調などにならないようにするためですか?

(山本教育長)

 そうです。

(市長)

 発注する時の課題は,業者からすると2つあると思います。ひとつは空調機器の機械があるかどうか。それと,何の工事でもそうだと思うのですが,人夫さんが一定確保できるかということ,この2つがあると思うので,そういう意味でサウンディング調査を先にやったということになります。

(記者)

 それをもとに,これからどう発注していくかということを決めると思うのですけれども,だいたいの目途はいつくらいに決めていきたいと思っていますか?

(山本教育長)

 12日に議会がありますので,そこで補正予算を認めていただいたら,早急に公告を打ちたいと思っております。そのうえで,設計施工の一括発注でプロポーザル方式を考えておりますので,業者側の資料作成期間として一定の時間を取ったうえで,年明けにはプロポーザルの審査を行って,契約の予定などを決めたいと思っております。

(記者)

 それは,全部819を1つにするか,2つにするかみたいな感じでプロポーザルを出すということですか?

(山本教育長)

 はい。地元業者への発注というのも考えたいと思っておりますので,地元でできる小規模校と,残る学校については,いくつかのブロックに分けて発注することを現在検討しております。

(記者)

 そのブロック数はこれから考えて,ということですか?

(山本教育長)

 はい。

(記者)

 そうすると,スケジュール的には今年度中にエアコンの確保や設置業者の選定などをして,実際にエアコンの設置工事にとりかかるのはいつ位からですか?

(山本教育長)

 決定した業者によりますが,設計施工の一括発注を考えておりますので,契約が終われば当然,機械の確保に入りますけれども,そこから各学校において,実際どこに機械を置いて,どういう配線を回すかという設計が必要になってきますので,それができたところから順次工事ということになると思っています。一般的なところでいうと,夏前から工事が始まるとは思っていますが,それぞれの業者の都合によって,すべて設計をしていくのか,ひとつずつ設計をして施工をしていくのか,想像ができないところがありますので,いつからか,というのは業者によって変わっていくと思います。

(記者)

 来年度からという感じですか?

(山本教育長)

 そうですね。実際は,来年度からになります。

(記者)

 普通教室以外というのは,音楽室とか図工室などかと思うのですが,そちらのほうはどうするのですか?

(山本教育長)

 現在,職員室,図書室,コンピューター室については,ほぼ空調が入っています。

(記者)

 全部の学校の,ですか?

(山本教育長)

 はい。それ以外に理科室,家庭科室,図工室がありますけれども,これらについては今回計画の中には入っておりません。

(記者)

 市長が先ほどおっしゃってた体育館はまだ1校も入っていないですよね?

(市長)

 はい。体育館はまだ1校も入っていないはずです。

(記者)

 予定も今のところありませんか?

(市長)

 今のところは予定しておりません。高知の場合は冬場より夏場が大変ですので,7月,8月はあまり体育館に入ったことないかもしれませんけれども,一応窓は開けていますが,風が通らなければものすごく暑いので,特に7月豪雨などの場合は,高齢者がそこで一日過ごすのは非常にこたえると思うのです。それが二次災害の死亡につながったりしますので,その時は,倉敷市の事例などをまた参考にしますけれども,リースやレンタルで空調を入れるということも考えておかないといけないと思います。

(記者)

 あらためて,エアコン整備について期待したいことがあればお願いします。

(市長)

 本当に子どもたちの健康に支障があるほど暑いので,事務所に冷房がない,というイメージで考えていただいたらいいと思います。我々でもそうだと思いますが,空調がないと仕事がはかどらない,子どもたちからいうと授業に集中できないということもあろうかと思いますので,子どもたちの学力の向上,子どもたちの健康の維持,保持につながることに期待をしていますので,我々として大きな課題を持っていましたが,なかなか整備ができなかったので,今回,国の特例交付金の活用ができるというのは非常にいいチャンスであるという認識を持っています。

(記者)

 なぜエアコンの普及率が低かったのでしょうか。そして,整備に踏み込めなかった理由は?

(市長)

 一番の理由は財源ですね。一般財源の持ち出しが非常に大きいので,財源的に対応ができなかったということです。課題としては,先ほど全国の整備率がだいたい50%という報道がされていますが,(高知市の本年9月1日時点の)約17%の整備率は結構低いので,できるだけ高めておきたいということはあったのですが,やはり財源の問題で,なかなか対応できなかったということです。

 なお,国の予算にはブロック塀が入っていますが,ブロック塀については,先の予算で対応しています。

(山本教育長)

 ブロック塀に関しては,平成30年度当初予算と9月補正で,設計については27校,施工については7校ですでに計上しております。

(市長)

 先ほどの国の予算は,ブロック塀と冷房に係る対策費ですので,ブロック塀は先行して予算を組んでおりますので,その中で対応しております。

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