

移住レポート
report
新しい教育の舞台、高知へ。
二段階移住で描く理想の暮らし
濵 大輔さん
移住前居住地:静岡県
静岡県⇒2025年3月高知県高知市
教育者としてキャリアを重ねる中で、理想のイエナプラン教育を追い求め、高知への移住を決意。二段階移住制度を利用し、高知への一段階目の移住を果たしました。
※イエナプラン教育とは…ドイツのペーター・ペーターセンが創始した教育モデルです。子どもたちが「共に生きることを学ぶ」場として、異年齢学級(ファミリーグループ)や、自立的な学習計画、役割分担などを重視し、「違った人間が共に働くリアルな社会」に出るための練習の場を提供するものです。

移住のきっかけを教えてください
現在の職場である『やまもも学園』とのご縁がきっかけです。
長年教育に携わった経験をもとにライフワークにしたいと考えているのは、ドイツで考案されたイエナプラン教育です。この教育は、ユニセフによる調査で「子どもの幸福度が世界一」とされているオランダにおいて、広く推進されています。
私は日本の子どもたちの「精神的幸福度」が、世界と比べて低いという調査結果などから、一斉授業や点数による評価に偏りがちな従来の教育を見直すべきだと強く感じています。理想とする教育をこれまで勤務した学校で実現しようと試みてきましたが、その過程において多くの制約に直面し、実現の難しさを痛感しました。それぞれの学校の取り組みに大きな価値があることは理解しつつも、教育者として残りの人生を、イエナプラン教育を理念に掲げた学校づくりに捧げたいと考えるようになりました。
そんな想いを抱いていた時、『学校法人やまもも学園』の理事長である佐竹真紀さんから、高知に来ないかと声をかけていただきました。私の(一社)イエナプラン教育協会の代表理事を務めてきた経験や目指す教育理念が、学園の方向性と合致していたからだと思います。
やまもも学園が運営する桜井幼稚園は、全国に6つしかないイエナプラン認定校の一つであり、「今こそ、人生のフェーズを変え、この大きな仕事に携わる時だ」と感じ、高知への移住を決断しました。
二段階移住を選んだ理由を教えてください
前職では、私は「町の先生」として近所の人に知っていただき、温かい人間的なつながりを感じながら暮らしていました。近所の人が料理をおすそ分けをしてくださるなど、小さな田舎の良さを知っていたので、高知でも高知市の中心部から少し離れた静かな場所で同じような暮らしをしたいと思っていました。
また、2028年4月からは新たに開校する小学校の教員として勤務する予定で、その小学校の場所が高知市外になる可能性があったため、居をどこに構えるか迷っていました。
そんな時、市役所で勤務したことがある小中高準備室の職員から「こうち二段階移住」の制度を教えていただき、「まずは高知市内に住み、次の職場の場所などに合わせてより良い場所に引っ越しできる」という制度内容が自身の思いと合致したので、利用することにしました。
一段階目の高知市での暮らしはいかがですか?
休日は仁淀川まで出かけて趣味のSUPを楽しんだり、市内の老舗喫茶店でゆっくりしたりしています。夏には、桜井幼稚園のチームの救護担当や踊り子として、高知の象徴「よさこい祭り」に参加することができました。
また、地域とつながっていく活動も少しですが作れています。特に印象的だったのは、桜井幼稚園の隣にある徳弘公園の草刈りです。これは、子どもたちが園庭以外でものびのびと遊べるようにと企画したもので、やまもも学園の理事長や園長、さくら保育園の園長、小中高準備室のメンバーが協力して行いました。この取り組みは、関係者が一丸となって子どもたちの遊び場を広げるという大切な実践につながったと感じています。
二段階目の移住先と希望の暮らしを教えてください
二段階目は高知市の中心部から少し離れた場所で、田舎的な良さを感じられ、豊かな人間的なつながりを育める小さな町が理想です。
仕事面では、2028年4月に小学校(イエナプラン認定校)の開校を目指し、中学・高校段階へとつなげて発展させていきます。
小学校開校後は、過去の公立学校での勤務経験も活かし、高知県内の公立学校がイエナプラン教育を参考に新しい教育に取り組むお手伝いもしたいと考えています。
これが、私が高知で実現したい、最も価値のある仕事だと思っています。

アドバイス
- 移住を考えている方へのアドバイスをお願いします
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高知に来て半年が経ちますが、「まだまだ知らないこと」が山ほどあると感じています。
例えば、ドロメやウツボの唐揚げなど、おいしいものに出会えて感動しますが、職場の同僚に聞くと、まだごく一部しか味わえていないことに気付かされます。
仁淀川には行きましたが、上流にある神秘的なスポットにはまだ足を運べていません。このように、知り尽くしたとは言えない奥深さが、高知にはあります。裏を返せば、新しい発見や、挑戦できることが無限にあるということですね。既存の価値だけでなく、自らの手で高知の新しい価値を創造できる余地こそ、この土地の最大の魅力だと感じています。
皆さんもぜひ高知に来て、「あなただけが知る高知の魅力」を探し、この地を心ゆくまで楽しんでみてください。
