ページの先頭です。 メニューを飛ばして本文へ
トップページ > 組織一覧 > 広聴広報課 > 当選後初登庁 市長訓示(平成27年11月16日)

本文

当選後初登庁 市長訓示(平成27年11月16日)

初登庁 市民の皆さま、職員の皆さんおはようございます。

 この度の市長選挙では、多くの市民の皆さま方のご支援と職員の皆さんの温かいご声援をいただき、再び皆さま方とともに、高知市政発展のために職責を担わせていただくことになり、大変嬉しく思っているところでございます。これからの4年間、どうぞよろしくお願い申し上げます。

 今回の選挙戦におきましては、高知市の将来像として「にぎわいと暮し安心のまちづくり」を公約に掲げ、この4年間で5つの基本政策に基づき、さまざまな事業を展開していきたいと考えており、100の事業を公約として掲げております。

 

災害に強いまちづくり

市長 まず、基本政策の1点目は、「台風や地震等の自然災害から市民を守る、災害に強いまちづくり」です。

 これまで、南海トラフ地震対策を市政の最重要課題と位置付け、現在、小中学校の耐震化や11カ所の津波避難センター・避難タワーの整備、避難路の整備を精力的に進めており、このハード整備につきましては仕上げの段階を迎えつつあります。またソフト関連につきましては、県民市民の防災意識が東日本大震災以降、急速に高まってきており、地域でも積極的に協力をいただいておりますので、自主防災組織の充実や活動の活発化を支援していきたいと考えております。

 今後とも「揺れから生命を守る」「津波から生命を守る」「地域の防災力を高める」「守った生命をつなぐ」の4つを重点の柱として地震対策を積極的に進めていく必要があります。

 具体的には、住宅の耐震化を一層推進しながら、今年度末には津波避難タワーや津波避難センターの整備を確実に完了させるとともに、指定が進んでおります津波避難ビルのさらなる指定の拡大と食糧の備蓄にも取り組んでいきたいと思います。

 特に長期浸水エリアにつきましては、小中学校の避難場所、また津波避難ビルの食糧や水の備蓄が十分ではございませんので、そこに対しての支援も進めていきたいと思っています。

 沿岸部では国交省の支援により、春野町から三里・種崎まで、堤防の耐震工事が随分進んでおりますが、まだ未着手、また国交省の事業が決まっていない部分があります。浦戸湾の湾口部分は港湾局が所管しており、湾口からの津波をどうやって食い止めるかは、まだ国交省から正式に採択されていません。三重防護という考え方のもとで、これを国交省の直轄事業として実施していただく必要がありますので、年末までに尾崎知事や議会の皆さんとともに、28年度からの直轄事業として確実なものにしていくためにさらに強く働きかけをしていきます。

 また、広域防災拠点としての弥右衛門公園の整備や竹島公園の整備を進めるとともに、中山間防災計画として、山崖くずれ対策や拠点集落へのヘリポート整備など、中山間地域の防災対策を着実に進めて行く必要があると考えています。

 

安全で機能的なまちづくり

訓示 2点目は、「すべての市民が安全で安心して暮せる機能的なまちづくり」です。

 下島町・中須賀町などの旭地区の土地区画整理事業につきましては、南海トラフ地震に備え大変重要になりますので、着実に推進していきたいと考えています。

 また、消防関係の機能については、南部分署、これは将来の南消防署になりますが、今年の春オープンしました。28年度からはイオン東側の県有地を取得し、(仮称)北消防署の建設に入りたいと思っています。29年度の前半くらいに完成したいと考えており、完成後は潮江にある南消防署の改築移転に入っていきたいと思います。南消防署は旧耐震で、しかも最悪の場合、浸水エリアが4メートル近くの場所にありますので、南消防署を筆山周辺に移転し、ここを将来の(仮称)中央消防署にしたいと考えております。これが完成型となりますので、着実にこの事業を進めていきたいと考えています。

 また、高知市内でも空き家が非常に増えてきましたので、防災面・衛生面・景観面から、生活環境の保全や、空き家の有効活用を図るために、空き家等対策計画を策定し、事業に取り組んでいきたいと思います。

 併せて、円滑な交通ネットワークを確保していく必要がありますので、公共交通の利用促進や路線バスの運行が困難な地域においてはデマンド型乗り合いタクシーの導入にさらに取り組んでいきます。

 

活力溢れるにぎわいのまちづくり

 3点目は、「多くの市民が集い、笑顔で楽しく交流できる、活力溢れる、にぎわいのまちづくり」です。

 現在、追手前小学校跡地に県立・市立の図書館を建設中です。この計画を受けて民間の開発も進んでおり、「帯屋町チェントロ」がダイエーショッパーズ後にオープンし、帯屋町二丁目は相当人出が戻ってきました。われわれの目的でもあります都心居住、空洞化しているまちなかに人を戻すということにもつながってきており、大変嬉しく思います。

 これらと併せて、商工業の振興に向けた新しい産業団地の整備や企業誘致の推進、地場企業の新商品開発、販路拡大など、商工観光部と農林水産部がチームとして動いておりますので、さらに積極的に進めていきたいと考えています。農林水産業の推進も含めて、TPPが今後国から補正予算として出てきますので、われわれも高知市の事業として支援できるものは積極的に支援していきたいと考えています。

 観光振興では、昨日桂浜で龍馬まつりが開催され賑わっていましたが、施設が老朽化しておりますので、桂浜の再整備の計画を進めていきたいと思っています。また、県が積極的に進めている外国からのインバウンド観光、特に外国船客船が来年度20隻くらいの予約が入っておりますので、28年度から外国人の観光客が高知を訪れる機会が、飛躍的に高まってくると考えております。われわれも受入れ体制を十分に整えていきたいと考えています。また、スポーツツーリズムやオリンピック合宿誘致など、新たな事業の展開もめざしていますので、さまざまな分野でも組織的に動いていきたいと思っています。

暮しをサポートするまちづくり

市長 4点目は、「子どもさんから高齢者まで、すべての世代の暮しをサポートするまちづくり」です。

 安心して子育てができる環境整備を進めるために、小学6年生までの全ての子どもさんの医療費を所得制限なしで無償化したいと考えており、28年度前半に各医療関係・各関係機関と協議した上で、28年度10月から実施をしたいと考えています。議会にも詳細を申し上げ、ご理解を賜りながら、10月には確実に医療費無償化を進めていきたいと思います。また併せて、地域子育て支援センター5カ所を拠点施設として、さらに機能強化を図ることも考えています。特に中心部に子育ての拠点がありませんので、そのことも合わせて計画していきたいと思います。また、高齢者の方々などと子育て家庭が交流できる「集いの場」を、全ての小学校区内に1カ所以上設置し、それぞれの世帯のライフサイクルに応じた切れ目の無い子育て支援を積極的に行います。

 中学校給食については、30年度の実施をめざして計画しております。毎日約6,000食の給食を2カ所で配食するという計画で、これにより中学校給食の完全実施を進めます。

 高齢者の皆さま方への支援については、介護予防サービスの提供や生活支援の充実、また非常に患者さんが増えご家族の方々もさまざまな苦労を抱えております認知症への支援、高齢者の皆さま方の健康づくり、こういったところを重点的に進めていきたいと思っています。認知症の対応につきましては、初期の対応が非常に重要になりますので、初期支援を充実させるとともに、地域で気軽に集まりやすい「認知症カフェ」もきめ細かく配置をしたいと考えております。すでに数カ所、民間の方々が開設をめざして動き始めていますので、連携していきたいと思います。「いきいき百歳体操」「かみかみ百歳体操」も県内各地で広がってきておりますので、「こうち笑顔マイレージ」とともに広めていきたいと考えています。

 障がい福祉の支援については、来年3月議会で、四国で初めての「手話言語条例」の制定をめざし提案したいと考えています。また、聴覚に障がいのある乳幼児のお子さんは、早期に発見することが非常に分かりにくいということがありますので、新生児の聴覚機能検査を無料で実施し、早期の療育と成長発達を支援したいと思います。

 

新たな協働と連携のまちづくり

 基本政策の5点目は、地域の担い手を支援・育成していくための「市民と自治体と地元大学による新たな協働と連携」によるまちづくりです。

 高知市のみならず県内の他の自治体、そして県との連携が非常に重要になってきます。市民と自治体と地元でそれぞれ新たな連携の姿をつくっていかなければなりません。

 これらの地域活動の拠点整備として社会福祉会館を新たに設置し、いろいろな民間団体との連携を強めていきたいと考えています。新庁舎建設に伴い、最終的に南別館を取り壊す予定となっており、その跡地に(仮称)社会福祉会館建設の構想を進めていきたいと考えています。この会館に現在民間ビルに間借りをしている高知市生活相談支援センター、高知市社会福祉協議会などに入ってもらい、高知市の福祉関係の拠点にしたいと考えています。

 また人口減少の中で、高知市だけでなく各県内の市町村や県との共存と共栄も非常に重要となりますので、引き続き連携を進めていきたいと思います。

最後に

 こうした5つの基本政策を実施するにあたっては、それぞれの皆さま方の組織力、そしていろいろな検討やご意見が必要となります。積極的に政策を提言していただき、28年度予算の事業の中から進めていきたいと思いますので、今後ともどうぞよろしくお願いします。