移住レポート

report

移住におけるわたしの優先順位

二段階移住
Iターン
香美市

石田 良夫さん

移住前居住地:京都府
令和2年4月に高知市(こうちらいふ滞在拠点施設「いっく」に滞在)に移住。
令和2年9月に香美市へ二段階移住。

移住のきっかけ

定年を迎える前に、セカンドライフについて考えるようになり、田舎への移住に興味を持ち始めました。移住に当たっては、世間に溢れているような理想像だけで移住先を決めるのではなく、移住の実態を知った上で判断したいと思う気持ちが強くなりました。自分の人生のファイナルに対して「失敗したくない」と思ったんですよね。
そのための情報収集の手段として、通信制の大学院に入学し、「移住者の実態と幸福度」をテーマに調査・研究を行いました。「大学院生の研究」ということで、移住者の方も気兼ねなく質問に応じてくださり、さまざまな方からお話を伺うことができました。聞き取り調査をして、その回答結果を分類毎に分けて分析して、研究を行う。そういった実体験を重ねることによって、「移住における自分の優先順位」を決めておく必要性を感じるようになりましたね。例えば、「田舎暮らしのコンセプト」「住まいの条件」「近隣の環境」など、自分が必要だと思う優先順位などをノートにまとめ、整理しました。

二段階移住を選んだ理由・
二段階目の移住地を決めるまで

移住前は仕事の関係で、海外で生活していました。高知県は南国のような雰囲気で、私が赴任していたマレーシアやシンガポールと似ていたことや、人と人との距離感など、フィーリングですが、自分に合っているように感じました。
二段階移住のきっかけは、高知市のガイドツアーに参加した時に、高知市のこうちらいふ体験滞在拠点「いっく」を紹介してもらい、滞在したことです。いっくを起点に、情報を収集し、香美市の移住支援団体NPO法人「いなかみ」さんや、さまざまな方と知り合うことができました。現在の住まいは、その時に知り合った方から「こんな物件があるよ」と紹介していただけたことで、出会えた物件です。滞在中は30件ほどの物件を内見しましたが、今の住まいは空き家バンクや一般に出回っていた物件ではなく、人の繋がりから巡り会えたものです。
自分の中の移住における優先順位として、「水回りやトイレが屋内にある」など条件を整理していましたので、それに一致する物件が見つかったおかげで、香美市へ二段階移住をすることができました。

二段階移住後
(香美市)の暮らし

現在住んでいる香美市では、家庭菜園や狩猟を行っています。畑は草刈りから始まって、色々な野菜・花を育てています。最近はコスモスを植えたところですが、空心菜やサツマイモ、イチゴ、ひまわり、ゆず、ショウガ、カボチャなど・・・時期に応じたものを育てています。
自治会の班長や神社の当家(とうや)もしています。あと、ここに移住してきて、びっくりしたことが一つ。都会では有り得ないと思うんですけど、回覧版で会社の人事異動みたいに「誰々さんがどこどこへ引っ越してきました」という情報が回るんですよね。最初はびっくりしたんですけど、地域の方にとっても移住者にとっても、僕のことを知ってもらうことができる良いシステムだと思いました。
また、こちらでたまたま知り合った移住者さんが、私と同じく「いっく」を利用していたことが分かったりという縁もありましたね。他にも、地域の行事や県内の写真撮影イベント等に参加し、色々な体験をしながら生活をしています。
現在の家は水道が通っていませんので、ろ過装置を設置し、川の水を使用しています。また、罠猟の免許も取得し、畑にくる猪を捕獲して、解体も自己流で行っています。解体した猪の肉は調理したり、冷凍保存したり、「命をありがたく頂く」ということを実践しています。味もとても美味しいですよ。

アドバイス

これから移住を考えている方に、伝えたいことはありますか?
自分にとって何を優先するのか、それをまず決めておくことが大切だと思います。
住まいは本当に「巡り合わせ」だと思いますが、「ここでいいや」と妥協することだけは止めた方がいいです。自分の優先順位を整理していて、妥協できるポイントが明確になっているのであれば問題ないと思いますが、最終的に「自分が納得した上で住めるか」というのがとても重要だと思います。また、里山暮らしをお考えの方は、「不便をどれだけ楽しめるか」ということも大事になると思いますね。

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