移住レポート

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お試し滞在で得た最大の収穫は「心の豊かさ」

お試し滞在(いっく)
高知市

高橋 博二さん

居住地:千葉県
(千葉県⇒2025年7月高知県高知市にお試し滞在)
高知と千葉を行き来する「二拠点生活」を実現するため、二段階移住の制度を利用して第二の拠点探しに奮闘中。高橋さんが目指す高知暮らしについて伺いました。

お試し滞在のきっかけを教えてください

長年、千葉で暮らしてきましたが、リタイア後は寒い地域や雪の生活は避けたいという思いがあり、関西から九州の地域で移住先を探していました。
高知に初めて訪れたのは、10年ほど前。清流として有名な四万十川を一度見てみたいという軽い気持ちで、3泊の一人旅をしたときでした。いざ来てみると、桂浜をはじめとする海岸線や川、山など、自然が好きな私にとっては、高知県は想像以上に魅力的な場所でした。
この旅の道中、偶然立ち寄ったのが、高知市内の帯屋町にある、よさこいグッズを扱う「ほにや本店」。店内で流れていたよさこいの音楽が私の感性に合い、「一度本物のよさこいを見てみたい」という気持ちが高まりました。
翌年、妻といとこ夫婦の4人でよさこいを見るために高知を再訪。そこで見た本場の迫力に感動し、一気によさこいに魅了されてしまいました。それ以来、よさこい祭りの開催に合わせて毎年高知を訪れるようになり、私にとって高知が特別な場所となっていきました。
また、高知は私が長年楽しんできた釣りやバイクツーリングを満喫できる環境があって、充実した毎日が送れそうであることも、高知を拠点としたいと考える大きな要因でした。

二段階移住を考えた理由を教えてください 

ひと言で言うと、高知県内で拠点とする場所をじっくり探したかったから。
まず、いきなり自宅を売って完全移住するのは難しいと考えました。と言うのも、千葉で暮らす高齢になった親の介護や、近くに住む孫の面倒を見ているからです。当面は高知と千葉の二拠点生活にすることに決めました。
次は拠点探し。便利に暮らせて、千葉と往来しやすい場所がどこなのか。高知には観光では何度も訪れていましたが、最適な場所はやっぱり暮らしてみないと分からないと感じていました。高知の情報を調べるなかで、高知市の移住検討者向け滞在拠点『いっく』を見つけ、この施設について市役所の方とお話ししているときに「こうち二段階移住」の制度についても教えていただきました。高知市で一定期間暮らせて、その間に自分にとって最適な場所を探せるというプロセスが自分の考えにぴったり当てはまったので、この制度を利用することにしました。

一段階目の高知市での暮らしはいかがですか?

高知市での生活は、想像以上に快適で充実しています。
私が利用している滞在拠点「いっく」は、立地が非常に優れており、生活の利便性が高いです。
高速道路への入口が近く、高知空港までは車で約20分。高速バスのターミナルもすぐそばにあって、大阪、岡山、広島への直行便があるため、県外へのアクセスは非常に簡単です。さらに、大型スーパーも近いので、日用品の買い物には困りません。
高知市内へはバスが便利ですね。料金は都会に比べると少し高いですが、バスで街中へ出かけることができるので、サッカークラブ「高知ユナイテッド」の試合を観戦したり、県民文化ホールで観劇やコンサートを楽しんだりしています。

高知市の移住検討者向け滞在拠点『いっく』を利用してみていかがですか

日用品だけでなく、家具や家電が一式揃っているため、引越しの荷物が少なくて済み、「ほぼ手ぶら」で生活を開始できるのは大変助かりました。また、1ヶ月単位で最長6カ月間の長期滞在が可能な点も、次の拠点探しに役立っています。
県内全域へのアクセスもよく、滞在中は高知県内を深く知るために、ほぼ全ての市町村を車やオートバイで回りました。東は東洋町から西は宿毛市、山あいの梼原町などに宿泊しながら、単なる観光ではなく、地域を視察する視点で巡ったり、物件を10軒以上見に行ったりもしました。
また、高知ならではの食文化も堪能しました。カツオやウナギはもちろん、時期が限られる新子(シンコ)も、中土佐町の店「久礼大正町市場」で食べることができました。
この長期滞在を通して、高知市の利便性を享受しつつ、県内の様々な地域の情報も得ることができ、非常に有意義な時間を過ごせています。

第二の拠点と希望の暮らしを教えてください

高知県内の様々な市町村を巡った結果、最終的にやはり空港や高速へのアクセスが良い県央が最も理想に近いと考えています。高知市、南国市、土佐市、佐川町といった市町村を検討しています。
居住エリアは、災害リスクを重視していて、特に南海トラフ地震による津波を考慮し、津波ハザードマップで安全圏とされる、海から離れた地域を選びたいと考えています。家は中古の一軒家を想定しています。
私は既にリタイアしているので、拠点を定めてからは自由な生活を送るつもりです。ただ、単にレジャーを楽しむだけでは、生活に張り合いがなくなってしまうのではないかと懸念しています。そこで、生活基盤を築いた後には、週に3日を目安にアルバイトやパートをしたいと考えています。収入のためだけでなく、地域の方々との人間関係を築くための大切なきっかけにしたいんです。
私の第二の人生は、利便性と安心感が両立できる場所で地域のコミュニティに加わり、趣味を満喫しながら活動的な日々を送りたいと考えています。

アドバイス

お試し滞在や移住を考えている方へのアドバイスをお願いします
インターネット上の情報やパンフレットだけでなく、実際に自分の足で地域を歩き回ることが非常に大切です。市町村の窓口で聞くだけでは分からない、その土地の空気感や生活環境を肌で感じることができます。観光やドライブを兼ねて、ご自身の興味のある地域をできるだけ多く回ってみることを強くお勧めします。
その上で、本格的に移住検討するには、長期滞在施設を利用して現地に滞在することです。不動産探しや地域の探索などに最低1ヶ月間くらいはかかると思いますので。
また、高知県内は広いので、郡部の市町村では公共交通機関だけでは行動範囲が限られてしまいます。地域を広範囲に探索し、生活のイメージを具体化するためには、マイカーやバイクがあった方が良いですね。
最後に、せっかく高知に来たなら、その土地ならではの体験を楽しんでください。食文化や名産品を堪能することで、高知の暮らしがより豊かに感じられますよ。

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< 高知市役所 移住・定住促進課 >

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移住・定住促進課