ページの先頭です。 メニューを飛ばして本文へ
トップページ > 組織一覧 > 広聴広報課 > 市長から職員の皆さんへ(令和4年 年頭あいさつ)

本文

市長から職員の皆さんへ(令和4年 年頭あいさつ)

  市民の皆様,職員の皆さん,新年明けましておめでとうございます。

 令和4年となりました,この年末年始は比較的穏やかな日々が続くなか,保健所の皆さま,消防署所などの部署によっては勤務の方もおられたかと思いますが,年末年始の業務ご苦労様でした。

 令和の時代も,はや4年目を迎えることとなりまして,コロナ禍の早期収束を全員が心から願いながら,新たな気持ちで市民の皆様の幸せのために,職員の皆さんの力を結集しまして,前進してまいりますので,本年もどうかよろしくお願いいたします。

 さて,2年間に渡る新型コロナウイルスとの闘いの日々でしたが,感染拡大の波が幾度と押し寄せ,その都度,立ち向かってまいりました。

 対策の切り札となったのがワクチン接種でありまして,保健所をはじめ全庁一丸となってワクチンの接種に取り組み,病院など関係機関の皆様のご協力と,市民の皆様のご協力のもとに,ワクチン接種が2回目まで,ほぼ完了させることができておりまして,第5波は落ち着きをみせている状況となっています。

 当面,オミクロン株など今後の感染拡大に最大限の注意を払っていく必要がありますので,3回目の本格的なワクチン接種も控えて,引き続き,職員の力を結集していただきますよう,心よりお願い申し上げます。

 それでは,年頭に当たりまして2022年の主な行政課題への対応について,順次申し上げます。

 

あんしんのまちづくり 

 まず,「あんしんのまちづくり」について申し上げます。

 南海トラフ地震などの大規模災害発生時における新型コロナ対策として,避難所運営マニュアルに感染症対策を盛り込みながら,適宜更新するとともに,災害時には体調不良の方々のスペースを確保すべく,段ボール製の間仕切りや,ベッドの配備を進めてまいります。

 大規模災害発生時には,上下水道や浄化槽の復旧に一定の時間を要するため,一時的に深刻なトイレ不足になることが想定され,過去の災害の教訓からも,トイレの不足によって,避難者が水分補給を控え,健康被害や災害関連死が発生した事例が全国で数多くありますので,避難所におけるトイレ環境を整備することが不可欠であります。

 今年度から,L1浸水区域外の指定避難所39施設を対象に,災害時に千人の避難者が約2週間利用することができる,マンホール上部に仮設トイレを設置し使用する「マンホールトイレ」の整備を進めており,昨年末までに市内6カ所の整備を終え,令和4年度には8カ所の整備を予定しており,令和7年度までに全施設の完成を目指します。

 併せて,清潔でプライバシーが確保された水洗トイレを備えたトイレトレーラーを導入し,この車はけん引することができますので,トイレの無い様々な場所まで移動して利用することが可能になります。

 トイレトレーラーの導入にあたりましては,ふるさと納税型クラウドファンディングを実施し,多くの方々のご支援で目標額を上回るご寄付をいただき,御礼を申し上げます。

 さらには,昨年10月に発生した和歌山市の水管橋の崩落事故による大規模断水が記憶に新しいところであり,改めて送水幹線の重要性を再認識させられました。

 高知市では,南海トラフ地震への備えとして,針木浄水場から,かるぽーとの南側にある九反田配水所まで耐震管による新たなルートで接続することを目指し,平成20年度から送水幹線を二系統化する「送水幹線二重化事業」に取り組んでおり,今年3月に完成いたします。

 この送水幹線は,市内約20万人の方々に送水している,最大の大動脈となる送水幹線ですので,市民の皆様に安心していただける重要な送水幹線が,今年の春,整備されます。

 

あんぜんのまちづくり 

 次に,「あんぜんのまちづくり」について申し上げます。

 旭駅周辺の下島地区と中須賀地区は,戦災を逃れた密集市街地が広がる地区であり,南海トラフ地震への備えとして,住環境の整備や防災機能の向上が重要な課題であります。

 下島地区で進めていた土地区画整理事業は,約7年の歳月を経て,昨年2月にほぼ完成し,現在,換地先での新築工事が進められ,日々まちの賑わいが創出されるなど,新しい街並みが形成されており,地域の発展やコミュニティの連携を期待しています。

 さらに,広範囲になる中須賀地区では,面積が広いので対象地区を9ブロックに分けて順次事業を進めており,令和11年度の工事概成に向けて,事業は順調に進捗しており,今後も地元住民の皆様のご協力を賜りながら,旭駅周辺地区の安全・安心のまちづくりを計画的に進め,強靱な高知市を構築してまいります。

 また,今年度は高知市の交通政策にとりまして,大きな節目の年となっており,交通全般の今後20年の後半10年のあり方を示すマスタープランとなる「高知市交通基本計画」を策定します。

 併せて,路面電車や路線バスなどの公共交通における今後5年間の実施事業を登載したアクションプランとなります「高知市地域公共交通計画」の両計画をこの3月末までに策定する予定です。

 市民の皆様の移動手段として必要不可欠な公共交通が抱える,利用者の減少や運転手の不足,費用負担のあり方など様々な課題に対して,今後の本市の新しい公共交通のあり方をこの計画で示してまいります。

 

すこやかなまちづくり

 次に,「すこやかなまちづくり」について申し上げます。

 今年4月には,塩田町の保健福祉センター1階に,地域子育て支援センターと子育て世代包括支援センターを併設した,北部地域における新たな「地域子育て支援拠点施設」を開設します。

 地域子育て支援センターは,就学前のお子さんと,その保護者等の皆様を対象に交流の場を提供するとともに,子育て相談や子育てに関する情報提供などを行い,陽当たりのよい南側には大きな桜の木とテラスがありますので,センターの名称を「こもれびテラス」といたしました。

 また,子育て世代包括支援センターは,保健師の方々,その他の専門職を配置し,母子健康手帳交付面談をはじめ,妊娠・出産・子育てに関する総合相談窓口業務を執り行うこととなります。

 「こもれびテラス」の施設内には,広いプレイルームをはじめ,イベントコーナー,相談室,妊娠・子育てにかかる展示コーナー,授乳室,幼児用トイレ等を設けることとしており,「地域子育て支援センター・子育て世代包括支援センター」の2つの機能を併設することで,妊娠中から子育て期にかけて,きめ細かく切れ目のない支援を行います。地域で交流・相談・情報提供が受けられる場をつくることで,子育て家庭が孤立しないように,子育てについての不安感や負担感が解消できるよう,この拠点のこもれびテラスを運用していきたいと思います。

 

にぎわいのまちづくり

 次に,「にぎわいのまちづくり」について申し上げます。

 桂浜公園は,今年4月から,民間事業者のノウハウを活用し,公園の賑わい創出を図ることを目的として,公園全体を包括的に管理運営する指定管理者制度を導入し,老朽化した商業施設についても,民間活力によりリノベーションを進めます。

 現在,既に公園内では様々な工事が進んでおり,今年3月までには,入口にあるバス待合所や観光案内所,公園内のトイレや休憩施設などの公共的な施設のリニューアル工事を行い,Wi-Fi整備やQRコードによる多言語対応のサインの整備など多様化する観光ニーズにも対応することとしています。

 市議会12月議会でご承認をいただいた新しい指定管理者からは,商業施設の立地するエントランスエリアについては,「桂浜 海のテラス」として整備を行い,建物ごとに「食べる」「買う」「学ぶ」「憩う」をテーマとして,飲食や物販などの充実を図り,観光客のみならず,市民の皆様も訪れて,楽しんでいただける交流拠点として再整備する提案を受けており,本市を代表する観光地として,ダイナミックに生まれ変わることを期待して,我々もこの取り組みを共に進めていきます。

 今後のスケジュールとしては,今年10月に,リニューアルした店舗等をプレオープンし,来年3月にはグランドオープンを予定しており,桂浜の再生と賑わいの創出に向けて,新しい指定管理者とともに,年間観光客入込数100万人の実現に向けて取り組んでまいります。

 また,コロナ禍における賑わいの創出に向けまして,年末から引き続き,飲食店及びタクシーが使用可能となる「食べタククーポン」や,路面電車・路線バス等を運賃無料で利用できる「日曜・祝日運賃無料デー」を継続しており,今月22日・23日の土日には,中央公園において「TSUNAGUマーケット・テイクアウトフェスタ」も予定していますので,新型コロナウイルスの感染状況に十分留意しながら,地域経済の活性化に大きく寄与できるよう,積極的に取り組んでまいります。

 

共につくるまちづくり

 次に,「共につくるまちづくり」について申し上げます。

 コロナ禍において,密の回避や利便性向上という観点から,デジタル技術等を活用した行政手続のオンライン化を進めております。業務内容や業務プロセス等を抜本的に見直し再構築する,いわゆる「ビジネス・プロセス・リエンジニアリング(BPR)」による業務の進め方に関する新しいルール作りが重要になります。

 現在,「高知市DX推進本部」を中心に,全庁一丸となって戦略的に取り組んでおり,特に現在優先的に取り組む分野横断的テーマとして,「押印廃止」と「住民窓口改善」,2つのプロジェクトチームで具体的な検討を重ねています。

 「押印廃止」は,市民の皆様の行政手続の負担軽減につながりますので,「押印廃止」を順次実現してきており,今後さらにこれを進めてまいります。「住民窓口改善」では,インターネット等を活用して,行政手続にかかる記載や窓口へお越しいただく市民の皆様の負担軽減にさらに取り組みます。

 今年3月からは,マイナンバーカードをお持ちの方は,高知市の住民票と印鑑登録証明書が全国のコンビニなどで取得できるように準備しておりまして,時間帯が午前6時30分から午後11時まで,土日でも取得できますので,ぜひご利用いただきたいと思います。

 また,令和4年度からは,現在はコンビニで軽自動車税納付ができるようにしておりますが,加えて,市県民税と固定資産税もコンビニ納付ができるようになるとともに,スマートフォンアプリのPayPayなどを使い,ご自宅からでも納付できるようになりますので,活用いただきたいと思います。

 さらに,「高知市型共生社会」の実現では,今年度59カ所まで拡大しております「ほおっちょけん相談窓口」を,令和4年度から市内全域に広げていく予定でございます。

 どこに相談したらいいかわからない,ちょっとした暮らしの困りごとを身近な場所で受け止め,専門機関や地域の資源へ適切な支援につなぐ「ほおっちょけん相談窓口」は,薬局や社会福祉法人の皆様のご協力のもとに,設置しております。地域資源の把握や窓口の周知,地域課題の解決策などを,それぞれの地域の実情に応じて,地域の皆様と検討しておりますので,「わがまちならでは」の形を,それぞれの地域でも構築できますので,大事にしながら進めていきたいと思います。

 行政と市民の皆様,地域の社会福祉法人や企業など多様な主体の皆様が共に手を携えることが大切であり,「高知市型共生社会」の実現に向けた地域における体制構築を目指し,きめ細かく進めてまいります。

 市税1%を活用した市民活動への支援については,今後の高齢化社会を見据え,地域福祉活動の支援や,地域コミュニティ再構築に双方向から取り組み,「福祉によるまちづくり」を支援するものとして,令和4年度からスタートできるように,鋭意準備を進めております。

 

新たな年を迎えて

 最後になりますが,令和3年度補正予算及び令和4年度当初予算につきましては,これから査定等の作業が本格化してまいります。

 引き続き,財政健全化に意を配しつつ,16カ月予算となる大型経済対策などの国の情報を的確に把握し,「新型コロナウイルス対策,南海トラフ地震対策,人口減少対策」をはじめとする,重要な課題に向き合う予算編成作業を本格化してまいります。

 職員の皆さんには,職場でチームワークをしっかりと組み,市民の皆様の思いにしっかり寄り添っていただき,ともに市政を進めていただきますことを,心からお願いいたします。

 今年一年が市民の皆様,職員の皆さんにとって,様々な可能性が広がる年になり,そして,幸せ多き年になりますことを心からご祈念申し上げ,年頭のご挨拶といたします。

 本年も共に頑張りましょう。どうかよろしくお願いいたします。

令和4年1月4日         

 市長サイン