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高知市春野郷土資料館外観

はるの昔ばなし

ほおきき様

 

 仁ノ南、西山部落に法印〔ほういん〕様の墓があります。方がきく、印をむすぶ神様、ほおきき様と呼ばれ、種々病気の治癒のためおがんごめに来ます。

 ほおきき様というのは、今から約二百五十年前、西山寺へお迎えした法印という、大変徳の高い偉いお坊さんだったということです。

 今、高知市の薫的神社に祀られている薫的大和尚が、土佐藩主山内家の第二代忠義〔ただよし〕公より無実の罪に問われて牢死しました。その時、薫的大和尚は「山内家へ七代たたるぞ」と怒りの声を残してこの世を去って行ったということです。

 その後、そのことば通り山内家に不吉なことが起こりました。忠義公は、この執念深い薫的大和尚の霊を鎮めるため、各地より偉いお坊さんを呼び法要を営みましたが、どうしても鎮めることが出来ません。最後にこの西山寺の法印さんが呼ばれ、やっと薫的和尚の怒りの霊を鎮めることが出来たということです。

 法印坊さんも明和五年(西暦一七六八年)に亡くなられ、法印栄照〔えいしょう〕として祀られ、人びとから『法印坊様』『ほおきき様』とあがめうやまわれ、人びとはどこか体の具合が悪いとすぐほおきき様へお頼みに参ったということです。

 その西山寺は明治維新の時廃寺となりました。今はその寺跡は草が茂り、一角に観音様のお堂が建てられています。

 戦後は一般に信仰心も薄らぎ、お参りもとだえて寂しく荒れていましたが、近頃、この法印さんの霊が土地の人びとの心を引き寄せると見え、おがんごめに来る人が増えて来ました。そして不思議なご利益を受けて喜んでいます。

 最近になって土地の有志の方々が、お金を出し合って法印様のお墓に小さいお堂を建てました。お堂には『諸願成就』と記した紅白の鐘の緒が奉納され、お礼参りに来る人が多いことを物語っています。かつての寺の所有地は、今は仁ノ八幡宮の社地として管理されています。

ほおきき様イラスト


薫的神社…くんてきじんじゃ。高知市洞ヶ島町に所在する神社です。かつてこの地には端應寺〔ずいおうじ〕という寺院があり、薫的和尚はこの寺院の住職でもありました。

 

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