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第461回高知市議会定例会市長説明要旨(平成29年9月7日)

 第461回高知市議会定例会にご出席をいただき,まことにありがとうございます。

 議案の説明に先立ち,当面する市政課題に関連して,ご報告と考え方を申し上げ,ご理解を賜りたいと存じます。

1 職員の不祥事

 まず最初に,本市の消防職員が交通事故を起こし,現在,警察当局において酒気帯び運転の疑いで取り調べを受けていることにつきまして,市民の皆様の生命・身体・財産を守るべき立場の者が,このような問題を発生させ,事故関係者をはじめ,市民の皆様や議員の皆様に心からお詫び申し上げます。

 今後,このような事故を二度と起こさせないよう職員一人一人が公務員としての自覚と強い使命感をもって規律ある行動をとることをさらに徹底させ,市民の皆様の信頼回復に全力で取り組んでまいります。

2 連携中枢都市宣言

 次に,国の制度に基づく連携中枢都市圏構想における中心的な役割を担う「連携中枢都市宣言」について申し上げます。

 連携中枢都市圏は,圏域において相当の規模と中核性を備える中心的な都市が,近隣市町村と連携して,ネットワークを強めることにより,「経済成長のけん引」,「高次都市機能の集積・強化」,「生活関連機能サービスの向上」の3つの分野において,圏域を力強く,けん引していくことを目的としております。

 連携中枢都市圏の形成に当たりましては,国の要綱に基づき,圏域市町村にサービスを提供する意思及び連携する分野,連携する意思のある各市町村名などについて,中心となる都市の首長が宣言を行うこととされています。

 昨年10月に公表されました平成27年国勢調査の結果では,高知県の人口は,前回の平成22年調査と比較して3万6,180人も減少しており,65歳以上の人口割合が全国第2位になるなど,人口減少と少子高齢化への対応は,本市をはじめ高知県全体が抱える喫緊の課題となっています。

 高知県は,全国と比べて人口の自然減が15年先行し,高齢化率の上昇では10年先行していると言われており,本県の推計人口は,国立社会保障・人口問題研究所の推計によると,平成27年国勢調査の約72万8千人から,25年後の平成52年には約53万6千人に,45年後の平成72年には,約39万人まで急速に減少することが予測されています。

 こうした厳しい現状を踏まえ,県内各市町村では,人口問題に対する施策の基本的方向や具体的な施策が盛り込まれた国の「まち・ひと・しごと創生総合戦略」と方向性を合わせて,地方版総合戦略を策定し,

(1)「地方における安定した雇用を創出する」
(2)「地方への新しいひとの流れをつくる」
(3)「若い世代の結婚・出産・子育ての希望をかなえる」
(4)「時代に合った地域をつくり,安心な暮らしを守るとともに,地域と地域を連携する」

の4つの基本目標を定め,平成72年の高知県人口の将来展望である55万7千人の実現に向けた具体的な施策を推進しています。 

 本市では,平成27年10月に「高知市まち・ひと・しごと創生総合戦略」を策定し,4つ目の基本目標において,県都である本市が果たすべき役割として,「県下全体の発展を見据え,高知県との連携の下,県内市町村と共存共栄の関係を保ちながら,これまで以上に,高知県全体のけん引役としての役割を発揮していく必要があること」,「周辺市町村との連携の下,圏域単位での活性化策も視野に入れながら,人口減少克服に向けた積極的な施策展開を進めていくこと」を掲げ,連携中枢都市圏構想の検討を行ってまいりました。

 昨年5月に,県内全市町村の首長に対し,連携中枢都市圏の形成に向けた取組を進めることを説明させていただくとともに,外部の有識者で構成する「高知広域連携中枢都市圏ビジョン策定懇談会」において5回にわたるご審議を賜り,ビジョンに登載する具体的な連携事業については,本年4月と7月に,県内6ブロックで全市町村の事業担当者間の協議を開催させていただき,事業内容のブラッシュアップを図ってまいりました。

 本市は,本県唯一の中核市として,県内人口の約46パーセントが集中する一極集中型の都市構造となっているほか,県内市町村とは社会的・経済的なつながりが強く,相互に補完する互恵関係にあることから,全国でも初めてとなる県内全域を対象とした連携中枢都市圏を形成することを,ここに宣言し,本日付けで宣言書を公表させていただきます。

 この連携中枢都市圏を形成することにより,県内34市町村が人口ビジョン達成に向けて策定しております総合戦略のさらなる推進を目指し,相乗効果を最大限に発揮してまいります。

 今後は,本年12月に県内全市町村の議会において,連携協約締結議案の議決をお願いし,本年度末には,高知広域連携中枢都市圏ビジョンの策定と全市町村との連携協約に加え,連携中枢都市圏では全国初となる高知県との連携協約を締結したいと考えており,圏域が一体となって発展できるよう本市が中心的な役割を担いながら,人口減少・少子高齢化という直面する課題の解決に向けて,圏域一丸となって取り組んでまいります。

3 国政・経済・地方財政の動向

 次に,国政の動向と我が国の経済状況について申し上げます。

 先月14日に内閣府が発表しました本年4月から6月期の国内総生産の実質成長率は,設備投資や個人消費等の内需が堅調に推移していることなどから,前期比1.0パーセント増,年率換算では4.0パーセント増見込みとなり,6四半期連続のプラス成長を達成し,茂木経済再生担当大臣は,「2012年12月に始まった現在の景気拡大は57か月に達し,戦後2番目に長い,いざなぎ景気に並んだ可能性が高い」との見解を示されました。

 県内では,先月4日に発表された日本銀行高知支店の高知県金融経済概況において,個人消費が底堅く推移するととともに,住宅投資が増加していることなどから,「高知県の景気は緩やかに回復している」との判断が示され,先行きについては,経済対策の効果も見込まれることから,緩やかに回復していくとの見方を示す一方で,人手不足の影響等を注視していく必要があると報告されています。

 高知労働局から先月29日に発表された高知所管内の有効求人倍率は,前月を0.03ポイント上回る1.25倍になるとともに,県内就職を希望する県内高校生の7月末時点の求人倍率は,統計を取り始めた平成5年度以降で最高の1.83倍を記録するなど,雇用情勢は過去最高水準で推移しており,県内企業においては人材の確保に苦慮している状況にあります。

 こうした経済状況の下,7月20日に閣議了解された国の平成30年度予算概算要求基準では,新たな成長戦略である「人づくり革命」の実現に向けた人材投資や地域経済の底上げにつながる施策などについて4兆円程度の特別枠を設けて,手厚く配分する方針が示されました。

 現段階で詳細は明らかになっていませんが,地方自治体の少子化対策を支援する「地域少子化対策重点推進事業」においては,この特別枠を活用して増額の予算要求を行うなど,地方創生をはじめとする本市の重点事業を後押しする予算も盛り込まれていますので,情報収集に努め,国の有利な支援策を積極的に活用してまいります。

 一方,今回の概算要求基準では,5年連続で歳出総額の上限を定めなかったこともあり,各省庁の予算要求総額は101兆円まで膨らみ,4年連続で100兆円を超える要求額となりましたが,国と地方のプライマリー・バランスを2020年度に黒字化する健全化目標を国際公約として掲げているものの,収支試算では8兆2千億円の赤字が見込まれており,今後の予算編成作業は難航することが予想されます。

 特に,社会保障費では,高齢化に伴う自然増分として,前年度予算対比で6,300億円の増額要求が行われていますが,財務省は増額幅を5,000億円に抑える方針を明らかにするとともに,4兆円の特別枠を確保するため,公共事業などの裁量的経費を1割削減する方針などを示していることから,本市の財政運営や公共事業の進捗に与える影響などが強く懸念されます。

 現在の高知市の財政収支見通しは,平成29年度普通交付税の7月算定で,算定の基礎となる基準財政需要額において,起債の償還が進んだことによる事業費補正等の算入額が減少したことなどから,臨時財政対策債を含めた前年度との当初算定比較では,総額で約5億円余り減少するなど,昨年度に引き続き厳しい収支が見込まれています。

 先月末に締め切られた平成30年度の国の概算予算要求において,総務省は,「経済財政運営と改革の基本方針2015」で示された「経済・財政再生計画」を踏まえ,地方の安定的な財政運営に必要な一般財源の総額は,実質的に平成29年度地方財政計画の水準を下回らないよう約15兆9千億円の概算要求を行っております。

 地方財政制度に関しては,地方自治体の基金残高が増加している状況等を指摘し,地方交付税の削減を求める議論があり,今後,年末にかけて財務省との厳しい折衝が予想されますので,全国市長会等を通じて地方財源の充実強化を強く訴えてまいります。

4 県市連携会議

 次に,先月30日に開催しました県市連携会議について申し上げます。

 今回の会議では,「地方創生」,「災害対策」,「新食肉センターの整備」,「厳しい環境にある子どもたちへの支援」の4つのテーマにつきまして,尾崎高知県知事と具体的な協議を行いました。

 まず,「地方創生」では,連携中枢都市圏の形成において,高知県における人口減少と経済規模の縮小の悪循環を断ち切るため,本市が県全体のけん引役となり,連携事業の相乗効果を発揮しながら,高知県全体の底上げを図ることが重要であることを確認し,全国初となる県内全市町村での圏域形成に向けて,県市の連携を強化することとしています。

 移住・定住の促進では,本年7月28日に高知県が設立した一般社団法人高知県移住促進・人材確保センターに私も副理事長として参画し,人材誘致に向けた移住促進の施策展開に,本市も期待していることを申し上げ,来年度から本格的に推進する二段階移住推進事業の展開について協議しました。

 志国高知幕末維新博では,来年4月21日の第二幕の開幕に向けて,県市連携して積極的にプロモーションを展開し,さらなる誘客を図るとともに,リニューアルオープンするメイン会場の坂本龍馬記念館周辺の桂浜の渋滞対策に取り組むことを確認いたしました。

 また,日本を代表する祭りとなった「よさこい鳴子踊り」については,「2020よさこいで応援プロジェクト」を推進し,全国的な盛り上がりを図り,2020年東京オリンピック・パラリンピックの開閉会式でのよさこい演舞を目指すことを確認するとともに,本市におけるよさこい祭りの維持発展について今後も協議していくこととしています。

 少子化対策では,高知県の合計特殊出生率が平成27年の1.51から平成28年は1.47と減少に転じたことを受け,本市では,子育て世代包括支援センター,地域子育て支援センター,子育て集いの場などを中心に,引き続き関係機関と連携し,県の支援もいただきながら,妊娠期から子育て期にわたる切れ目のない支援体制を充実させていくことについて説明いたしました。

 次に,「災害対策」では,南海トラフ地震対策連携会議において,PDCAサイクルをより効果的に機能させるため,新たに設定した数値目標を確認し,目標の達成に向けて精力的に取り組んでいくこととしております。

 また,南海トラフ地震対策の加速化に向けて,住宅の耐震対策では,今後も県市が協力して,国に対し,引き続き耐震改修の取組への財政支援を強く求めていくことといたしました。

 長期浸水対策では,地域ごとの適切な避難方法を啓発するほか,津波避難ビルへの資機材の配備など救助・救出対策を推進するとともに,避難所対策では,レベル2の地震を想定し,県内中央圏域での広域避難について具体的に検討することとしています。

 次に,「新食肉センターの整備」では,高知県新食肉センター整備検討会において,今後,より詳細に検討を進めていくことを確認したところです。

 最後に,「厳しい環境にある子どもたちへの支援」では,児童虐待予防における民生委員・児童委員との連携について,虐待対応に対する民生委員・児童委員の不安や負担の大きさなど,現場の声も丁寧に聞きながら,地域の実情に応じた連携の在り方について,高知市民生委員児童委員協議会連合会等とも協議を重ねていくことといたしました。

5 上下水道事業経営戦略

 次に,上下水道事業経営戦略について申し上げます。

 水道事業及び公共下水道事業につきましては,市民生活に欠かせないライフラインとして,長期的に安定したサービスの提供が求められており,地方公営企業としての持続可能な経営に努めています。

 平成26年8月29日付け総務省通知「公営企業の経営に当たっての留意事項について」では,中長期的な視野に基づく計画的な経営に取り組み,徹底した効率化,経営健全化を行うことが必要であり,各公営企業において中長期的な経営の基本計画である「経営戦略」を策定し,経営基盤の強化と財政マネジメントの向上に取り組むことが要請されています。

 これを受けまして,本市では,平成27年度から学識経験者等で構成する「高知市上下水道事業経営審議会」を開催し,4回の審議を経て,本年3月30日に,「上下水道事業における今後の経営方針について」の答申をいただきました。

 まず,水道事業では,本市の水需要の減少に合わせた施設・設備のダウンサイジングを行うとともに,人口が減少する中で健全経営を維持できる料金体系を目指し,料金改定を検討する必要があるとされています。

 次に,公共下水道事業については,今後10年程度の集中的な汚水整備による収益増加が見込まれるものの,赤字が継続していくことから,経営改善に向けて早期に使用料改定を検討し,累積赤字を解消する必要があるとされています。

 これらの答申内容を踏まえ,徹底した投資の合理化や経営の効率化を前提とした中長期の経営の基本計画として,経営戦略の策定に取り組み,2017年度から10年間を計画期間とする経営戦略案を策定しました。

 この経営戦略案では,上下水道事業において,それぞれ3点の経営目標を設定しており,水道事業では,「当年度純利益の継続」,「企業債残高の抑制」,「事業運営資金の確保」について,また,公共下水道事業の汚水事業では,赤字が継続していることから,「純利益(黒字)の確保」,「水洗化率の向上」,「企業債残高の削減」を目標に掲げています。

 下水道の汚水事業については,今後10年間,毎年2億円から4億円程度の赤字が見込まれ,10年後の2026年度には,約43億5千万円もの累積赤字が見込まれています。

 加えて,2030年頃には本市における連結決算ベースでも赤字となることが予測されるなど,使用料改定による早期の収益確保が不可欠となっていることから,景気状況が良くない中で,市民の皆様にご負担をおかけすることとなり,心苦しい思いですが,今議会におきまして,下水道条例の一部改正議案を上程し,平均改定率16.0パーセントの下水道使用料の改定をお願い申し上げます。

6 災害対策等

 次に,北朝鮮による弾道ミサイル発射等に関して申し上げます。

 本年初めから北朝鮮による弾道ミサイル発射が繰り返されており,本市においても万が一の事態に備えるため,本年4月に弾道ミサイル落下時の行動等について,ホームページを通じて市民の皆様へ周知を行うとともに,庁内関係各課の体制整備を進めてまいりました。

 そうした中,先月9日には,北朝鮮がグアム沖へ弾道ミサイルを発射する計画を発表し,その弾道ミサイルが上空を通過する県として「島根県,広島県,高知県」の3県が名指しされたとの報道がなされ,地域の平和と安全を脅かす北朝鮮の行動に対して強い憤りを感じております。

 この報道を受けて,本市でも高知市国民保護計画に基づき,ミサイル発射に関する局面に応じた職員参集体制や対応事項等について庁内で周知を図っております。

 政府からは,国際社会と協力して北朝鮮にミサイルを発射させないよう手を尽くすとともに,不測の事態に備えて,高度な警戒監視体制とミサイル防護体制の強化に全力を注いでおり,先月18日には,中国・四国地方で全国瞬時警報システム(Jアラート)の情報伝達訓練を実施するとの連絡がありました。

 対象地域となった本市におきましては,情報伝達訓練としてJアラートの受信機と,それに伴う庁内放送及び防災行政無線の自動起動による放送を実施いたしましたが,春野地域に設置しております87基のアナログ式防災行政無線から訓練放送が流れないというトラブルが発生し,地域の皆様に多大な御迷惑をおかけしたことにつきまして,深くお詫び申し上げます。

 この度の防災行政無線のトラブルについてはその原因を特定し,既にシステム改修を実施いたしました。

 今後はこうした事態を発生させないよう再発防止策に万全を期してまいりますとともに,デジタル化の整備を加速化させてまいります。

 さらに,先月29日早朝に北朝鮮から発射された弾道ミサイルが,北海道渡島半島及び襟裳岬の上空を飛び越えて,日本の排他的経済水域外の太平洋に落下しました。

 幸いにも弾道ミサイルによる被害等はありませんでしたが,日本の安全保障を揺るがす暴挙であり,断じて容認できるものではありません。

 また,北朝鮮は,今月3日に昨年9月以来6回目となる核実験を強行し,国営メディアを通じて大陸間弾道ミサイル搭載用の水爆実験に成功したことを発表しました。

 国連安全保障理事会の数々の制裁決議や関係国の警告を無視した北朝鮮の度重なる暴挙であり,事態をこれ以上悪化させないためにも,深刻な脅威にさらされている我が国が,国際社会の結束の下,外交的解決を先導していくよう全国市長会等を通じて強く要請してまいります。

 北朝鮮による弾道ミサイル発射に関する対応につきましては,万が一の場合に備え,本市の危機管理体制の強化を図るとともに,弾道ミサイル発射後の避難行動等について,市民の皆様への周知徹底を図ってまいります。

 次に,北消防署の開署について申し上げます。

 北消防署は,消防署所再編の第2期として昨年3月から建設工事に着手し,本年5月末に工事を完了し,本年10月1日の開署に向けて,備品搬入など最終準備を行っているところです。

 また,北消防署の開署に伴いまして,現在の中消防署を北消防署中出張所として再編するとともに,江ノ口出張所の廃止や旭出張所の北消防署への移管を行うほか,これまで東消防署が管轄していた一宮地区を北消防署の管轄区域に加えることとしました。

 北消防署では,マンション等の中層階が地震でつぶれる「パンケーキクラッシュ」を想定した全国初の訓練装置や,救急車の一部を切断した「カットモデル」を四国内の消防本部として初めて設置するなど,他に類を見ない消防訓練設備を備えており,隊員の実践力をさらに磨き上げていくとともに,市民の皆様が体験できる浸水時の歩行体験施設も備えておりますので,積極的な活用を促進し,防災意識の向上につなげてまいります。

 さらに,隣接地に建設される高知赤十字病院と協議を進めており,新病院開院後には,救急隊の研修を同病院で行い,出動があれば同病院の医師が救急車へ同乗するなどの連携強化を図ることとしております。

 また,北消防署には,高知県に設置費の半額を負担していただいた3万リットル貯蔵の自家給油取扱所なども備えており,市民の皆様の負託に応える防災拠点の使命を果たしてまいります。

7 長浜,御畳瀬,浦戸地域の振興

 次に,長浜,御畳瀬,浦戸地域の振興について申し上げます。

 平成27年の国勢調査の結果では,高知市全体の人口は5年前の平成22年と比較して6,203人,1.8パーセントの減少となっています。

 この結果を大街ごとに分析しますと,初月,下知,大津など8つの大街では人口が増加する一方で,全体の約7割に当たる18の大街で人口が減少しており,御畳瀬,浦戸,布師田,鏡では減少率が10パーセントを超えるなど,周辺部における減少率が顕著な状況となっています。

 中でも,御畳瀬,浦戸の人口減少率については,御畳瀬が18.0パーセントの減,浦戸が13.1パーセントの減と,市内で最も高い減少率となったことに加えて,65歳以上の高齢化率についても御畳瀬で63.3パーセント,浦戸で47.7パーセントと,市全体の平均値の27.7パーセントを大きく上回るなど,人口減少に歯止めをかける早急な対応が求められています。

 こうした状況を踏まえ,本年4月から地方創生に向けた取組の一環として,長浜,御畳瀬,浦戸における人口減少への対応と,地域振興に向けた新たな取組の検討に着手いたしました。

 今回の取組では,当該地域にお住まいの皆様から地域活性化に向けた様々なご提案をいただきたいと考えており,地元の皆様で組織する「長浜・御畳瀬・浦戸地域活性化協議会」を設置した上で,地元の方々と地方創生に向けた協議を重ねてまいりたいと考えています。

 この活性化協議会の人選については,4月以降,長浜・御畳瀬連携協議会,浦戸まちづくり連携協議会を中心にご検討いただき,地域の町内会及び各種団体等の代表や地域の地場産業に携わる29名の方々のご推薦をいただきました。

 先月16日には設立準備会を開催し,この活性化協議会の会則や大筋の進め方,スケジュール等についての案をお示しさせていただいた上で,今月4日に設立総会を開催し,これらについて正式にご承認をいただき,「長浜・御畳瀬・浦戸地域活性化協議会」が設立されました。

 今後の進め方等については,この活性化協議会の中で皆様のご意見をお伺いしながら検討していくこととなりますが,今年度については,まずは地域の現状や課題について,各種統計データや既存の行政計画等を通じて,認識の共有を図ることから始めたいと考えております。

 地域の活性化に向けましては,活性化協議会における協議に加えて,当該地域から広くご意見をお伺いすることも大切ですので,活性化協議会の取組状況等を随時お知らせする広報紙を発行するとともに,地域住民の皆様に対するアンケート調査の実施等を検討しております。

 また,今後の進め方をご相談させていただく中で,各課題のテーマに沿った専門部会の設置や地域外からの視点による活性化に向けた専門的なアドバイス等も必要ではないかというご意見もいただきましたので,有識者の方をお招きした講演会等も開催したいと考えております。

 長浜,御畳瀬,浦戸の活性化に向けた取組は緒に就いたところですが,今後も住民の皆様のご意見等を幅広くお伺いしながら,実効性のある活性化計画の策定を目指してまいります。

8 観光振興

 次に,観光振興の取組について申し上げます。

 去る8月10日から11日の2日間にわたる第64回よさこい祭り本番は,天候にも恵まれ,県外63チームを含む205チーム,約1万8千人の踊り子による躍動感あふれる踊りが披露され,特に今回はヨーロッパ連合による初めての海外チームも参加するなど,よさこいを通じた交流の拡大と,よさこいの魅力を改めて実感いたしました。

 8月9日の高知市納涼花火大会,そしてよさこい祭り,第19回よさこい全国大会の実施や運営におきましては,協賛をいただきました企業や団体等をはじめ,ご尽力を賜りました警察や競演場の方々など,多くの関係者の皆様に心からお礼を申し上げます。

 高知県内の観光客の入込状況については,3月から開幕した志国高知幕末維新博が好調を維持しており,地域会場の一つであります「龍馬の生まれたまち記念館」では,8月までの入館者数が対前年比で43パーセント増となるなど,県内維新博の会場全体での8月末までの累計入館者数は約88万人となっております。

 引き続き大政奉還150年という歴史的節目を活かして,京都市をはじめ幕末ゆかりの全国22都市との記念プロジェクトによる観光キャンペーン等にも参加しながら,さらなる誘客を図ってまいります。

9 新図書館等複合施設オーテピア

 次に,新図書館等複合施設オーテピアについて申し上げます。

 新図書館等複合施設オーテピア整備工事は,順調に進捗しており,本年12月に竣工する予定です。

 その後,事務所の移転,科学館展示物の設置,蔵書移転などを行った後,平成30年夏に開館する予定となっています。

 「オーテピア高知図書館」は,県立図書館と市民図書館本館を一体的に整備する国内初の取組であり,図書館面積では中国四国地方で最大の施設となり,全国有数の規模と総合的なサービスを展開するものであり,全国からも注目され,期待されています。

 「これからの高知を生きる人たちに力と喜びをもたらす図書館」の基本理念の下,県民市民の暮らしや仕事の中で起こる様々な課題解決を支援する文化的基盤として,健康・安心・防災情報サービスやビジネス・農業・産業支援サービスなど,多様な図書館サービスを展開するため,精力的に開館準備に取り組んでいるところです。

 また,併設する「高知みらい科学館」は,「理科好きの子どもを育てる」,「科学を楽しむ文化を育てる」ことを基本方針として,県内唯一となるプラネタリウムをはじめ,小学校・中学校の理科学習やサイエンスショー,科学教室など多様な事業を展開してまいります。

 「オーテピア高知声と点字の図書館」は,「誰もが読書を楽しめるように」の基本理念の下,文字情報の利用が困難な方々の読書・情報環境の充実など,様々なサービスを展開してまいります。

10 新図書館西敷地の利活用

 多くの県民・市民の皆様が高い関心を持たれている新図書館西敷地の利活用につきましては,本年2月に外部の有識者等で構成する「新図書館西敷地利活用検討委員会」から,当該敷地にふさわしい機能として,「広場機能」や「家族で訪れて,こどもが安全に遊ぶことができる機能」など,4つの機能を上位A評価とする報告をいただき,7月には,この報告結果を踏まえた「新図書館西敷地利活用事業基本方針」を策定したところです。

 基本方針では,A評価4機能のうち2機能以上の導入を条件として,「公募型プロポーザル」により事業実施候補者を選定することなどを定め,先月8日には,この基本方針に沿って,外部の有識者等で構成するプロポーザル選定委員会を設置したところです。

 今月上旬からは,民間事業者からの公募を開始することとし,資金調達などの企業のノウハウや知的財産権等を保護する観点から,提案の内容につきましては,選定期間中は非公開といたしますが,選定委員会における評価結果が出され,最高の評価を得た事業者と契約を締結する前段で,議会の皆様にも提案内容をご報告し,ご意見を賜りたいと考えておりますので,よろしくお願い申し上げます。

11 こうち志議会

 次に,「こうち志(こころざし)議会」について申し上げます。

 昨年度,13年ぶりに,子ども模擬議会を開催しましたが,本年度は,実際に選挙権を持つ高校生の参加が見込まれたことから,名称を「こうち志(こころざし)議会」に変更し,先月22日に開催しました。

 当日は,高知市立中学校,義務教育学校,高等学校から総勢26名の生徒さんをお迎えし,社会福祉,医療,経済,環境,教育に関することなど,幅広い視点から,合わせて29問のご質問やご提言をいただきました。

 高知商業高等学校の皆さんからいただいたご質問では,ラオスでの経験や商業高校としての専門性が発揮されており,高知商業高等学校を日本一にしたいという力強さを強く感じました。

 また,最後には,「こうち志(こころざし)議会宣言」が全会一致で採択されましたが,この宣言は,理想とするまちづくりのために,生徒自身も市民の一人として共に行動していく決意を述べたものであります。

 宣言文は,総合計画における「共生と安心の環」,「育みの環」,「地産とまちの環」,「自立の環」の4項目で構成され,「高知市について,世界についてこれからも学び考え行動していきます」という言葉で結ばれており,主権者としての主体性や,高知の未来を担う若者の志が強く感じられ,大変頼もしく思いました。

 傍聴された方々からは,「生徒の態度が素晴らしく,終始,緊張感が保たれていた。また,答弁も若者に対して誠実なものであり,素晴らしい会であった。」との感想をいただいたとお聞きしています。

 今後は,各部局が答弁した内容につきまして,その進捗状況をチェックしていくとともに,若者の市政に対する理解や主権者としての意識をより深めていくための取組を充実させてまいります。

12 学力向上対策

 次に,本市の「全国学力・学習状況調査」結果について申し上げます。

 本調査は小学6年生と中学3年生を対象に毎年行われており,本年は4月に実施されたものです。

 まず,今回の正答率で見ますと,小学校の調査結果では,国語・算数ともに基礎問題Aにおいて全国平均を上回っており,特に,算数については,平成19年度の本調査開始以来,最も良い結果となっています。

 国語・算数の活用問題Bにおいては全国平均レベルとなっており,小学校は過去5年間,全国平均レベルの結果を維持しています。

 中学校の調査結果につきましては,全国平均を下回る状態が依然続いておりますが,全教科の基礎問題Aと活用問題Bにおいて,昨年度と同程度か,それ以上の伸びが見られます。

 児童生徒への質問紙において,中学校では「学校の授業以外で1時間以上学習している」生徒の割合や,「計画的な学習ができている」生徒の割合が全国平均と同程度を維持しており,学習習慣が身に付いた生徒が増えています。

 今回の調査結果からも,本市が県と協働して取り組んでまいりました学力向上対策の方向性は間違っていなかったと確信しておりますが,一方で,一層の改善を要する課題として,「基礎・基本」の確実な定着に加えて,「思考力・判断力・表現力等」の育成が求められるとともに,中学校では全国平均を下回る状態が続いており,各学校の課題に応じた着実な取組が求められていますので,これまでの学力対策を検証し,さらなる質的向上を図りながら,組織力を活かした総合的な学力対策を講じてまいります。

13 補正予算・予算外議案 

 以下,議案についてご説明を申し上げます。

 今回提出しました議案は,予算議案6件,条例議案14件,その他議案14件です。

 まず,今回の補正予算では,新図書館等複合施設オーテピアの開館に向けた経費のほか,南海トラフ地震対策として申請件数が増加している木造住宅の耐震化や,福祉避難所における支援用物資の購入経費等への助成にかかる経費を計上しております。

 また,本年4月に急逝されました名誉高知県人であり,よさこい全国大会では16年連続で審査員長を務めていただきました「ペギー葉山」さんの追悼イベントを高知県と共催で実施するための経費を計上いたしました。

 特別会計では,平成28年度の決算確定に伴う繰上充用金の精算,また,卸売市場事業では決算剰余金の減債基金への積立て,介護保険事業では給付費が確定したことに伴います国や県の負担金等の超過受入額を返還するものです。

 以上,申し上げました内容により,提案しております今回の補正規模は,

  一般会計      6億6,000万円の増額

  特別会計      5,727万円の減額

であり,補正後の予算規模は全会計の純計で2,728億1,023万5千円となっており,この補正財源として,普通交付税及び繰越金を一般財源として充当いたしました。

 次に,予算外議案について申し上げます。

 条例議案は,先に申し上げました下水道使用料の改定や法令の改正に伴うものなど14件です。

 市第105号議案は,都市公園法施行令の改正に伴い,都市公園内の建ぺい率を現行の2パーセントから敷地面積が10ヘクタール未満で市長が特に必要と認める都市公園は4パーセントに,敷地面積が10ヘクタール以上の都市公園は6パーセントにそれぞれ引き上げるとともに,都市公園内の運動施設面積の割合を現行の50パーセントから総合公園及び運動公園については65パーセントに引き上げ,公園施設の利便性向上を目指すものです。

 また,市第100号議案及び市第101号議案,109号議案,110号議案,112号議案は,新図書館等複合施設オーテピアの新設に伴い,オーテピア高知図書館や高知みらい科学館の所在地及び開館時間等を定めるとともに,高知みらい科学館長の報酬や高知点字図書館の名称,春野郷土資料館の休館日の変更等を行うものです。

 その他の議案は,新図書館等複合施設オーテピアにおいて,高知県立図書館と高知市立市民図書館に共通する業務を高知県と連携して処理するための連携協約締結議案など10件です。

 また,決算の認定議案等につきましては,この後,上下水道事業管理者及び財務部長より概要のご説明を申し上げます。

 報告10件につきましては,財政健全化法関連数値の報告や,継続費の精算報告など,いずれも法令所定の手続によりご報告するものです。

 以上,提出をいたしました議案について,概要の説明を申し上げましたが,よろしくご審議の上,適切なご決定をお願いいたします。