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第432回高知市議会定例会市長説明要旨(平成24年3月6日)

第432回高知市議会定例会にご出席をいただき,まことにありがとうございます。

議案の説明に先立ち,当面する市政課題に関連して,ご報告と考え方を申し上げ,ご理解を賜りたいと存じます。

 まず,国政及び経済の動向について申し上げます。

さる2月16日に内閣府が発表しました月例経済報告では,景気は東日本大震災の影響により依然として厳しい状況にある中で緩やかに持ち直しているとされていますが,欧州における政府債務危機が金融資本市場に影響を及ぼしていることもあり,我が国の景気が下押しされる懸念が依然残っております。

先月8日に成立したエコカー補助金や円高対策等を盛り込んだ国の第4次補正予算の迅速な執行と併せて,政府・日本銀行が一体となった強力な金融政策運営など,円高とデフレの悪循環を早急に防ぎ,一刻も早い景気回復につながる積極的な国の施策推進を強く望むところであります。

今月11日には東日本大震災の発生から1年を迎えますが,犠牲になられました方々のご冥福を改めてお祈りいたしますとともに,政府においては大震災や原子力発電所事故からの復旧・復興に全力を尽くしていただくことを期待します。

現下のねじれ国会の中で,国の新年度予算の年度内成立が危ぶまれておりますが,予算の成立が年度を越えるということになれば,国と地方の事務事業の遅れはもとより国民生活にも大きな影響を及ぼすこととなります。

本市の喫緊の課題である南海地震等の対策に全力をあげていくためには,国の安定した財政支援が不可欠であり,平成24年度の地方財政計画においても,地方が緊急に行う防災・減災事業に対して100パーセントの起債を充当し,後年度の元利償還に7割から8割の交付税措置を行う特別な財源措置がなされていることから,国の新年度予算の早期成立を願います。

また,懸念されていました地方交付税の財源確保については,国の中期財政フレームにおける地方一般財源の総額確保を基本に,臨時財政対策債を含む実質ベースで,ほぼ前年度額を確保しております。  

今後,社会保障費の増加分などを勘案しますと財源確保のために地方交付税を圧縮してくることが十分考えられますことから,社会保障と税の一体改革の動向を注視しながら,地方財源の充実確保のために地方六団体とともに,引き続き国に強く訴えてまいりますので,ご支援賜りますようお願いいたします。

次に,本市の財政再建について申し上げます。

平成22年3月に策定しました新財政再建推進プランに基づき,徹底した行財政改革による収支改善策に積極的に取り組んでおり,直近の国の地方財政対策や市税収入の動向に応じて再試算を行ったところです。

その結果,平成24年度から25年度までの財源不足は,前回プラン見直し時の77億6千万円から約7億4千万円を圧縮し,財源不足額は2か年で70億2千万円の見込みとなっています。

圧縮の要因としまして,市税や地方交付税などの一般財源で想定ほどには市税収入が落ち込まなかったこと,臨時財政対策債を含めた実質的な地方交付税が増加となったことなどから,歳入面では前回プランの見直し時から増加となり,歳出面では職員数の減少や人件費の削減効果,起債残高の抑制により公債費が減少したことなどによるものです。

なお,一般会計の平成24年度末起債残高につきましては,地方交付税の代替措置である臨時財政対策債の残高を除きますと,23年度末見込みから約170億円減の1,709億円となる見込みであり,新財政再建推進プランに基づき着実に削減に取り組んできております。

こうした削減効果等により,財政再建への取組を早めることができましたが,国政の動向が非常に不透明でありますので,今後の国の動向や経済情勢を注視しながら的確な財政運営を行ってまいります。

次に,行政改革について申し上げます。

 まず,業務のアウトソーシングにつきましては,現在のアウトソーシング推進計画で50項目の業務をリストアップし,順次アウトソーシングを推進しております。

本年2月から開始しました市営住宅の管理業務をはじめ,現在では30項目の業務についてアウトソーシングを導入し,民間のノウハウの活用等が図られているものと考えます。

 また,事務事業の見直しにつきましては,平成24年度当初予算で4事業を廃止し, 246事業の縮小・再構築を行った結果,削減額は事業費ベースで約1億6千万円,一般財源ベースで約1億5千万円となっております。

 今後もアウトソーシングや事務事業の見直しに積極的に取り組み,効果的で効率的な行政運営に努めてまいります。

 次に,機構改革について申し上げます。

 平成24年度から新設します防災対策部では,地域防災計画の見直しや総合的な防災対策の企画立案,関係機関との連絡調整機能を担う防災政策課と,地域との協働で防災体制の強化を図り,具体的な地域防災施策を展開する地域防災推進課の2課体制とし,防災対策事業をより迅速に進めてまいります。

さらに,南海地震対策調査特別委員会でのご意見等を踏まえ,老朽化した庁舎の整備に向けて新庁舎建設課を新設し,新しい課題に向けた組織体制の強化を図ります。

 また,原子力エネルギーに頼らない新しいエネルギーの調達や確保に向けた取組が強まる中で,本市独自に進めてまいりました低炭素社会実現を視野に入れた新しいエネルギー政策を検討する新エネルギー推進課の新設とともに,福祉関係では介護保険施設等への指導・監査についての権限移譲に対応する指導監査課,「ねんりんピックよさこい高知2013」の開催に向けた,ねんりんピック推進課を新たに設置することとしております。

 水道局では,平成26年度に予定します上水道と下水道との統合に向けた取組を進めるため,局の企画課内に上下水道統合推進室を新設するとともに,料金徴収体制の再検討を進めます。

 教育委員会では,教育政策の企画・調整機能の整備や,就学前教育に対する組織体制の充実を図り,人権の観点も踏まえた,いじめ・生徒指導対策を強化するなど,新たな教育課題等への対応を進めるとともに,本市の歴史資料や文化財保護の一元的な管理など組織の再編等を行います。

 次に,定員適正化について申し上げます。

 現行の高知市職員定数条例は,旧春野町との合併に伴う新定員適正化計画等を踏まえて,平成20年1月から職員定数を3,133人と定めておりますが,各職場の協力も得ながら計画に定めた定数削減の取組を順調に進めてまいりました。

一方で,平成24年度以降新たな行政課題への対応等が急務となっている分野も生じてきておりますので,今議会において,24年度からの新たな職員定数についてご提案申し上げたところであります。

 定数管理につきましては,今後における防災対策の推進や新エネルギーへの転換,新庁舎整備,福祉部門の権限移譲への対応など,本市が直面する新たな行政課題への取組を進めながら,時代のニーズや市民ニーズに対応した適正な管理に努めてまいります。

次に,本市の重点課題であります南海地震対策について申し上げます。

東日本大震災から早くも1年を迎えようとしておりますが,大震災と原子力発電所事故の残した被害は深く,今なお行方不明者の方々の懸命な捜索が続いており,震災がれき等の処理では放射能汚染などの難しい課題が復旧・復興への大きな妨げとなっています。

昨年末には,内閣府における「南海トラフの巨大地震モデル検討会」において,西日本の太平洋沖に延びる南海トラフで発生する巨大地震と津波の影響について,あらゆる可能性を考慮した最大クラスとして想定される震源域と波源域(はげんいき)を,従来の約2倍に拡大する中間とりまとめが発表されました。

巨大地震モデル検討会では,今年の春までに最大クラスの震度分布や津波高を推計して公表し,これをもとに,今秋までには新たな被害想定をまとめる方針でありますので,来るべき南海地震の被害想定はさらに甚大かつ広域的なものになるのではないかと危惧しております。

本市では,東日本大震災を受けて命を守る対策を最優先に位置付け,「地区別の津波避難計画の策定,津波避難路及び避難場所の整備,津波避難ビルの指定」を対策の3本柱として取り組んでおります。

地区別津波避難計画では,既に策定済みの浦戸・御畳瀬・長浜川北岸・種崎の4地区に加えて,三里地区において現在策定中であり,平成24年度から新たに沿岸地域を中心に11地区において地区別津波避難計画の策定を進めます。

また,津波避難路及び避難場所の整備では,浦戸地区をはじめとする市内7地区で住民の方々が選定した箇所で設計や工事に着手しており,平成24年度は新たに15か所の設計委託と20か所の工事を実施することとしています。

浸水想定地域内において自然地形の高台がない地域では,津波避難ビルの指定を順次進めており,先月15日現在で67施設,収容人員58,870人分の指定を行っています。

これらの津波避難ビルにつきましては,避難後の孤立化対策として簡易トイレや強化ゴムボート等の支援物資の整備を進めており,引き続き民間のホテルや病院施設・マンション等に対して指定の働きかけを積極的に行ってまいります。

地域の防災力の要となる自主防災組織の結成では,東日本大震災以降の防災意識の急激な高まりもあり,多くの市民の皆様方のご協力を得て,平成23年度は46団体,11,113世帯の新たな組織化を図ることができ,本年2月1日現在57パーセントの組織率となっており,23年度当初からは6.6パーセントの伸び率となっております。

新年度においても,防災訓練や各地域での津波避難計画の策定作業,避難路の選定等を進めていく中で,自主防災組織の育成強化や活性化を図ってまいります。

さらに,地域の防災力の向上や活性化に大きな役割を担っていただいております防災リーダーの育成を図るため,防災人づくり塾において平成26年度までに2,000人の育成を目指しており,23年度は例年約80人の定員を250人に拡大して防災人づくり塾を開催いたしました。

この結果,今回の修了生を加えて約1,000人の防災リーダーの育成を果たすことができましたので,新年度からは防災人づくり塾の開催を年間2回に増やし,リーダー育成の強化を図ります。

また,防災リーダー同士の意見や情報の交換を円滑に行うことができる場の提供やネットワーク化を進めてまいりますとともに,今後,スキルアップを図っていただく研修にも取り組んでまいりたいと考えております。

このほか,大規模災害が発生した際に,ライフラインや社会基盤等の復旧・復興をスムーズに進めるための南海地震等災害復興基金の創設や,女性の視点での防災対策を推進していくための高知市防災会議条例の一部改正について今議会にお諮りしております。

次に,本庁舎等公共施設の耐震化について申し上げます。

まず,本庁舎につきましては,南別館と併せて実施しました耐震診断の結果や市議会でのご意見等を踏まえ,現在地での庁舎建替えに向けて具体的な作業を進めてまいります。

このため,平成24年度は,現在課題となっている耐震性や分散化,狭隘化等への対策と併せて,庁舎への避難所機能のあり方や窓口のワンストップ化など市民サービスの向上に向けて,議会の皆様や関係団体等の方々のご意見をいただきながら,総合的な検討を進め,年内に新庁舎の基本構想を策定し,24年度末までには基本計画の策定に着手してまいりたいと考えておりますので,よろしくお願いいたします。

また,新庁舎の建設に備えるため新庁舎整備基金を新たに設置し,計画的に基金への積立を行い,建設投資の負担軽減を図ってまいります。

次に,学校施設の耐震化及び防災教育の推進について申し上げます。

 まず,学校施設の耐震化につきましては,次期南海地震の発生に備えて,子どもたちの命と安全を確保するとともに,地域の皆様に安全な避難場所を提供するため,平成30年度の工事完了を目指し最優先で整備を進めてまいります。

 平成24年度は五台山小学校東舎ほか4棟の耐震補強工事,平成24年度及び25年度継続事業として春野東小学校屋内運動場改築工事,また,耐震診断が済んでいない26棟の耐震診断の実施,さらには,校舎7棟,屋内運動場2棟の耐震補強設計を実施します。

 学校における防災教育の推進では,防災関係の専門家や学校管理職の代表,教育委員会事務局職員等で構成する「高知市防災教育推進委員会」を設置し,「防災マニュアルの手引書」や「防災教育カリキュラム」を作成します。

さらに,各学校に防災担当教員を配置し,専門的な知識及び実践力を養うための研修会を実施するなど,学校での防災教育のさらなる充実を図るとともに,新年度は防災教育推進地域を5か所指定し,地域と連携した避難訓練や防災教育の実践等を広く進めてまいります。

 次に,保育所園舎の耐震化について申し上げます。

子どもたちの命と安全を確保するため,保育所園舎の耐震化につきましても,平成30年度の工事完了を目標に重点的に取り組んでまいります。

平成24年度は,公立保育園では春野弘岡中保育園の改築工事を行うとともに,長浜保育園の改築に着手し,その他の園においても保育室内の家具固定等の安全対策を進めます。

民営保育所では,高須保育園,朝倉木の丸保育園の2園の改築工事に対し助成するとともに,耐震診断業務に係る経費を補助する制度を新たに設け,民営保育所の耐震化の促進を図ります。

 次に,土佐山百年構想について申し上げます。

この構想の3本柱のうち,まず,一つ目の柱となる「社学一体・小中一貫教育プロジェクト」では,鏡川源流域の自然豊かな環境のなかで,土佐山地域の住民の皆様が永年にわたり育んできた「社学一体」の理念に基づく小中一貫教育校として施設整備を行い,土佐山ならではの魅力ある学びの場を創造してまいります。

このため,保護者や地域住民の皆様が,これまで以上に積極的に学校運営に関わっていただけるコミュニティ・スクールの考え方を導入し,地域の力を学校に集めながら,出会いと感動の場を提供できる施設づくりを目指します。

二つ目の柱となる「まるごと有機プロジェクト」では,本市の中山間地域において有機栽培による資源循環型農業の推進を図るため,新年度は,有機農業の基盤となる土づくりには欠かせない堆肥の生産を強化するため,とさやま土づくりセンターの施設整備を行い,現在の年間約200トンから約500トンへと増産を目指します。

 三つ目の柱となる「交流・定住人口拡大プロジェクト」では,土佐山地域の恵まれた自然環境をキャンパスにして,本年1月に開校した「土佐山アカデミー」の第2期生を新年度からお迎えし,各種講座の開催等によって交流人口の拡大を図ります。

さらに,既存の空き家を有効活用するため中山間地域空き家情報バンク事業や中山間地域空き家改修事業補助制度を立ち上げるなど,中山間地域への移住・定住の促進に取り組み,中山間地域に新たな人や資金,アイデアなどの資源を地域外から還流させる仕組みづくりを進めます。

 次に,子どもまちづくり活動支援について申し上げます。

子どもたちのまちづくり活動を支援するために,新たに設置いたします「子どもまちづくり基金」を活用しながら,子どもたちが主体となって提案し,実践するまちづくり活動を展開してまいります。

助成対象予定となりますのは,高知市に在住等しております18歳以下の子ども3人以上と20歳以上の大人2人以上で構成する団体を考えており,一団体への助成上限額は20万円を予定しています。

この「(仮称)子どもファンド」は,本年4月から募集を開始し,7月上旬には事業助成の決定をする予定でありますが,子どもたちには助成決定をするための審査過程にも参加してもらいたいと考えており,子どもの参画や視点を大切にしたまちづくり施策を進め,将来の高知市のまちづくりを担う人材の育成やコミュニティ活動の活性化にもつなげる,全国に先駆けた先進的な事業を目指しております。

また,この事業が多くの市民の皆様や企業等からのご賛同をいただき,幅広くご寄附をいただけるよう,その事業内容については全国に情報発信してまいりますので,ご支援賜りますようお願いいたします。

次に,新図書館等複合施設整備事業について申し上げます。

 本事業につきましては,昨年12月議会で中間報告を行い,本年1月には県内3か所での説明会を開催し,広くご意見をいただきながら基本設計の作業を進めてまいりました。

 設計に当たりましては,基本構想や基本計画を反映し,知識が集約された様々な機能の実現を目指す施設であるとともに,まちの「にぎわいをつくる施設」,県民市民の皆さんにとって「愛着がわく施設」,災害時にも「安心・安全な施設」を理念としております。

 今後のスケジュールですが,議会でのご意見も賜りながら,平成24年度に実施設計を行い,25年度から工事に着手し,27年度中の開館を目指してまいりますので,よろしくお願いいたします。

次に,公共交通対策について申し上げます。

鏡・土佐山の中山間地域では過疎化や高齢化の進展,マイカーの普及などにより路線バスの利用者が減少しております。

現在,本市の委託による廃止路線代替バスの運行により地域における最小限の移動手段を維持していますが,地域の狭隘な道路事情などからバス停留所が家から遠く離れていることなど,使い勝手が悪く,地域で安心して暮らしていくためには日常生活を支援する身近な移動手段の確保が重要な課題となっています。

このため,平成22年度より利用者の需要に即した効率的で持続可能な公共交通体系の構築を目指し,地域住民の方々と意見交換を重ねた結果,本年10月から地域内を運行する新たなデマンド型乗合交通の実証運行を実施したいと考えています。

これらのデマンド型乗合交通の導入と併せまして交通事業者との連携を図り,利用者が安全・快適に待合ができるように,廃止路線代替バスとデマンド型乗合交通をつなげる乗換ポイントの施設を整備いたします。

次に,平成24年度当初予算について申し上げます。

平成24年度当初予算は,起債残高を着実に削減し,財政再建の目途を確実なものにしながら,総合計画2年目の予算として,県との連携や国のメニューの積極的な活用による財源確保を行い,喫緊の課題である防災対策では対前年度比1.6倍の51億9千万円余りの予算を計上するとともに,新たな共生社会の実現に向けた予算編成を行いました。

予算編成に当たりましては,総合計画に掲げる6つの施策体系を考慮しながら,防災対策をはじめ,保健・医療・福祉施策の充実,学力向上などにスピード感をもって取り組む「安心・安全のまちづくり」,地域経済の活性化と雇用の確保を図る「産業振興と雇用の確保」,低炭素都市の実現に向けた新エネルギー活用の促進や市民協働のまちづくりを推進する「環境共生都市の創造」に重点を置いた予算編成といたしました。

以下,重点項目につきまして,総合計画の施策体系と関連付けながら,順次ご説明申し上げます。

一つ目の重点の柱であります「安心・安全のまちづくり」では,総合計画の施策体系である「まちの環」に関連する事業について,まず,災害発生時等における市民の命と財産を守る消防体制の強化について申し上げます。

懸案となっております消防署所の再編整備のうち,平成24年度は,(仮称)南部分署の用地取得に着手し,老朽化の著しい長浜・春野両出張所を統合した海岸線を含む南部地区の拠点消防庁舎として,平成26年度中の開署を目指してまいります。

併せて,消防分団屯所の耐震対策では,浦戸湾沿いに立地している浦戸分団屯所を高台に移転整備します。

また,東日本大震災で多くの消防団員や職員の方々が貴い犠牲になられたことから,国の平成23年度第3次補正予算で措置されました消防団の安全対策に係る補助制度等を活用し,消防団や緊急消防援助隊等の安全装備の強化に取り組みます。

さらに,大規模災害では通信網が途絶し,災害対応に大きな障害が発生することから衛星携帯電話の整備や消防救急無線のデジタル化を急ぐ必要があるため,無線デジタル化の共通波について当初計画を前倒しして整備を実施するとともに,同じく活動波についても新年度から基本設計に着手します。

次に,水道事業の送水幹線の二重化について申し上げます。

針木浄水場と九反田配水所とを結ぶ送水管は,旧高知市の給水区域の約3分の2のエリアへ送水している最重要管路であり,この管路が地震や事故などで被害を受けた場合,約20万人の市民の皆さまに重大な影響を及ぼすこととなります。

 こうしたリスクを回避するため,送水管の二重化を図るもので,液状化を考慮して地下約10メートルの位置にトンネルを掘り,シールド工法で耐震管を布設したいと考えています。

 平成32年度中の事業完了を目指し,今回は5工区のうち第2工区について平成28年度までの継続費を設定し,朝倉配水所までの間を施工するものであり,上水道のライフラインの強化を順次図ってまいります。

 次に,「安心の環」に関連する事業として,まず,介護保険事業計画について申し上げます。

高齢化の進展に伴い,要介護高齢者数は平成23年度16,382人から,26年度には18,388人へ2,006人増加する見込みであり,介護報酬の改定や介護従事者処遇改善交付金に替わる加算の上乗せ,介護療養病床廃止予定が延期されたことによる介護給付の継続,第4期の期間中に施設が増加したことなどによりまして,平成24年度から26年度までの第5期介護保険事業計画では,第4期の総給付見込み額655億円の約1.2倍,140億円増となる795億円の総給付額を見込んでおります。

これらの影響による第5期の介護保険料の上昇をできるだけ抑制するために,運営基金7億5千万円の取崩し等を行い,第4期基準月額4,577円に対し,第5期基準月額は671円増の5,248円となっています。

第5期における施設サービス等の計画としましては,第4期に許可した特別養護老人ホーム等207床と40床のショートステイ床を開設するほか,29床以下の特別養護老人ホームを市内3か所に整備します。

今後,団塊世代が高齢期を迎えることになりますので,自宅で健康に生活できる環境整備を目指して,新設された定期巡回・随時対応型訪問サービスや複合型サービスなど,ニーズに応じた介護と医療を提供できる体制整備を進めます。

次に,介護支援ボランティアポイント制度について申し上げます。

平成24年度から26年度の高齢者保健福祉計画では,高齢者の方々が住み慣れた地域でいきいきと,いきがいを持って暮らすことのできるまちを目指して,高齢者の方々が社会に参画し,これまで培ってきた知恵や技能を活かして,主体的にボランティア活動に参加できる仕組みづくりを構築していくこととしております。

 この計画を受けて,高齢者の方々の介護支援ボランティアポイント制度を創設するため,先進市の取組状況や介護施設等でのボランティアの活動状況等を調査するとともに,制度を運営するための事業関係者との協議を行い,使いやすい制度の創設に向けた取組を進めてまいります。

次に,国民健康保険について申し上げます。

国民健康保険制度の基盤強化を図るため,昨年2月に「国と地方の協議」の場が設置され,私も委員として積極的に意見を述べております。

 本年1月に開催されました厚生労働大臣をはじめとする政務レベル協議において,平成25年度末までの暫定措置であります国保への財政基盤強化策では約2,000億円を恒久化するとともに,さらなる基盤強化策として低所得者に対する保険料軽減対象世帯の拡大,所得水準の低い保険者への財政支援を強化する保険者支援制度の拡充等に向けて,新たに2,200億円の財源を確保することなどが承認されています。

併せて,医療費の変動によるリスクを解消するため,保険財政共同安定化事業の対象医療費を平成27年度から全ての医療費に拡大し,都道府県単位で共同実施することも承認され,今通常国会に国保法改正案として提出される予定であります。

これらの基盤強化策は,保険料の軽減効果とともに,本市のように低所得者が多く厳しい運営を迫られている保険者を支援するものであり,市町村国保の構造問題の改善や財政運営の都道府県単位化につながっていくものと評価しております。

 平成24年度の本市の取組としては,保険料率と限度額については前年度と同額に据え置くとともに,23年度に自己負担を無料化し受診率が大きく向上した特定健診受診率のさらなる向上を図り,健診データを活用した健康づくり部門との連携による慢性腎臓病予防の取組を行うなど,健康増進と医療費の適正化に努めます。

次に,生活保護について申し上げます。

生活保護世帯の状況は,平成23年4月当初に36パーミルであった保護率が本年1月末時点で37.4パーミルとなっており,厳しい状況となっていますが,23年度は就労促進員を8名増員するなど,就労支援体制を強化し,約200名の方々を集中的に支援した結果,57名が就労し,そのうち9名は経済的な自立により保護廃止となるなど一定の成果が上がってきております。

新年度予算におきましても,12の係に1名ずつ就労促進員が配置できるように,さらに4名の増員を図りましてケースワーカーと一体的に支援を行い,一人でも多くの方々の就労を目指してまいります。

 さらに,貧困の連鎖の防止に向けましても,昨年11月に教育委員会との連携の下,高知チャレンジ塾を市内5か所で立ち上げ,新年度も引き続き保護世帯の中学生の学力向上を図ってまいります。

次に,ねんりんピックについて申し上げます。

高齢者のスポーツと文化の祭典「ねんりんピックよさこい高知2013」の開催に向けまして,先月16日に「ねんりんピックよさこい高知2013高知市実行委員会」を設立し,本年4月に新設する,ねんりんピック推進課に実行委員会の事務局を置きまして積極的な取組を進めます。

本市で開催される9種目につきましては,本年5月中旬に開催予定のテニスをはじめとして,本年中にそれぞれの種目のリハーサル大会を順次実施し,大会機運を盛り上げてまいります。

次に,「育みの環」に関連する事業について申し上げます。

まず,本市の学力向上対策及び教員の資質向上の取組について申し上げます。

中学校学習習慣確立プログラムや人的支援などの総合的な学力向上対策によって,生徒一人ひとりに寄り添った指導が可能となり,学習時間や学力状況は改善傾向にありますが,学力向上への取組はまだ道半ばでありますので,人的支援を含めた学力向上策を継続し,さらなる改善を進めます。

また,子どもたちの学力向上のためには教員の資質向上が大切であり,授業公開と講師の指導を中心に実施している「授業改革充実研修」の回数を増やし,授業改善のための実践的な内容を盛り込み,各学校での授業力向上を目指すこととしております。

さらに,採用15年次・20年次の教員の方々を対象に,新たに「授業力向上カリキュラム・マネジメント研修」を実施し,学校のリーダーとしての資質の向上を図ってまいります。

 次に,保育料の負担軽減について申し上げます。

 子育て家庭の負担軽減を図るため,第2子に係る保育料の軽減幅の拡大を行います。

多子世帯において負担感が大きいとの声があることから,同時入所されている2番目のお子さんの保育料について,現在半額としている軽減幅を3分の2まで拡大したいと考えています。

軽減額を具体的にみてみますと,推定年収600万円前後のD5階層の平成23年度の保育料額で,第2子が3歳未満児であれば年間74,400円,3歳以上児であれば年間64,800円の新たな軽減となります。

対象となる児童は,保育所入所児童の21パーセントを超える約2,000人ですが,そのうち約4分の3の児童が保育料負担の高い3歳未満児であることから,子育て家庭への負担軽減効果が高いものと考えます。

 次に,二つ目の重点の柱であります「産業振興と雇用確保」では,総合計画の施策体系である「地産の環」に掲げる事業を中心に展開することとしております。

まず,雇用対策について申し上げます。

本年1月の県内の有効求人倍率は,県全体で0.60倍,高知市を含むハローワーク高知管内では0.69倍となっており,ともにほぼ横ばいで推移しております。

しかしながら,若年層を中心に雇用のミスマッチが解消されていないなど,雇用環境の実態は依然として厳しい状況が続いており,これまで以上に産業振興施策と一体的な取組を図り,雇用対策の充実に努めていく必要があります。

平成24年度は,これまでの国の基金事業に加え,ふるさと雇用基金事業の終了に伴う激変緩和措置として新たに創設された県独自の制度も積極的に活用して,「緊急雇用創出事業」で62事業,「ふるさと雇用再生事業」では6事業,そして県が創設した「産業振興ふるさと雇用事業」では11事業を実施し,約300人の新規雇用の創出を目指すこととしております。

次に,中心市街地の活性化について申し上げます。

 「はりまや橋周辺から高知城までの東西軸エリア活性化プラン」につきましては,平成23年度から27年度までの5年間を計画期間とし,官民連携によりソフト事業を中心に取組を進めているところです。

また,併せて,中心市街地活性化法に基づく中心市街地活性化基本計画の策定に向けた取組を進めています。

この基本計画では,中心市街地の居住人口や来街者の減少,賑わいの低下を主な課題と捉え,「街なかの生活基盤の充実」,「回遊性の向上」を目標に掲げ,多くの人々にとって暮らしやすいまちづくりを目指すものであり,中心市街地活性化基本計画検討委員会や中心市街地活性化協議会での議論を踏まえ,平成24年度中には内閣総理大臣の認定を得て,概ね5年間の活性化事業に取り組んでまいりたいと考えております。

次に,観光振興の取組について申し上げます。

昨年3月より「志国高知龍馬ふるさと博」を開催してまいりましたが,今月末をもちまして閉幕することとなりますので,4月以降は,「龍馬博」及び「ふるさと博」の両博覧会を通じて培った観光力を生かし,「リョーマの休日」キャンペーンなどによる観光客誘致に取り組んでまいります。

本市では,観光客の方々や旅行エージェントからご好評をいただいている観光ガイドと巡るまち歩き「土佐っ歩」に,新たに鰹のワラ焼き体験ができるコースを設けるなど,土佐の「歴史」と「食」を併せて体感いただける,高知ならではのコースをスタートさせることとしています。

また,宿泊を伴う夜の観光の魅力づくりとして,五台山からのパノラマ夜景を楽しんでいただくツアーなどに取り組むとともに,外国人観光客の受入体制の充実を図るため,旅館・ホテル,店舗等でのメニューや商品紹介などの外国語翻訳を支援する外国人観光客受け入れファーストステップサポート事業や,人気の高い「龍馬に大接近」の実施など,「リョーマの休日」キャンペーンを盛り上げてまいります。

また,来年2月には全国各地から3千人のランナーが集う「高知龍馬マラソン」を開催するなど,関係機関との連携を図りながら観光誘客に積極的に取り組んでまいります。

次に,農林水産業の振興について申し上げます。

農林水産業を取り巻く状況は,生産物価格の低迷や生産資材・燃油の高騰,従事者の高齢化や後継者不足,TPP問題など先行きの不透明な課題もあり,大変厳しい状況となっておりますが,本市におきましては,施設園芸が盛んな旧春野町との合併によりまして県下ではトップの農業産出額となっています。

なかでも,高知春野農協管内のキュウリ出荷量は,年間11,200トン余りで高知県下の約半分を占め,産出額も28億7千万円余りとなっており,近年は環境にやさしい農業としてエコシステム栽培によるブランド化にも取り組んでいます。

一方で,現状のキュウリ機械選果設備は老朽化のために,たびたびラインが停止するなど安定出荷に支障をきたしており,選果過程でのイボ擦れによる見た目での新鮮さが失われるなどの課題が生じています。

  こうしたことから,国の平成23年度補正予算のメニューを活用して,選果ラインを高度化する経費を助成し,消費者ニーズに対応できる出荷体制の確立と産地競争力の強化を図ってまいります。

次に,三つ目の重点の柱であります「環境共生都市の創造」では,総合計画の施策体系の「共生の環」に関連する事業として,まず,新クリーンセンター整備について申し上げます。

 現在,北本町に立地していますクリーンセンターは,昭和47年に建設された民間レジャー施設を塵芥収集車両基地として改修したもので,老朽化が著しいことから建替えが急務となっています。

南海地震への対応や業務の効率化などを総合的に検討した結果,現在,使用されていない高知競馬場第六駐車場へ移転することとし,地元住民の皆様方にもご理解をいただいたところです。

新施設は現施設機能に加えて,災害時の地元避難所機能も兼備した災害に強い安全・安心で,かつ環境にも配慮した施設にしたいと考えており,平成26年度末の完成を目指して,24年度には議会や地元の皆様方のご意見も伺いながら,基本構想の策定に取り組んでまいります。

次に,春野地区の家庭ごみの取扱いについて申し上げます。

旧春野町との合併協議において承認されております,燃やせるごみの指定袋での収集方法など一市二制度につきましては,高知中央西部焼却処理事務組合を脱退します,来年3月末をもって終了することとなります。

このことによりまして,春野地区住民の皆様には,ルールの違いから,これまでご不便をおかけしておりましたが,平成25年4月1日から高知市の制度に統一することとなります。

そのため,現在の分別区分などの変更等につきまして,平成24年度の早い時期から地元説明会などを通じまして,スムーズな制度移行ができますように地域の皆様方に周知徹底を図ってまいりますので,よろしくお願いいたします。

次に,地域福祉計画について申し上げます。

地域福祉計画は,福祉サービスの利用の推進に関する事項や社会福祉を目的とする事業育成に関する事項,地域福祉活動の住民参加促進に関する事項を定めるものであります。

これまでの計画では,行政や専門機関等を主体として,高齢者や障害者,児童といったそれぞれの分野ごとに,どちらかというと縦割りの形態で福祉問題に取り組んでまいりました。

そこで,本計画では,地域の支え合いや人と人との絆をキーワードとして,それぞれの地域で日頃から活動されておられます民生委員さんなどの福祉関係者や町内会,NPO団体等が連携・協力していただくことによって,地域の課題解決に向けた取組を図りながら,子どもから高齢者の方々まで,地域で暮らす全ての皆様が安心して暮らせる社会の構築を目指すものです。

現在,地域福祉計画と一体となる地域福祉活動計画を策定することとなる市社会福祉協議会と全体的な枠組み等の協議を進めておりまして,今後は,住民の皆様や関係団体等との意見交換会,住民アンケートを実施するとともに,計画策定委員会において地域福祉の進め方等のご審議をいただきながら平成24年度中の策定に向けて取組を進めます。

以上,重点施策についてご説明を申し上げましたが,平成24年度一般会計の当初予算規模は,対前年度当初と同額の1,360億円,市債の満期一括償還方式による償還額の借換えによる影響額を除いた実質的な予算規模では対前年度当初比0.5パーセント減となりました。

また,全会計の予算規模は,平成23年度に特別競輪を開催しました収益事業で72億円余りの減となったことなどによりまして,純計では2,368億5,031万余円,対前年度当初比1.5パーセント減となっております。

平成24年度当初予算では,市税や地方交付税等について年間収入見込額を計上しますとともに,減債基金の取崩し等により財源の確保に努めました。

平成23年度補正予算につきましては,国の第3次補正に伴います消防団の安全装備品整備や消防救急デジタル無線整備のほか,学校施設の耐震補強推進,港湾や街路等の県営工事負担金,新庁舎の整備に向けた基金や南海地震等に備えた基金への積立,退職手当など,補正総額は全会計純計で21億5,209万余円となっております。

これらの補正財源は県補助金等の特定財源のほか,一般財源として地方交付税等を充当いたしました。

次に,予算外議案について申し上げます。

条例議案は,地方分権一括法の施行に伴うものなど45件です。

この中で市第28号議案は,保育監査指導員や資源物等持ち去り防止パトロール員などの非常勤特別職を新たに設置するとともに,保育所の嘱託医に係る報酬額の算定方法や食肉衛生検査員に係る報酬額を見直すものなどです。

市第29号議案は,平成24年度における市長等の給料月額を引き続き,市長にあっては20パーセント,副市長にあっては15パーセント,水道事業管理者,常勤監査委員,教育長にあっては10パーセント減額するものです。

市第30号議案は,同じく職員給について,おおむね40歳以上の職員を対象に最高3パーセント減額するものです。

市第37号議案は,平成24年度地方税制度の改正等に伴い,退職所得に係る個人住民税の10パーセント税額控除の廃止や道府県たばこ税から市町村たばこ税への税率調整を行うとともに,法律改正に基づき本市における防災対策事業の財源を確保するため,平成26年度から35年度までの10年間,個人住民税の均等割の税率を500円引き上げるものです。

また,市第40号及び市第41号議案は,それぞれ共同作業所,長浜公設共同店舗を廃止するものです。

市第48号議案は,へき地保育所の運営見直しの一環として,久重保育園をとさやま保育園の分園とするものです。

その他議案は,定住自立圏形成協定の一部変更,包括外部監査契約締結,市道路線の廃止・認定,不動産取得,支払督促及び調停の申立てに関するものなど9件です。

報告3件につきましては,いずれも法令所定の手続によりご報告するものです。

以上,提出をいたしました議案について,概要の説明を申し上げましたが,よろしくご審議の上,適切なご決定をお願いいたします。