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市長から職員の皆さんへ(令和2年 年末あいさつ)

 市民の皆様、職員の皆さんおはようございます。

激動の令和2年の仕事納めにあたりまして、一言ごあいさつ申しあげます。

 職員の皆さんには、コロナ禍の中で、日々、それぞれの職務に、真摯に取り組んでいただいておりますことに感謝申し上げます。

 特に、今年は、世界規模で新型コロナウイルス感染症が流行し、市民生活が脅かされ、これまでの生活様式の見直しを余儀なくされるなど、未知の感染症に直面した激動の年であり、2020年は歴史に刻まれる忘れられない1年であったと思います。

 現況の新型コロナウイルス感染症につきましては、昨日までに、高知県内の累計数で626件、市内では424件の感染者の方々が確認されており、県内では6名の方がお亡くなりになられています。

 心からのご冥福をお祈り申し上げますとともに、感染されました皆様方の一日も早い、ご回復を強く願っています。

新型コロナウイルスの感染状況

 振り返りますと、本市では、2月29日に県内第1例目の感染者が発生して以降、高知県との連携の下、最優先で、新型コロナウイルス感染防止対策に全力をあげており、まさに最前線で、日夜対応にあたっていただいております保健所の皆様、医療関係の皆様をはじめとする関係者の皆様に深く感謝を申し上げます。

 まず、第一波である3月下旬から4月上旬にかけて、感染者が急増する状況の中で、4月16日には、国における緊急事態宣言の対象区域が、高知県をはじめとする全都道府県に拡大されたことを受けて、「新型コロナウイルス感染症に係る高知市対処方針(ver.1)」を作成いたしました。

 本市では、改訂を重ねたこの対処方針に基づき、市民の皆様の感染拡大防止対策や市民生活の支援など、5つの基本方針に基づく対策を庁内一丸となって推進しております。

この時は、県民、市民の皆様には、不要不急の外出の自粛など、感染防止対策にご協力をいただいた結果、4月末から約2か月半の間は、新たな感染者は確認されず、第1波の新型コロナウイルスの感染拡大を抑制することができました。

 その後、7月中旬から、再び感染者が確認されるようになり、8月には市内の障害者支援施設や、親族間におけるクラスターが発生するなど、感染拡大の第二波が見られましたが、9月以降は、比較的落ち着いた状況が続いていました。

 しかしながら、直近の11月下旬以降、全県下的に感染者が激増し、今月に入ってからの感染者数は、昨日までに既に474件に上っており、11月末までの9か月間の感染者数の累計が152人でしたが、1か月弱で、これまでの3倍強の感染者数が確認されるなど、厳しい状況にあります。

 そのため、今月9日には、高知県は、新型コロナウイルス感染症対応のステージを上から2番目の「特別警戒(赤)」に引き上げるとともに、県民の皆様に対して、「会食の人数を4人以下のグループで、かつ2時間以内としていただくこと」や、「高齢者の方々や、基礎疾患のある方などに、酒類の提供を伴う飲食店への外出を控えていただくこと」などを要請しています。

 今後、第三波の感染拡大が続きますと、より厳しい社会経済活動の抑制も想定され、県民生活や市民生活への影響が深刻化する恐れもありますので、私からも改めまして、「3密の回避」、「マスクの着用」、「手洗いの励行」、「少人数での行動」という基本的な感染防止対策へのご協力をお願いいたします。

 また、これまで、新型コロナウイルスに関連して、インターネット上での誤った情報等により、関係者の方々の人格が深く傷つけられる、心を痛める事例が発生しておりますので、市民の皆様には、冷静な対応を心がけていただきますように改めてお願いいたします。

新型コロナウイルス感染症対策

 次に、新型コロナウイルス感染症対策について、順次申し上げます。

今回の新型コロナウイルス感染症は、観光業や飲食業などをはじめとする地域経済や市民生活に多大なる影響を与えています。

 本市におきましては、新型コロナウイルス感染症の地方創生臨時交付金等を最大限に活用して、雇用の維持や事業継続支援、ウィズコロナ時代を見据えた教育のICT化や新生活様式に対応するデジタル化の推進など、積極的に取り組んでおります。

 その第一弾となりました特別定額給付金につきましては、生活に困窮されておられる市民の皆様への支給を急ぐために、5月1日付けで330億円の巨額の補正予算を市長専決処分させていただき、同日から、申請書のダウンロードとオンラインによる申請受付を開始いたしました。

 その後、6月11日には、14万通を超える郵送申請書を各世帯にお送りし、全庁あげて申請勧奨を精力的に行い、精力的に支給事務を進めた結果、最終の支給率は99.7%となりました。

この間、全庁あげて支給事務を進めてまいりましたが、市民の皆様の問い合わせやご意見が殺到する中で、膨大な支給事務を短期間で完了させる必要があり、ご負担をかけしました職員の皆様に心より感謝申し上げます。

 今回の支給事務に関しては、初動体制の在り方やオンライン申請などの課題が浮き彫りとなりましたので、その教訓を今後の行政サービスに活かしてまいります。

 市内における、それぞれの個人事業主や企業の皆様への本市独自の支援策として、事業継続を支援するため、国における持続化給付金の対象にならない事業者の方々に対しまして、6月から本市独自の事業者支援給付金の給付を開始したほか、大きな打撃を受けた宿泊事業者に対する、宿泊事業継続支援給付金を10月に創設し、85施設に対して、1施設当たり最大で2、500万円の支援を行いました。

 また、バスやタクシーなどの交通関連事業者の方々については、外出自粛や学校の休業などにより、人の移動が激減した影響を受け、厳しい経営環境が続いていますことから、事業継続のための支援給付金として、総額で約3億円の支援を行ったほか、とさでん交通の路面電車の運行費に対して1億円の支援を行うこととしています。 

 観光分野では、高知県が5月に策定した「高知県観光リカバリー戦略」と連携して、国・県・市による重層的な支援を段階的に展開しており、現在は、冬場の観光閑散期への対応として、知名度の高い水中アート展「アートアクアリウム展〜高知・金魚の海〜」を、3月7日までオーテピア西敷地で開催しています。

 また、高知県においては、今月14日に飲食店などへの時間短縮要請に協力いただきます事業者の方々に1日あたり4万円の協力金を支払うことを決定しましたので、本市としても、現状の感染拡大に歯止めをかけるとともに、年末の書き入れ時期に、営業の機会を損失する事業者の皆様の多大なる影響に対して、経営支援を拡充する必要があると考え、高知県の1日あたり4万円の協力金に、12月30日までの間、1日あたり1万円を本市独自に上乗せすることとし、今月25日から協力金申請の受付を開始しております。

 現在、第三波の感染拡大が続いており、依然として事業者の皆様は厳しい経営環境下に置かれていますので、今月15日に閣議決定された国の第三次補正予算による追加の地方創生臨時交付金などを最大限に活用し、感染拡大防止と経済再生の両立に向けて、さらなる支援策を検討し、実行していきますので、関係部局のご協力をお願いいたします。

デジタル化の推進

 次に、庁内におけるデジタル化の取組について申し上げます。

 本市では、職員のワーク・ライフ・バランスの推進や、新型コロナウイルス感染拡大等に伴う行政機能の継続を目的として、テレワーク環境の整備を進めており、7月臨時会で関連予算のご承認をいただき、現在、30台のテレワーク端末による試行運用を行っています。

 今後も、庁内における感染拡大の未然防止を目的とした職員の出勤抑制や、職員が感染者や濃厚接触者となった場合の出勤制限などの事態を想定した準備を進めることが重要であり、職員のテレワーク環境整備を拡充していくこととしています。

 現在、松島副市長を中心にスピード感を持ってデジタル化の推進に取り組んでおりますが、デジタル化の進展に伴い、情報漏洩や不正アクセス等のリスクが高まってくることが想定されますので、情報セキュリティ対策を強化していく必要があります。

 具体的には、庁内ネットワークにおきまして、許可されていないパソコン等が不正に接続されることを防止するための機器認証システムを導入するほか、職員がパソコンを利用する際の本人確認をより厳格化するため、全職員が保有している勤怠管理用のICカード等を利用したパソコンログオン認証システムの導入など、利便性の向上とあわせて、進めてまいります。

新たな年に向けて

 新しく迎えます2021年には、切望されている新型コロナウイルスワクチンの接種が始まる予定です。

 新型コロナウイルスワクチンについては、現在、世界各地で開発が進められており、国内では、全国民のワクチン量の確保に向けて、今月2日にイギリスでワクチン承認を受けたファイザーなどの海外大手製薬企業2社との基本合意や1社との契約締結を行っており、今月18日には、ファイザー社が、国内で初めてとなる新型コロナウイルスワクチンの実用化に向けた承認申請を行いました。

 国においては、コロナ禍の収束に向けて、令和3年の前半までに、すべての国民の皆様へ提供できるワクチン数量の確保と、全国における流通体制や接種体制の整備を目指しています。

 人々にとって重要なワクチンの円滑かつ迅速な接種に向け、先の臨時国会で成立した改正予防接種法に基づき、市町村が実施主体となり、住民の皆様へのワクチン接種の勧奨や通知を行う必要がありますので、国の動向に十分留意し、接種体制の構築に向けた準備を精力的に進めてまいります。

 最後になりますが、例年であれば、忘年会や帰省する若者たちでまちが賑わい、1年の労をねぎらったり、旧交を温めあう時期でありますが、市中感染や家庭内の感染が広がっています。

 これ以上の感染拡大を防ぐためには、引き続き、市民、県民の皆様のご協力の下、感染拡大防止に全力を尽くしていく必要があります。

 現在、感染防止対策の最前線で、また日夜ご尽力いただいている保健所の皆さんや高知医療センターの皆さんをはじめとする医療関係等の職員の皆さんには、多大なるご負担をおかけしていることに感謝しながら、全庁あげて、この難局を乗り越えていかなければなりません。

 今後とものご協力やご支援をお願いいたします。

 市内における、コロナ禍で苦しんでおられます事業所の皆様や、市民の皆様、職員の皆さんが、穏やかな新年を迎えられ、来年は、コロナ禍ができるだけ早く収束し、1日も早く、輝ける年となりますことを、心からご祈念申し上げまして、年末のあいさつとさせていただきます。

 ありがとうございました。