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平成27年度鏡川流域ネットワーク情報交流会

No.154 平成27年度鏡川流域ネットワーク情報交流会が開催されました!

ほぼ週刊鏡川 2015.12.25

流域ネットワーク

 2015年もあと残すところ1週間。みなさま,やり残したことなどはありませんでしょうか。すっかり遅くなってしまいましたが,先日11月29日に行われました「平成27年鏡川流域ネットワーク情報交流会」の模様をレポートしたいと思います。

 レポートの前に,「鏡川流域ネットワーク」とはどのような取組みを行っているかについて簡単にご説明いたします。鏡川流域ネットワークとは,鏡川の環境保全を目的とし,流域で活動している団体で構成されており,現在30の団体が加入しています。主な活動内容としては,年4回発行している「鏡川の情報誌~いろいろかいろ~」の作成,年に1回開催している「市民が選ぶ 鏡川写真コンテスト」があります。ほぼ週刊鏡川の過去の記事でも紹介していますので,ぜひ見てみてくださいね。

 この情報交流会は,鏡川での様々な取組みについて情報交換をし,ネットワークの活性化を図ることを目的に開催され,今回の情報交流会は,3部構成で行われました。まず,第1部の記念講演では,「川は市民の共有財産」と題して特定非営利活動法人環境の杜こうち理事長の兼松方彦さんよりお話をいただきました。第2部では各団体の活動内容報告をしてもらいました。第3部では,「鏡川に必要と考えられる取組み」について意見交換会を行いました。それでは,それぞれの内容について振り返ってみましょう。

第1部 記念講演

流域ネットワーク

 今回の講師をしていただいた兼松氏は,多くの地域振興計画や環境基本計画の策定に携わるなど多方面でご活躍されています。「協働」という視点から,市民や行政等それぞれの立場が果たす役割をテーマにご講演いただきました。落ち着いた語り口で,難しいテーマをわかりやすくお話してくださいました。

 中でも印象に残ったお話が,「恩恵と貢献」の話です。我々は鏡川からの恩恵は,知らずに受けている場合が多いです。例えば,飲料水であったり憩いの場であったり,釣りを楽しんでいる方も多くいらっしゃるかと思います。しかし,鏡川からの恩恵は受けやすいのに対し,何か貢献したいと思ってもなかなかその機会も無く,難しい場合が多いかと思います。そこで大切になってくることが,「貢献する機会」を増やすことであるとおっしゃっていました。

 この「鏡川流域ネットワーク」も様々な情報を発信していくことで,貢献する機会を増やす重要なファクターの一つになりたいですね。

第2部 活動内容報告会

◆イベントを通じて地域と青年の協働

流域ネットワーク 

 活動内容報告会のトップバッターは,「緑地公園イベント実行委員会」の高橋さん,「高知県青年団協議会」の大崎さん,「高知大学にぎわいボニート」の笹岡さんから発表していただきました。発表の中で地域と青年の協働をテーマに作成された映像を上映していただきました。若者らしい感性あふれる映像で,お祭りの楽しさが伝わってくる作品に仕上がっていました。

 また,この発表の中で「鏡川こども祭り実行委員会」の森田委員長と菅井事務局長にもお話をしていただくことができました。鏡川や次世代に向けての熱い思いを語っていただきました。ありがとうございます。

◆鏡川・高知県ホタルネットワークの取組みについて

流域ネットワーク

 次は,「高知県ホタルネットワーク」の平尾さん,「高知大学ホタル飛ばし隊!!」の上柿さんから,ホタル保護の取組みについてお話をいただきました。高知大学での取組みについては,大学1年生(!)の上柿さんが説明してくれました。上級生が他の用事で出席ができず,急遽ピンチヒッターで発表してくれたとのことです。取組みの目的や活動の概要などわかりやすく説明してくれました。来年の6月,高知大学のキャンパスにたくさんのホタルが舞い,多くの人でにぎわうことを楽しみにしています。

◆こうち森林救援隊の取組みについて

流域ネットワーク

 3番目は,「こうち森林救援隊」の田鍋隊長より,森林救援隊が歩んだ10年間の活動の道のりについて報告していただきました。当初は鏡川流域を中心とした活動範囲でしたが,今では市内外で幅広く活動を展開しており,隊員数も130名いらっしゃるとのことです。また,行政だけではなく民間企業との協働事業も行っています。

 実は,私も以前に森林救援隊さんの活動に参加させてもらったことがあります。ホームページもありますので,興味のある方は是非見てみてください。

こうち森林救援隊ホームページ

 

◆鏡川まつりと生コン事件

流域ネットワーク

 最後は,元RKC高知放送チーフプロデューサーの依光裕氏より,昔の鏡川の姿を織り交ぜながら,昭和46年から平成17年まで毎年開催されていた「鏡川まつり」が始まるまでのお話をしていただき,活動内容報告会のトリにふさわしく素晴らしい内容で締めくくっていただきました。

 自然環境の保全というものは,鏡川の清流保全に限らず,長いスパンを見通して継続していかなければならないものです。鏡川まつりは,多くの人に対して鏡川をきれいにしなければならないということに気付いてほしいという思いから生まれたとのことです。現在,鏡川まつりは開催されていませんが,今もなお多くのイベントやお祭りが流域で開催されています。

 自然環境の保全は行政の役割がもちろん必要ですが,行政を動かすのは市民の活動であると依光さんはおっしゃっていました。依光さんが体験してきたものを通して,「協働」という視点を切り口にお話をしていただき,活動内容報告会を締めくくってくださいました。

第3部 意見交換会

 第3部の意見交換会は,時間の都合上,内容としては物足りないものなってしまいました。次回は時間をもう少し取ってじっくりお話をしたいですね。今回のテーマは,「鏡川に必要とされる取組み」について意見を出してもらいました。コーディネーターは鏡川流域ネットワーク副代表の坂本さんになっていただきました。その概要は以下のとおりです。

・鏡川の水自体はきれいになってきている。あとは川底の状態が問題で,どの箇所がどのような状態になっているかきちんと把握し,流域全体で取り組むことが大事。

・生き物に関しては,一時期減っていた「アユカケ」が増えてきた。アユの遡上数も増えてきたが,何もしないままだと自然は破壊される。流域全体で,下流の人も上流の人に思いを馳せながら考えていく必要がある。

・森林の保全活動が,河川の保全につながる。いろいろな問題を整理して,どんな問題があるかということをきちんと把握して,それを解決するためにはどうすれば良いかということを,官民協働で取り組んでいかなければならないと思う。

 以上となりますが,まだまだ発言したい方がいらっしゃったかもしれませんけれども時間切れとなってしまいました。次回開催の課題です。短時間の中発言していただきありがとうございました。

おわりに

 今回の鏡川流域ネットワーク情報交流会は,22団体35名の方にご出席していただきました。実は今回,流域ネットワークに加入されていない団体さんも多く出席してただいており,ネットワークの更なる広がりを感じることもできました。また,幅広い年代の方に集まっていただけたことも大きな成果であると感じています。

 鏡川の流域で活動されている方で,もし「流域ネットワークに興味がある」という方がいらっしゃったら,ぜひ事務局(高知市環境政策課)までお問合せください。

 そしてなんと,今回の更新が今年最後の更新となります。ほぼ週刊といいながら,月刊になるときもありましたが,いつも見ていただきありがとうございます。2016年もほぼ週刊(マイペースに)更新して参りますので,よろしくお願いいたします。

それでは,みなさま良いお年を!

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