平成28年度 第4回 高知市自立支援協議会 日時:平成29年2月20日(月)18:30〜 場所:高知市総合あんしんセンター 3階大会議室 欠席:澁谷文香委員,清水隆人委員,鈴木孝典委員 1 開会 (司会)  本日の議事内容及び資料確認。 2 報告事項・協議事項 (会長)  皆さん,こんばんは。  2月になりまして,第4回の協議会ということになります。年度末も押し迫ってきましたけども,回数を重ねながら中身を作っていきたいと思いますのでよろしくお願いします。  それでは最初に,相談支援検討会について,事務局より報告をお願いします。 (事務局)  相談支援検討会について報告させていただきます。  資料は,自立支援協議会説明資料になります。  資料4ページをご覧下さい。高知市の障害者計画では,重点施策の中で「生活支援の充実」として以下の2点を挙げています。  まず1点目に,「相談・ケアマネジメント体制の充実」として,質の高いケアマネジメント機関の整備及び人材育成と基幹相談支援センターの設置を挙げています。  2点目に,「生活支援サービスの充実」として,重度の障害児や障害者への支援体制の推進と強度行動障害のある障害者や発達障害者への支援体制整備を挙げています。そして,この計画を達成するために相談支援検討会を平成28年10月に立ち上げました。  資料5ページに進みます。相談支援検討会の位置付けを図で説明したものです。  まず,平成27年度より委託相談支援センターと特定相談支援事業所を東西南北のブロックごとに分け,勉強会を定期的に開催しています。その中で,各ブロック内で話し合った個々のケース対応から見えてきた課題等について,相談支援検討会で課題の集約や整理をしていきます。さらに,そこで出てきた共通の課題を自立支援協議会に報告をしていき,課題の分析や課題解決に向けた取組を話し合う場として自立支援協議会が活用できるようにしていきたいと考えております。  次に,資料6ページの「相談支援検討会の機能」については,「仕組みづくり」として,事例から出てきた課題を整理する方法,自立支援協議会を通じて解決方法,手立てを検討する仕組みを作るとしています。  また,「課題の整理・明確化」として,各ブロックの事例検討会から出てきた困り事を課題として整理することとしています。  続いて相談支援検討会の委員については,資料7ページの9名で構成されています。  次に,相談支援検討会で実際に話し合っている内容についてです。資料8ページをご覧下さい。第1回相談支援検討会では,相談支援検討会の機能についての説明と,相談支援事業について現状の確認をしました。その話合いの中では,ブロック勉強会の課題,相談支援事業の課題等が出ました。次回までに,各ブロックで勉強会の振り返りを行い,更に課題を深めることを確認していきました。  第2回相談支援検討会では,第1回で出てきたブロック勉強会の課題と相談支援事業所の課題に加えて,各ブロックから出てきた相談支援事業の課題を話し合いました。この相談支援事業の課題につきましては,日々の相談支援業務を行う中で,実際に専門員の方たちが困っていることなどについて,出し合って話し合いをしました。それらについて,課題を分類し検討をする場を整理していきました。  課題の分類については,資料10ページをご覧下さい。今現在課題整理をしているところではあるのですが,例えば「アセスメントについては,多問題世帯への関わりであったり,サービスの必要性に悩む」とか,「経験不足でアセスメントがなかなか進まない」といった意見があり,これについて検討をする場としては,「ブロック勉強会や相談支援検討会ではないだろうか」ということを挙げ,具体的には,「相談支援の方たちにスーパーバイズを受けたりするのはどうか」とか,「他の人が見学できる形での模擬面接をやってみたらどうか」「ブロック勉強会の開催頻度をもう少し増やしてみてはどうか」など,色々な方策が現在挙げられております。  資料11ページの第3回相談支援検討会は,明日予定しておりますが,来年度に向けてブロックの編成や,ブロック勉強会で具体的に何に取り組んでいくか等について検討をする予定です。また,検討をする場が決まっていない課題,課題整理中のものが幾つかありますので,それをどこで検討をしていくか等を話し合う予定にしております。また,開催頻度が今年度は2カ月に一回ですが,来年度の開催頻度についても検討をしていく予定にしております。  このように議論を進めていく中で,相談・ケアマネジメント体制の充実を図ることとしております。  最後に,参考として,ブロック勉強会の開催状況については,各ブロックごとに,2カ月に1回程度,集まりやすい時間帯や場所を決めて行っております。  以上で,相談支援検討会の報告を終わります。 (会長)  この後協議をしていきます「基幹の取組」にも関連する検討会の経過の報告だったと思います。次の話し合いをしていく上での基礎知識・ベースになると思います。何かご質問等があったら深めていきたいと思います。  まだ,開催が2回で,明日が3回目といった状況ですが,このブロック別の勉強会,それから検討会というのは,発展的に伸びていくことがとても大切になってくると思います。今のところ何か抱えている課題等はないでしょうか。取組状況は分かったのですが,実際問題として困難性を感じること等,マイナス面のことを含めて出してもらったほうが話の材料になると思います。 (事務局)  ブロック勉強会は,平成27年度から開催しており,今のところは事例を出して「その人のいいとこ探し」や,「他の相談支援専門員から見たらこの人はどんなふうに見えるのだろうか」というようなアセスメントについて,皆で意見を出しているような感じです。  これからは,事例を通して「その人個人の課題」や,そこから発展して「地域の課題」に広げていきたいと思っておりますが,今のところは,ブロック勉強会でテーマにしているのは「個人の方の見方」具体的に「どのような人なのだろう」というイマジネーションを皆で広げていくという活動をしております。 (会長)  何かご質問,ご意見ありませんか。  大体よろしいでしょうか。また,この後の協議で聞きたいところとか出てくれば,関連して質問していきたいと思います。  それでは,今日の中心テーマの「基幹相談支援センターについて」の話に移っていきたいと思います。  今日までの経過としてアンケートを行ったりしておりますので,事務局から前回の協議会から今日までの経過を簡単にお話ししていただきたいと思います。 (事務局)  前回,11月に第3回の協議会で基幹の役割等々の資料,事務局資料の説明させていただきましたが,やはりまだ議論が十分でないといったご意見を頂いたということで,事務局の説明不足を痛感したところでございました。  それを受けまして,先月1月に委員の方を対象とした勉強会を企画させていただきまして,7名のご参加があったところです。この勉強会の中では,「基幹相談支援センターとは何か」といった国の要綱の確認や,長野県相談支援専門員協会の研究報告書等を用いて「どういうふうに今後整理し,検討したらいいか」といったことについて,率直に意見交換をさせていただきました。  その結果,基幹相談支援センターとしては,たくさんの業務をやらなければいけないのは当然なのですが,その中で「高知市の相談支援体制の課題」という,重点となる業務を精査し,それをこの自立支援協議会で話し合う必要があるのではないかという結論に至りました。そこで,急なことでしたが,委員の皆様に事前アンケートを今回させていただいたという経緯がございます。ですので,参考資料としてアンケートの結果も配布させていただいておりますので,この資料も踏まえて,今日は検討をしていただきたいと思います。  委員アンケートについては,「優先順位1,2,3の中で委員がお考えになっている役割・機能を抜き出してください」とご依頼をさせていただきまして,11名の委員からご回答がございました。  参考に,1位3点,2位2点,3位1点という配点で採点をしてみたところ,「A地域の相談支援体制の強化(人材育成)」と「B地域の相談支援体制の強化(困難ケース支援)」がそれぞれ21点で,同点数1位でした。  次に,3位は「F地域ネットワークの構築」が7点で,1〜3位は優先度が高いという委員の意見が読み取れます。ただ,特記事項の中にもすごくヒントになることが書かれておりますので,それらも含めてご検討いただきたいと思います。   (会長)  今日はアンケート結果をじっくり見ながら話をしていきたいと思います。  今回の勉強会・アンケートをやった理由は,先ほど事務局の説明でもあったように,基幹相談支援センターの設置に関わる役割・業務について表面的に捉えて論議がされているという反省点もありましたので,各委員さんが持っている問題意識を具体的に出していただきながら,それを土台に話ができたらいいと考えました。  そのアンケートの結果,定数化して高得点になったのが人材育成,困難ケースの支援とネットワークという辺りが共通して出てきました。他が駄目とか,やらないとかではなくて,その中でも「特に」という部分であるという押さえ方していただいたらと思います。  そこで,もう年度末も近づいておりますので,今日は「高知市が設置しようとする基幹相談支援センターの持つべき重点的な目標」又は「当面の行動計画」,業務の横並びではなくて,設置して何年間かの間で重点的に取り組んだらいい目標とそれに関わる行動計画みたいなものの土台について,話ができたらいいと思っています。  そこの土台についての意見を集約してもらって,事務局で「設置に関わる重点」や「行動計画の案」ができていったら,もっと具体的に論議ができるのではないかと思っているところです。  今日はこのような方向で話をさせていただいて構いませんか。 (異議なし) (会長)  それでは,先ほど言いました,多くの皆さんに指摘していただいた困難ケースの問題,人材育成の課題,それから地域ネットワークの問題ということを中心に話を進めていきたいと思います。  アンケートの結果を読んでいきますと,それぞれを三等分に割るような課題ではなくて,相互が関連・影響し合いながら解決していくような課題もありますので,それは念頭に置きつつ,それぞれ3つに一応区切って話をさせていただきます。関連し合うことが当然あると思いますので,それもオーケーということで進めていきたいと思います。  まず,困難ケース支援ということで,「地域の相談支援体制の強化(困難ケース支援)」ということを中心にして話をしていきたいと思います。特に,これは総合相談と専門相談が関連しているという指摘もありますので,そういう部分も含めて構わないと思います。地域の相談支援体制の強化,特に,困難ケース支援の部分を中心にご意見等を頂きたいと思います。  「地域の相談支援体制の強化(困難ケース支援)」を見ていきますと,例えば,「直接に」,「共に」又は「整合性を持って」というようなキーワードが特に目を引くと思います。それから,「スーパーバイズのこと」ということがあります。そのようなキーワードや関連の中でご感想,ご意見等がありましたらお願いしたいと思います。  仮に,困難ケースを基幹相談支援センターの当面の重点目標に位置付けるとしたら,どのような見方・考え方・取組方が要るのか,どのような留意点があるのかいうようなことでご意見頂いても構いません。どうでしょうか。 (委員)  今の仕事をやっていて「スーパーバイズが欲しいな」と思うので,スーパーバイズは絶対に必要であるということになると思います。しかし,そのスーパーバイズをしてもらう人についても,受け身ではなく与えられる研修を受講する等,意欲があるスタッフが必要だと思います。与えられるものとしてやるのではなくて,各々の相談を受ける人間が,「何が分からないか」というところが一番問題にはなってくると思うので。 (委員)  スーパーバイズは本当に必要だと思いますが,今,高知市の基幹相談支援センターを立ち上げてスーパーバイズができる人材というと思い浮かばなくて,そこからの人材不足ということがすごく心配になっています。  基幹相談支援センターを立ち上げる中でスーパーバイズとして育っていってもらえるような意欲のある人材が必要になると思います。  他県では,進んで相談支援事業をやっているところもありますので,そことのネットワークもしっかり持ってやっていただけるような人材というのを見付けていくというのはすごく課題になるのではないかと思います。また,スーパーバイズをしている人に,どういう形で基幹に関わっていただくことが可能なのか。今持っている仕事とどういうふうな兼ね合いでそこに就くことができるのか等大きな課題がたくさんあるのではないかと思っています。  あと,「共に相談に乗っていく」ということについてですが,そこは精神的なものとして大切にしていきたい部分だと思います。また,困難ケースに一人・二人で対応していると誤解が生じたり,価値観の差がすごくあったりで,また違う問題が発生してしまうこともあるので,第3者的な形でその基幹相談支援センターの人間が関わり,共に行動し,その場に立ち会っていただくことが必要なのかなと感じています。  その中で色々な課題が出てきたら,障害児の問題であれば障害児の部会ができたり,就労の部会ができたり,自立支援協議会も発展できていけば高知市の課題というものが,少しずつ解決していくのではないかと思っています。一長一短にはいかないと思いますが,「みんなで育っていくようなシステムというのがどのようにできるのか」というのはもっと皆で考えていかなければいけないと感じました。 (会長)  そうですね。基幹相談支援センターができたら全て解決するということではなくて,それをまた一緒に育てていく,お互いが高めあっていくという関係でないといけないと思います。 (委員)  このアンケートが来たときから,スーパーバイザー,スーパーバイズの必要性や専門職の配置のことについてずっと考えています。言葉では納得できるのですが,この話はどういう場面でもずっと課題として挙がってきていることで,それが具体的に形になるかというと,難しいと思うのが私の率直な意見です。「ではどうしたらいいのか」とは思うのですがよい考えが思いつかないのが現状です。相談実務に関わっている人達の課題を見た時に,自信がなさそうな意見等が資料にあったので,そこがすごく気になっています。どんなに専門的な人を配置しても,すばらしいスーパーバイザーが現れたとしても,それで解決に向かって前向きに動いていけるのかという部分がイメージできないところです。人材育成も困難事例のケース支援についても,重要の課題だとは思っているのですが,ではどうするのか,どうしたらいいのかというところが浮かばないのです。ただ,具体的ではないですが,事例の多さ,業務の忙しさや時間の問題等も含めて,大変さというところにもう一つ別のサポートを入れると違ってくるのかもしれないと思います。そうすることで色々整理がついてくると,困難事例に対して前向きに対応する気持ちが持ちやすくなり,考え方によっては困難事例にならなくなってくるかもしれないと思います。具体的にどうしたらいいのかは分からないですが。 (委員)  基幹相談支援センターの役割としては,「事例研究」という形で勉強する等,具体的なことが必要だと思う。  「事例研究」を通じて,どの部分が問題であるのかを理解する力をつけ,その問題にどう対応していったらいいのかを考え,どのような部分でスーパーバイズが必要となるのか考え,さらに,必要なネットワークはどのようなものなのかを考えることにもつながっていくと思う。これが基本となるのではないかと思います。  困難ケースや虐待,それから成人の問題と色々なケースをそこで取り上げていけばそれぞれが勉強できるということではないかなと思います。 (会長)  それぞれの意見が,そうだなと思います。  まず,「スーパーバイズは要るか」とかいうことについては,体制を見たら人材がなかなか見当たらないということはこの前の勉強会でも出てきました。しかし,ここの協議会の任務としては,いないからどうするというよりも「要るものは要る」という指摘をしていくことではないかと思います。さらに,「それに見合う人を育てていくことも必要」という提言もしていかないといけないとも思います。そのためには,「専門職を事務局に配置をして経験値も高めていくような人員配置もしていかないけないのではないか」という指摘をしていきたいと思いますが,よろしいでしょうか。  それと,ネットワーク関連は後で協議したいと思いますが,確かに例えばスーパーバイズやフォローアップ等を高知市の基幹相談支援センターが全部やるのかというとそうでもないと思います。県あるいは地域や専門機関と連携してそういったネットワークシステムを作っていくことになると思います。重点課題を解決するためのネットワークは当然必要だと思いますので,「ネットワークシステム作りをする中心となってほしい」ということも有りだと思います。  続けて,ご意見ありませんでしょうか。 (委員)  アンケートの依頼が来てとても悩みました。現場では本当に人が足りなくて,時間も何もないという大変な状況で頑張っておいでるところを見た時に,行政として,その方に相談すればいいアドバイスがすぐもらえるというような,しっかりした専門的な人の配置が大事だと思いました。委託事業となれば財政面での問題等もでてくると思うので,それでいい人材が集まるかどうか疑問が残ります。そう考えると,行政で本当に実力のある方を配置できたら,現場で困った時の相談ができるのではないかと思います。 (会長)  ありがとうございます。  基幹相談支援センターの役割を果たす上で,委託よりも直営のほうがいいのではいかというご意見だと思います。それも併せてご意見がありましたら一緒に出していただいたらいいと思います。   (委員)  私も困難ケースの支援が基幹相談支援センターに一番求められているのではないかと思っています。というのも,困難ケースの支援をすることによって人材も育成されていくし,地域のネットワークも作られていくのではないかと思うからです。  今私が参加している事例検討会では,グループワークやワークショップという形式が多く,事例検討会に向けて何カ月も準備を要する形ですが,高知市がやっている“見える事例検討会”のように,事例検討会に参加することで,楽しみながら皆で力量が向上するような取組ができたらいいと思っています。  実際に困難ケースに対応していてスキルアップしているとは思いますが,なかなかその実感が持てないので,スーパーバイズを活用して事例検討会をすることでスキルの積み上げができ,その中のエッセンスやそういうことを抽出しながら事例集を作っていくという取組ができたらいいと思っています。 (会長)  困難ケースを通して人材育成につなげていくということですね。そういう視点はいいと思います。 (委員)  今は相談支援の体制ができたばっかりで,最近始めたばかりで経験の浅い方も多いと思います。困難事例という部分もありますが,「自分がやれるかどうか」というところに不安を持っている方もいると思いますので,近くでそういうところの相談に乗ってくれる所も必要ではないかと思います。基幹相談支援センターができるまでは,検討会やブロックの会の中でそういう人達の研修等を行っていって,あと,その中からリーダーになってくれる人材を育てていくことができればよいと思います。  また,最終的に基幹相談支援センターができた時には,中だけでは難しいかもしれませんが,スーパーバイズ等の困難事例を相談できるような形はどうしても必要だと思います。  それと,地域の相談支援体制の強化ということでは,相談支援を受ける障害のある方にとっては相談支援の方との関わりが一番多いので,相談支援の方がスキルアップしていくということはすごく必要だと思います。なので,スキルアップするための体制も必要になってくると思います。 (会長)  この次に話をする地域で力を付けていくとかネットワークづくりとかの関連でお話もあったと思います。 (委員)  この新しい体制になって,まだまだ経験の浅い相談支援専門員の方が実務に就いているというのを,この間ずっと実感として感じています。一人職場とか孤独な中で支援をしている方もたくさんいますし,そういう中でいつでも気軽に相談できる場所というのが今の時点で必要ではないかと感じています。それで,どういう基幹相談支援センターにするかとかと考えていくと,色々思いもありますが,理想と現実のところで何か考えが行き詰まっていきます。スーパーバイズについても,人材がいるのかと考えてしまいます。今後基幹相談支援センターがうまく機能していけばいいけれど,行き詰まってしまったら意味が無くなっていくので,この自立支援協議会の中で「基幹を作るならこうしてほしい」とか,「ここは絶対譲れないよ」とういうところを何か打ち出していったらいいのかなとも思ったりして,迷いに迷っています。 (会長)  はい。率直なご意見だったと思います。  そこから前に向けて進めていかなくてはいけないということだと思います。 (委員)  スーパーバイズはもちろん確かに大事だと思っていますが,相談を受ける人間というのは,「自分のコメントがこれで良かったか」とか,「面接がこれで良かったか」と常に自分の振り返りをしていくことが必要だと思います。そのことを気づかせてくれたのは,私が新人の時のベテランの先輩です。自分のケースは人に言えなかったり,隠したり,自分の中に持ち過ぎることがありがちなのですが,その先輩は新人の私にも相談してきてくれて,「聞ける」という雰囲気を作ってくれていた。そうすると,自分のケースの確認ができ,色々な考え方があることが分かり,軌道修正できたりするようになる。スーパーバイズだけを待つというのではなく,身近な先輩に育ててもらったことを思い出しました。 (会長)  どうもありがとうございました。やはり困難ケースの話をしていくと,その背景には人材育成があるということですね。困難ケースそのものを解決するためにというだけではなく,それを通して人を育てていくということが土台にあるということです。  そう考えると,基幹の職員としての専門性を育てる体制,継続的な人事配置や資格ということもあるかもしれませんが,そういう体制づくりも要るということです。目指す方向が人材育成なのだ,ということを重点として押さえられるといいのではないかと思います。  あと,先ほど言いました検討会の充実や工夫ということ,研修のやり方や中身の工夫・改善,職場のリーダーやブロックのリーダーづくり等,人材育成については色々な観点から考えられると思いますが,他にご意見ありましたら聞かせていただきたいと思います。  検討会を発展させて,そこを通してリーダーが育っていくという方向性については,どんな絵が描けれるでしょうか。 (委員)  具体的な案があるわけではないですが,検討会の中でのリーダーの育て方というところも,現場の方達が一番必要としていると思うし,現状が分かっていると思うので,現場の相談支援の人達が「どのようにしていったらいいか」と考えているかがすごく大事になってくると思います。  また,現在も検討会の中にはアドバイザーが何名か,リーダー的に入ってくれていると思います。そういう人達に,これからも担ってもらえ,各ブロックにアドバイザーとして関わってもらうことをできていったらいいのではないかと思います。 (会長)  現場の専門員の皆さんの力を付けていくためには,「現場で育つ」というのが一番いいという場面ですね。  そのことに関連して,ブロック勉強会ですが,参加者数はどうでしょう。参加事業所は書いてありますが,継続的に参加している数はどうでしょう。 (事務局)  相談支援のブロック勉強会ですが,参考の資料にあるように,東西南北で住所地の事業所を割り振っていますが,東西南北によってそもそも事業所数に結構偏りがあり,平均的に言うと,少ないところは3カ所ぐらい,多いところで5〜6カ所ぐらいは参加をしてくれています。大体半分以上は来てくださっています。 (会長)  人数的には何人ぐらいになるのでしょか。 (事務局)  人数は,少ないところで6人くらいです。そこに市役所の職員が入りますので8〜9人くらいにはなります。あと,多いところは事業所だけで10人。市役所が入って12人になっています。  今,相談支援検討会でまだ課題の整理中ですが,「このブロック勉強会をどんなふうに充実させていったらいいか」というところも出ています。東西南北でただ単に割っただけなので事業所数の偏りもありますし,経験年数の多い方,少ない方というようなところから見てもばらつきがあるので,ブロックの編成の仕方についても今後検討していくところです。予定では,明日検討となっています。 (会長)  今日のこの論議と重ね合わせた時に,ブロック勉強会の狙いをもっとはっきり打ち出してもいいのではないかと思います。  例えば,地域の課題を拾い上げてブロック勉強会・検討会で整理し,自立支援協議会に出されてくるという流れがあると思います。と同時に,「専門員の一人一人の力を付けていく人材育成ということを一つの土台にしていく」という狙いもはっきり打ち出していくということも有りかなと思ったところです。  これも基幹相談支援センターが全部やることではなくて,皆が,現場も含めて常にやり続けていかなくてはいけないところだと思います。そういう中で,例えば,「基幹相談支援センターが取り組む人材育成の手だてはないか」といった時に,「どういう柱を組み立てるのか」ということだと思います。なので,直接的には「研修会の問題」や「検討会の充実」ということになってくると思います。あと,県や色々な団体との連携で研修が組まれると思いますので,そこを改善していくというのも手だと思います。  そんなところで何かアイデアなり日頃思っていること何かありませんでしょうか。  研修会の取組方についても触れている方が何人かいたと思いますが,何か「私はこう思っている」というようなことがありましたら意見をお願いします。 (委員)  基本は自分たちが能動的に事例検討を重ねていくというのが一番大事な部分だとは思います。が,それとは別に本当に困っていることやもっと力を付けたいところをテーマ別にした研修会・勉強会,さらに,相談支援としてという大きな枠をテーマにした分の研修会等,自発的にやる会からスキルのある方に教えてもらう会まで,全てを年に1回とかいう頻度ではなく,頻度高く開催できたらいいなと思います。 (会長)  それは本当にやりたいと思います。しかし,「研修というのは自主性がないと力にならない」というセオリーもあります。やはり,「やりたい」とか「必要性感じる」ということが必要だと思います。そういう意味で,ブロックの勉強会は地域とつながっているので,利点も多く,そういうふうな内容を組み立てやすいのではないかと思います。 (事務局)  就労支援検討会が高知市にあります。就労支援検討会でも出ている課題が「人材育成」というところです。研修は何年か前から行っていますが,整理がつかなかったりするので,就労支援検討会の中で人材育成について「就労支援に携わる人たちの人材育成像」というのを作って,その結果,就労検討会では,サービス管理責任者を対象とした研修と新人職員を対象にした研修というように階層別で枠を区切って行うことにしています。  サービス管理責任者の研修を今回前期で行い,来週開催する後期は新人の方を対象にした研修会を,就労に特化してですが行う予定にしております。  特に就労というのは,新人の方も別分野で働いていた方が突然福祉の現場に働きながら入ってやられるということで,一緒にやっているサービス管理者の方も「育てていかなければいけない」とは思っても,就労しながらなので大変だというところもあって,そういう事業所で行き届かない部分を「検討会でできること」というのを考えて研修の企画をたてるということを今やっているところです。   (会長)  そういうことも参考になります。  研修も,皆に共通のものと問題意識を持ったものというような問題別と職域に沿ったものという分け方もあるし,経験年数ごとという分け方もあると思います。例えば10年とか20年ぐらい先を見据えた研修プログラムみたいなものを作り,それを検討会の中にも諮問し,できるところはやってもらうとか,県と連携するというようなことも有りだと思います。 (委員)  相談支援に関わる人は人間的に豊かであったり感性がすごく求められたりするので,専門性の高いソーシャルワーク的なものや面接技術とは別に,人と関わる対人援助者としてその人間力というのはとても大事だと思います。専門技術とは別の,人間力が高まるようなそういう研修というのは絶対に必要だと思います。 (会長)  そういう根っこになる研修が一貫して要るということですね。  他に人材育成に関わってのご意見はありませんか。 (委員)  今,相談支援専門員の研修はどんな形でやられているのですか。それと,相談支援専門員協会はどういう内部機関がありますか。そこで研修はやっていますか。 (事務局) 人材育成については,県の自立支援協議会の人材育成の部会で,県内レベルでのリーダ ーになる人の育成を行っています。また,階層別で初任者研修,現任者研修というのを県が主催で開催しています。  高知市がターゲットにするのは,高知市に根づいたローカルの部分。それを今ブロックという形でやっていますが,これは検討をするということです。  県下レベルでは,いわゆるパッケージとして現任者や中級職員の研修はあるので,高知市は「高知市でないとできないところ」をやるべきだろうと思っています。  あと,高知県相談支援専門員協会の組織はあって,会長は県の自立支援協議会に所属されているので,県主催の研修と専門員協会がリンクしながら研修企画をされていると把握しております。 (会長)  人材育成も全県的にやらなくてはいけない課題で,高知市だけができるものでもないし,皆で力を合わせて連携してやるものだということが前提だと思います。そういうネットワークを作っていく必要がある。その中で,例えばブロックの勉強会や検討会のように,高知市らしい研修の作り方を考えていく必要があると思います。当事者のニーズに沿ったものを組み立てていくことも,人間性を高めることもそうだと思います。  この後,ネットワーク作りということについてご意見をいただきたいのと,併せて,自立支援協議会のことを幾つかご指摘をいただいておりますので,これについてもご意見をいただきたいと思います。  ここで,5分間だけ休憩したいと思います。 (5分休憩) (会長)  困難ケースのことと人材育成は関連し合っており,この2点の話を進めてきました。  次に,ネットワークの問題です。テーマ「地域ネットワークの構築」ということでご意見をいただきたいと思います。これも,人作りとの関連ということになると思いますので,そこを踏まえてお願いします。  ネットワーク作りといっても,4ブロックごとのローカル的なネットワーク,高知市のネットワークや県全体のネットワークと色々あると思うので,整理して話してみたらどうかと思います。  高知市が基幹相談支援センターを作った時に,必要性は指摘されているわけですからネットワーク作りを進めるとすると,どのようなネットワークが要るかということになると思います。その1つが,「地域に根ざした」ということになると思いますが,「地域に根ざしたネットワークを作る」というのは今の取組との関連を含めて,どのような方策があったらいいのか,どのようなイメージになるのかということでご意見があったらと思いますが,どうでしょう。  ちょっと難しい部分があるので,話を変えてみます。  基幹相談支援センターがネットワークを作った時に,どんなところとネットワークを作ることでどんな力が発揮できるのか,どんなところとつながっていくと色々と可能性が広がるのかというようなことについて,何かアイデアというのはないでしょうか。  というのは,アンケートの中でも,自立支援協議会の事務局体制と地域ネットを最優先にしたほうがいいというご指摘もあったので,何か体験的なご意見や感想がありましたらお聞かせいただきたいと思います。 (委員)  現状が分からないのですが,事業所で相談支援専門員としてやられている方たちが,研修会や勉強会等に参加できる現状なのかということが一番気になります。忙しいとか,時間が足りないという意見がかなりあったので,そこが気になるところです。  地域に根ざしたというところで言うと,色々な所で色々な研修が行われていると思います。それで,基幹相談支援センターが企画しなくても,色々な所に足を運んで行けば,個々の障害に特化した勉強会や色々な病気の専門的な学習会が開催されていると思います。一番身近で開催されている学習会に参加させてもらうということが一つの手段になると思うので,参加できる学習会を広めていってもらうことも必要だと思います。それと同時に,事業所が増えれば増えるほど,周知の徹底というか,「学習会があればみんなで行きましょう」ということをどんどん推し進めてもらうというのもすごく大事な役割ではないかと思います。 (会長)  今ご質問があったので確認したいと思います。各事業所単位の多忙化もあると思いますが,ブロック別の勉強会や研修への参加状況はどうでしょうか。 (事務局)  相談支援事業所の相談支援専門員さんは一人職場の所が多くて,ケースについて相談しようと思っても,その職場内ではなかなか難しいということはあります。ブロック勉強会に来れば,横のつながり,同じ相談支援専門員同士で集まれるという目的もあるのですが,来ない事業所はやはり来ないというような現状です。来てくださる事業所は毎回来てくださるというような感じは受けております。各ブロック1〜2カ所の事業所は毎回来られないというような状況です。多忙とか,色々あるとは思いますが,そういう出て来ない事業所にどうやって働きかけていったらいいかということも,ブロック勉強会や検討会でも検討していかないといけないと思っています。 (委員)  ネットワークを作る目的をどんなふうに置くかというところもあると思いますが,今,障害の分野で作られているネットワークは,ほぼ専門職同士のネットワークだと思います。専門機関同士のネットワークを作りながら,精神障害の方や知的障害の方の地域移行や地域定着ということでいうと,住民組織,民生委員の会や地区社協の会,あるいは町内会といった住民組織と専門職を含めたネットワークというのを作っていく形を進化させていけば,障害がある方も住み慣れた所で住んでいける高知市になるのではないかと思います。 (会長)  今,他機関の専門職,医師や医者等がとかが絡んでくる勉強会・検討会というのはありますか。要するに他機関との連携で取組を進めているようなものですが。なかなかないですか。 (事務局)  他機関というほどではないですが,東部ブロックにはもともと精神の障害の方に対応した事業所がなかったので,精神障害者の方へのアセスメントや計画に戸惑いがあるということだったので,昨年,精神科病院のワーカーさんを東部ブロックの勉強会にお呼びして,精神障害者について皆で意見交換し理解を深めていくということをやりました。 (委員)  南部の多職種多機関の分は,南部の医師会がやっています。医療カンファレンスは東西南北でやっていて,そこには介護,障害,医療等の多職種入っています。 (会長)  障害というのはどういうテーマでどういったことですか。 (委員)  事務局が詳しいと思います。 (事務局)  地域医療カンファレンスという名称で,もともと高知市医師会が,「医療機関の専門職あるいは相談員さんが,自分たちの医療業界の知識だけではなく,これからは地域に向けて視野を広げていくためには,色々な職種の方の,介護であったり福祉だったり,そういった現場の人たちと交流していく中で一緒に勉強していく機会を設けていこうと」という目的で始めたものです。そうすることで,結果,医療のことを知っていただく,あるいは介護のことを福祉のことを知ることができるので,相互に効果のある研修をしていこうということで,医師会さんが主導で開催されています。テーマというのはその時々によって,例えば医療現場の事例紹介であったり,先日なんかは高齢者支援センターの業務の紹介をしたりとか,それから訪問看護の24時間ケアの体制であったり,そういったそれぞれの現場,自分たちの専門の現場のお話を紹介することで,皆さんが意外とすぐそばでやっていた関係機関の仕事なのに知らないことが多いなということの見識を深めるとともに,その場で知り合った,同じ席,隣は全く他職種の出席者が参加していますので,その場で顔見知りになって,そこから広がっていく,正に医療を裾野としたネットワークを構築する会で,各圏域において年数回ずつ開催していると伺っております。   (会長)  分かりました。ありがとうございます。ちょっとイメージが湧きました。  障害者福祉の分野で,色々な機関が集まってお互いの持ち味を学び合ったり理解し合ったりしているということ。特にそれが高知市で1カ所でというよりも,ブロックという細かいところで地域の特性に合った持ち味が,お互い交流し合い,そして相談したい時には相談できるというイメージですね。そんな経験ないですか。どうですか。皆さんの中で。 (事務局)  障害者相談センターの東西南北には,それぞれ圏域内で,まずは障害者福祉の視点が中心になりますけれども,サービス提供事業所はどこに何があるか,医療機関がどうであるかという情報収集をこの1年半していただいているところです。障害者相談センターは3年の委託契約期間の中間点で,来年が3年目になりますので,地域のネットワークの情報収集を1回整理できるところまでは3年間でやってくださいと委託の中でお願いをしています。多分,特に困難ケースなんかは,そこの障害者福祉だけで解決しないのです。実際,高知市の健康福祉部の中には高齢部門があったり,こども未来部というところには児童福祉の部門があったり,その他社協さんがやられている地域福祉であったりというのは,日頃,絶対,ケースを通じて関わるので,あとはどうやって意図的にネットワークを作るかというところだと思います。何かヒントを今日頂けましたら,それができるような形を考えていきたいと思っていますので,何かありましたらよろしくお願いします。 (委員)  事例の中でふと思ったのが,コーディネート。勉強会をするにしても,ケース会をするにしても,自分達がその検討をするに当たって,色々なところを呼ぶには限界があったりするので,基幹相談支援センターに皆の時間を合わせてコーディネートする役割を担っていただければすごく有り難いし,広がっていくのではないかと現場としては思いました。色々な相談支援部会の中で拾い上げたネットワークを,たくさん貯金しておく場所というのが基幹相談支援センターというのもいいのではないかと思いました。 (会長)  そうですね。  高知市全体を見通してコーディネートできるという役割と,各圏域で今,情報収集しながら,そこが発信できるように取り組んでいるということ。そういう二段構えで行くという体制。それがローカルネットであり,高知市全体のローカルネットの接続ということになると思います。そんなイメージでのネットワーク作りということですね。だから,療育にしても教育にしても労働にしても生活介護にしても,こういうとこがあってこういう人達でやっていると顔を知っておくこと,年に1回でも2回でも顔合わせしておくと,困った時に連絡がとれるし,集まりやすくなります。そんな関係作りも,小さい単位でできていくといいですね。そんなことを組織していくということになります。  高知市が,今の障がい福祉課でも構いませんが,他の機関と連携して取り組んでいるというのはありますか。どんなところとどんなことをやっているというのがあれば教えて下さい。県の協議会との関係についてでもいいと思います。 (事務局)  思いつくのが,高知県と一緒に取り組んでいることが多いと思います。高知県の自立支援協議会には人材育成部会,相談支援体制部会幾つか部会があります。あと自立支援協議会とは別になりますけど,県の中に権利擁護を検討していく,そういった組織があります。その委員として高知市からも参加をしているところがあります。また,社会福祉協議会との話になりますが,成年後見を検討していくという組織がありますが,弁護士や司法書士といった方も参加しており,高知市からも委員として参加をしております。あと,高次脳機能障害についての関係機関と検討を一緒にさせていただいております。ほかにも挙げれば幾つかはあるというところです。 (会長)  困難な課題や必要な手だてについては,高知市や基幹相談支援センターが単独で解決できないものが多いので,それが市や県単位でつながっていくとか,地域でもつながるし県でもつながるというような両面の役割を果たしていくということが要るということになると思います。  あと,このネットワークづくりで何かご意見ありませんか。 (委員)  話の腰を折るようですが,ネットワーク作りにしても,人材育成や困難事例にしても,できているところはできているところで評価していくということも,今更ながらですが,ないといけないのではないかと思います。相談支援の方達のご意見を読ませてもらっても,過小評価に思える部分もあり,実際にそんなにできてないかというと,利用する立場からすると,それ以上にやってくださって有難いし,利用者がすごく頼りにしているということもあります。そこを誰がどういうふうに評価するか,そういうシステムというのも必要ではないかと思いました。 (会長)  自己評価が低いというご指摘もありましたので,自信を付けて評価を高めていかなければいけないということもありますね。 (委員)  「実際どうなのか」という評価ができるシステムを作らないといけないと思います。 (会長)  話を進めてきましたけども,次に自立支援協議会の役割について話を進めていきたいと思います。ネットワークの一つの着地点でもありますが,現場があって,地域があって,基幹があって,そして自立支援協議会という流れがありそれも一つのネットワークですけども,事前資料を見ても,先行実践している所で一定評価がいいのは,基幹相談支援センターの取り組みと自立支援協議会の対応とが両輪になって動いているということです。だから作りっ放しではなくて,自立支援協議会がどういうふうに関連してつながっていくのかということも一方では大切だと思います。この自立支援協議会を今後強化するには「どのようなことが要るのか」とか,「どんな手だてが必要なのか」というようなご意見,アイデアがありましたらお聞かせください。  自立支援協議会の事務局を強化するという項目がありますが,例えば困難事例を集約し,それをテーブルに載せて検討していくということなになるのでしょうか。地域課題を拾い上げてここで論議していくというのが一つの任務ですが,そういうことをもっと活性化していくということなのでしょうか。まだそういう経験はありませんので,ここは難しいところだと思います。  ですから,基幹相談支援センターを設立したら,一方で自立支援協議会の機能や役割も高めていかないと両輪になりませんので,そこのところの手だても要ると思います。  事務局に質問ですが,自立支援協議会の事務局機能を高めるというのは具体的にどんなイメージでしょうか。アンケートの中の6番にもありましたが,自立支援協議会の事務局を重点項目にするということは,具体的にどんなイメージなのでしょうか。 (事務局)  イメージしているのは,自立支援協議会の下に相談支援検討会や圏域の勉強会があると思いますが,勉強会,検討会という過程を経て,最終的に自立支援協議会で協議をしていけるような仕組み作りができたらと思っています。そのためには勉強会や検討会をうまくコーディネートして,そこの調整が非常に重要になってくると思います。そういう意味での強化を図っていくためには,現在は自立支援協議会の担当といっても他の業務をやりながら自立支援協議会の仕事をやっているというところがありますので,そういうことを専門的にやる職員を配置して,勉強会や検討会をきちんと運営をしていくというのが事務局の強化にもなろうかというところです。   (会長)  それは結構です。 (委員)  基幹相談支援センターが自立支援協議会の事務局を担うということですか。 (事務局)  その機能を持つということです。 (会長)  業務の中の一つに自立支援協議会事務局というのがあるということです。 (委員)  現場やブロックから相談支援検討会につなげていく機能がうまく果たされているかどうかや,基幹相談支援センターが高知市の3障害の方の支援をどのようにしていくかを構築していくと思いますが,そういうことがうまくできているかどうかをチェックするのが自立支援協議会の役割ではないかと思います。  また3〜5年間の計画が立てられていれば,その経過をチェックし改善点等あれば提言していくということも自立支援協議会の役割ではないかと思います。 (会長)  よく整理されたお話だと思います。  基幹相談支援センターの設置に際して,5年間なり3年間なりの一連の重点目標や行動計画を策定して取り組んでいき,それを自立支援協議会が評価をし,必要な支援や手だてを打ち出して次の計画を策定していくという流れということですね。基幹相談支援センターと自立支援協議会との両輪というのがそういう意味合いから来ると思います。  ほかに,この自立支援協議会や基幹相談支援センターとのつながり方の部分で,ご意見ありませんか。  あと,ご意見伺いたいのは,直営か委託かという問題についてです。これは一定,方向を出していかないと事務局も困りますので。皆さん方の意見を踏まえた受け止め方としては,委託はなかなか困難であるし,一定の中身を担保するためには直営方式で高知市は検討したらいいと思っているところです。いかがでしょうか。ご異議は特にないでしょうか。 (委員)  私は絶対,行政が主導でやるのが一番いいと思っています。少数精鋭でやらなければいけないので,人選を考えていく必要はあると思います。 (会長)  行政の直営方式と方向で行くことについて何か附帯意見やご意見がありましたらお伺いしたいと思いますがどうでしょうか。 (委員)  基幹相談支援センターの実態と在り方に関する調査研究結果という資料の中に,基幹相談センターの設置経緯と現状というのがあって,成功事例と失敗事例が出ています。失敗事例がはっきり出ているので,こうならないようやってほしいと思います。 (会長)  それはそのとおりだと思います。  と同時に,これは私の意見ですが,高知市は決して行政主導で押しつけてやろうとしているわけではないと思っています。だからこそ,こうやって時間を掛けて話合いもしていますし,資料も集めたり,勉強会もしたりと,色々なことをやりながらできるだけ委員を含めた現場の意見を踏まえた中身を作っていこうという方向でやっているということは理解できると思いますが,よろしいでしょうか。  まだ,今日決めるわけではありませんが,今日の論議の中では一応,直営の方向で考えていくということを一つの到達点としたいと思いますが,よろしいでしょうか。  それに関わって何かご意見はないですか。なければ直営の方向でということとします。  何か今日の話の中で言い残したことはありませんか。  なければ次回の協議会のことのご相談を今からします。今日の話を踏まえて,事務局に基幹相談支援センターを設置する際の重点目標案と,立ち上げて3年から5年でこういう重点目標をこういう取り組み方,狙い方で進めていきたいという行動計画案をたたき台として作っていただいて,それを論議するという作業に入りたいと思いますが,よろしいでしょうか。  柱としては今日話した3つ4つのテーマが関連し合ってのことになると思いますので,そこの表現は事務局にお願いします。それと併せて直営を想定してということを踏まえた案で,事務局に原案の作成をお願いします。 (委員)  直営でやる場合に市役所でどれだけの人材を配置できるかということも含めてですか。 (会長)  そうですね。直営でやった場合にどれだけ専門性のある人員と動ける体制を作るかということを,困難ケースの支援についての主要条件でもありますので,そういうことも踏まえて作成をお願いしたいと思います。  このテーマに関わって論議するタイムリミットというのが予算要求や人員確保という観点からいいますと来年度,今度の5月だと思います。本当は年度内で締めたかったのですが,検討を重ねていますのでずれ込んできています。今の予定でいくと次回の5月が最後の検討の機会になってしまいますので,もっと検討が必要となった時に余裕が無くなります。そこで,3月に原案に基づいた話合いをして,そこで合意が得られればそこでまとめるし,もう少し検討の必要があれば5月もできるように準備したいと思います。予定外の3月開催となりますが,論議の継続性というのも大切ですので,委員の皆さんはお忙しいと思いますが,よろしくお願いします。3月開催について,事務局から今の段階で日程的な案を示すことができますか。 (事務局)  3月は議会等の対応がございますので,下旬になろうかと思います。 (会長)  3月は人事異動や組織の入替えの時期ですので,各職場は非常忙しいことだと思います。日程調整については事務局から連絡があると思いますので,よろしくお願いします。  それでは,今日の論議これで終わります。事務局に返します。 (司会)  委員の皆様,本日はありがとうございました。先ほど会長のほうからもお話がありましたが,3月にもう一度会を開催いたします。後日,日程調整等をさせていただきたいと思いますので,よろしくお願いいたします。  以上をもちまして,平成28年度第4回高知市自立支援協議会を閉会いたします。委員の皆様ありがとうございました。 1