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性の多様性に関する基礎知識

LGBTは、約11人に1人いるという数字があります(2018年電通ダイバーシティ・ラボ調べ)。しかし、周囲の無理解や偏見を恐れて、家族・友人・職場の同僚などに伝えることができない人も多く、その存在に気づかれにくいことから、「自分の周りにはいない」と思われがちです。

近年、理解が進みつつあるものの、異性を好きになるのが普通でそれ以外は受け入れない、といった固定観念や偏見は、いまだに少なくありません。

多様な性のあり方を尊重し合うためには、正しい知識と理解を広めていくことが大切です。

性のあり方(セクシュアリティ)とは

セクシュアリティは、「からだの性(生物学的な性)」「こころの性(性自認)」「好きになる性(性的指向)」「ふるまう性(性表現)」などの要素からなると考えられています。
これらの要素は、それぞれ男女の二つにはっきりと分けられるものではなく、組み合わせは多様で人の数だけあるといわれています。セクシュアリティの名前や枠にあてはめずに、その人のありのままを理解することが大切です。
性を構成する主な要素
からだの性(生物学的な性) 生物学的な性、戸籍上の性
好きになる性(性的指向) 好きになるかならないか、なるとしたらどんな性の人を好きになるか
こころの性(性自認) 自分が認識している性別
ふるまう性(性表現) 服装、髪型、話し方、しぐさなどの表現

 

LGBTとは

LGBTとは、レズビアン(Lesbian)、ゲイ(Gay)、バイセクシュアル(Bisexual)、トランスジェンダー(Transgender)の頭文字を並べた言葉で、性的マイノリティ(性的少数者)の総称の一つです。

性的マイノリティはLGBTの4つだけではありません。たくさんの性を含めた言葉としてLGBTQやLGBTQ+といった言葉が使われるようになってきています。

セクシュアリティを表す言葉の一例
L レズビアン 女性として女性が好きな人
G ゲイ 男性として男性が好きな人
B バイセクシュアル 好きになる人が同性の場合も異性の場合もある人
T トランスジェンダー 心の性と体の性の違和を感じる人
Q クエスチョニング/クイア 性的指向や性自認を定めていない、定まっていない人/性的マイノリティすべてを包括する言葉
プラス 上記に含まれないさまざまなセクシュアリティを表す

この他にも「エックスジェンダー」、「パンセクシュアル」、「アセクシュアル」、「シスジェンダー」、「ヘテロセクシュアル」等、セクシュアリティを表す言葉はたくさんあります。調べてみましょう。

SOGI(ソジ・ソギ)とは

SOGIは、性的指向(Sexual Orientation)と性自認(Gender Identity)の頭文字を並べた言葉です。

性的指向や性自認(SOGI)は、性的少数者(LGBT)だけではなく、すべての人が共通して持っている属性で、一人ひとり異なる性のあり方があるという考え方を示す言葉として、近年広く用いられるようになってきています。

性的指向・性自認(SOGI)
SO 性的指向(Sexual Orientation) どんな性別の人を好きになるか
GI 性自認(Gender Identity) 自分をどんな性だと認識しているか

 

SOGIハラスメントとは

SOGIハラスメントは、性的指向や性自認を理由としたからかい、いじめ、暴力のことでSOGIハラとも呼ばれます。

社会においては「LGBTであること」ではなく、「LGBTとみなされること」、つまりSOGI(性的指向や性自認)について他人が憶測や推測をすることで、差別やハラスメント等が行われることも多くみられます。

SOGIハラを含むSOGIに関する課題は、特定の人々にのみ配慮が必要な課題ではなく、すべての人にかかわる課題であるという認識が重要です。

(SOGIハラの例)
「ホモ」「レズ」などといった言葉で相手を侮辱する。
「男のくせにナヨナヨして気色悪い」「女なんだから化粧ぐらいしなさいよ」などと男らしさ、女らしさを強要する。

カミングアウトとは

「カミングアウト」とは、これまで公にしていなかった自分の性的指向や性自認等を本人が表明することです。カミングアウトする、しない、いつ誰に伝えるかは本人が決めることであり、周囲の人が強要することはあってはなりません。

周囲の理解が進んでいないと、本人がカミングアウトすることが非常に困難であり、そのために必要な支援につながらない可能性があります。

カミングアウトされた場合は、勇気を出して話していることを理解し、肯定的に受け止めましょう。具体的な対応を求められた場合は、対応のために必要な人に伝えてよいか、あるいは本人から伝えるか(すでに伝えているか)を確認しましょう。

アウティングとは

「アウティング」とは、本人の許可なく性的指向や性自認を第三者に伝えることです。たとえ、本人を思っての行動であっても、本人の了解なく他人に伝えることはプライバシーの侵害です。

アウティングしないためには、「誰が知っているか」、「誰になら話していいか」を確認することが大切です。

ALLY(アライ)とは

性の多様性を理解し、支援する人をALLY(アライ)といいます。性的マイノリティのありのままを受け止め、生きやすい社会を願う人であれば誰もがALLYです。ALLYになるのに特別な活動は必要ありません。大切なのは寄り添う気持ちやコミュニケーション。大切な人が自分のセクシュアリティで悩んでいるとき、打ち明けてくれたとき、それを受け止め、話を聞いてあげるだけでもALLYとしての立派なアクションになります。