平成28年度 第2回 高知市自立支援協議会 日時:平成28年8月24日(水)18:30〜 場所:高知市総合あんしんセンター 3階中会議室 欠席:飯田清久会長,小笠原紀江委員,鈴木孝典委員 1 開会 (司会)  本日の議事内容及び資料確認  会長が本日欠席ですので,高知市自立支援協議会条例第5条に基づき,議事進行等は副会長が行うこととなります。 2 報告事項・協議事項   @事例報告 (副会長)  それでは,障害者相談センター南部からの事例報告をお願いしたいと思います。よろしくお願いします。   障害者相談センター南部より事例報告及び委員との意見交換個人情報のため非公開   A基幹相談支援センター (副会長)  それでは,次の議題に移らせていただきます。基幹相談支援センターの相談支援体制の評価及び協議というところで,事務局から報告お願いします (事務局)  資料5ページから基幹相談支援センター(相談支援体制の評価及び協議)の説明をさせていただきます。資料を順番に見ていきます。  前回の自立支援協議会でご意見を頂いておりましたが,現在の相談支援体制の評価をしてからでないと,今後の基幹相談支援センターについて考えることはできないのではないかということで,今回,その評価と,それを踏まえた今後の基幹相談支援センターの方向性について,報告をさせていただきます。  資料6ページをごらんください。まず,現在の計画の作成率は,平成28年6月30日の現在で,総合支援法分が78.3%,うち,セルフプランが17%になっております。児童福祉法の分が99.4%,うち,セルフプランが22%になっております。上のグラフの事業所数をごらんください。平成26年3月末の時点で事業所5カ所であったものが,平成28年6月末で29カ所まで増加しております。この計画作成率については,高知市障害者計画に掲げた目標どおりにおおむね推移をしているところです。  続きまして,資料7ページ目をごらんください。前回の自立支援協議会でご意見を頂いた,現行の相談支援体制の評価についてです。相談支援体制の評価ですが,指定相談支援事業所,障害者相談センターに対してアンケート調査を実施しました。アンケートは,「ケアマネジメント」に係る質問を12問,「資質向上」に係る質問を8問の計20問で構成しております。全て質問は5段階評価で記入してもらう形をとりました。また,その下の基幹相談支援センターに望む役割については自由記載をしていただき,協力をしていただけた指定相談支援事業所の相談支援専門員の方34人,障害者相談センターの方6人から回収をしております。また,障害者相談センターの職員の方には別にヒアリングを実施しまして,「センターの必要性」,「今後の方向性」などについて聞き取りを実施しております。  資料8ページです。アンケートの結果ですが,各自5段階評価した結果の平均点を出した表です。指定と書いてあるのが指定相談支援事業所,相談Cと書いてあるのが相談支援センターのことです。1から12番までがケアマネジメントに係る質問,13から20までが資質向上に係る設問です。指定相談支援事業所の平均点が低い項目は黒く塗っている3点未満のところですが,地域づくりや啓発活動,成年後見等,権利擁護について,社会資源の活用,サービスの開発,補装具,福祉用具等についてというような設問に対しては,自己評価が低いという結果になっております。障害者相談センターの平均点が低い項目については,サービスの開発,地域づくりや啓発活動,定期的なモニタリングが3点未満でした。障害者相談センターは,サービス等利用計画を作成しておりませんので,モニタリングの項目が低くなっております。13番から20までの資質向上に関する項目については,指定相談支援事業所,障害者相談センターともにおおむね平均点が高い傾向にありました。  資料9ページをごらんください。こちらは,基幹相談支援センターに望む役割を自由に記載していただくような項目でした。同じような意見については,まとめさせていただいております。困難事例への対応(触法・発達障害など),具体的な個別の困りごとの相談ができる窓口というのを期待されている。いろいろな困難事例や重症心身障害児(者)に対し,広く深くアドバイスをもらえるような専門家を配置し,柔軟な対応ができるような体制を望む。相談支援専門員の人材育成,質の向上(研修や事例検討会など)。実践で活用できるアセスメントや書類作成,社会資源の勉強会(面接技術の演習)。地域との連携に一緒に動いてくれる行動力のあるセンター。母子や高齢の分野,学校との連携,司法,その他職種との連携。地域の相談支援専門員の横のつながりを作るコーディネーター。専門家の紹介,スーパーバイザー。災害時の体制整備。地域移行支援(定着支援)を特定相談が受けた際のアドバイザー的な役割。ピアサポーターのコーディネート。ニーズの中から資源を開拓するための取組。新しい事業所の把握と情報発信というようにいろいろなご意見を頂きました。  資料10ページをごらんください。これは,障害者相談センター職員に対して,センターの必要性,今後の方向性等について聞き取りを実施して出された意見の集約です。地域の相談窓口として,障害者相談センターは必要である。未経験分野の相談に対して不安を感じることがあり,バックアップがあるとよい。地域ネットワークに関する活動は十分でないものの,関係機関とのつながりは徐々にでき始めている。障がい福祉課職員の助言や同行訪問により円滑に対応できることがある等の意見が出ました。  資料11ページでは,これまでのアンケートとヒアリングの結果から,現行の相談支援体制についての評価について4点にまとめております。1番,相談支援専門員の個別ケースに対する支援については,おおむねできているとの評価だが,社会資源の活用,開発,地域づくりなどといった支援体制の整備については,評価が低い傾向にあります。これをまとめると,地域ネットワークの構築に課題があるということだと思います。2番,補装具,成年後見等,余り経験が少ない相談内容についての今のところ自己評価が低く,また困難事例等へのスーパーバイズを求める声が多く寄せられています。これについては,専門性の向上と相談支援専門員等への後方支援が必要であるとまとめております。3番,事例検討会や勉強会の必要性を感じている相談支援専門員が多い。これは,人材育成強化が必要とまとめています。4番,4つの相談窓口が市民サービスのためには不可欠。現行の障害者相談センター(4地域)体制を維持発展させることが必要とまとめております。基幹相談支援センターの方向性ですが,現行体制の長所を活かし,この4つの課題を解決させていくための基幹相談支援センターを設置し,相談支援体制の強化を図るとまとめております。  資料12ページです。これは,今後の相談支援体制のイメージ図です。まず,一番上の障害のある市民,その家族,関係機関からの相談を,障害者相談センター,地域の相談窓口,指定相談支援事業所,サービス等利用計画を作成するところが窓口になっておりまして,それぞれがブロック内のネットワークでつながって,連携,協働しながら支援を実施します。それらを後方支援する機関として基幹相談支援センターを設置し,その機能としては右に小さい字で,自立支援協議会及び検討会事務局,サービス等利用計画の審査,相談支援専門員の指導・育成,虐待防止センター運営,困難事例対応,個別支援会議開催など,国がイメージしているものを記載しておりますが,その中でも,今回のアンケートとヒアリングの結果を踏まえると,専門職等を基幹相談センターに配置し,相談支援専門員等への専門性の向上,困難事例の対応や個別支援会議を通じて相談支援専門員等の人材育成を行うことが期待されているということが分かりました。また,障がい福祉課には,市町村業務として基幹相談支援センターと連携を取ってやっていくこと,この自立支援協議会にも相談支援事業の運営に関する事項については,随時報告し検討していただくような形を考えております。  以上です。 (副会長)  事務局から報告がありました。その報告に関してでも構いませんが,まずは質問等ございましたらお願いします。   (委員)  確認をさせてください。前回の話の中で,4つの評価というふうにざっくりと分けて言われておりました。今回は相談支援センターと特定の方のアンケートですが,それ以外の評価については今後何か準備をされておりますか。それ以外の評価合わせて総合的に基幹相談支援体制のイメージを作られる予定なのでしょうか。 (事務局)  前回の自立支援協議会で4つの視点というお話があったかと思いますが,「まずはできるところでやろう」ということで,今回,相談支援の方たちの自己評価というのをやっております。今後,別のところからの評価というのは,今のところ計画しておりません。 (副会長)  それでは,今後の基幹型の相談支援センターをどうするべきかという話に入っていきます。なかなかイメージができにくいとは思いますが,今まで3つの支援センターからも事例報告があり,実際に現場の人たちがどういう状況でお仕事をされているのかというところも,少しはイメージができていると思います。  それで,どういう形で基幹型を進めていったらいいのかという議論ですが,「こういうふうにしたらどうか」とか,「こういうところが今,相談支援の中で足りないので,こういうところを強化できるような基幹型にしたらどうか」とか,「形としてはまだはっきり決まっていないので,どこかに委託するのか」とか,「どういう形でやるのか」というご意見でも構いませんので,意見を頂きたいと思います。よろしくお願いします。どなたかありませんか。 (委員)  質問に戻らせていただくのですが,確か前回の資料で,全国の中でも4分の1ぐらいの市町村が基幹型の支援センターを設置しているということであった思いますが,委託と直営の割合がどうか,あるいは基幹型相談支援センターを設置することによって,良かったこと悪かったこと,あとは中核市で設置しているところはどこがあるか,イメージをしていくに当たって体制について。高知市が今作っておられる相談支援体制イメージ図的なところが多いのか,全国的な状況が分かっていれば教えていただけたらと思います。 (事務局)  全国の状況や委託,直営の割合については,よろしければ次回の11月に調査結果をご提示させていただいて,また題材にしていきたいということでよろしいでしょうか。今は数を持ち得てないので。ただ,大まかに見た感じでは,小さい町村は直営で,大規模以上の市については委託しているところが多い傾向だと思います。数ははっきり分からないです。基幹相談支援センターをやっていてどうかというところはまだ調べ切れておりません。多分,専門員協会の調査結果に出ていると思いますので,またそれは次回,題材としてご提供したいと思います。  体制,仕組については,資料12ページのイメージ図と対比しながらご説明したいと思います。高知市は障害者相談支援事業を,東西南北の4つに委託しております。前回,鈴木委員がおっしゃったように,障害者相談支援事業を独立させているというのが高知市の特徴です。多くの市町村は,指定相談支援事業所に相談支援事業を委託しております。サービス等利用計画を立てながら,サービスを使わない方に対しても一体的に業務をやっているというのが一般的な形です。そこを高知市は,相談支援事業のうち障害者相談支援事業については,そればかりを専従職員を配置してやっていただいているというのが特徴です。これもいろいろ,当時,議論がありましたが,やはり給付費の発生する指定相談支援事業と市町村相談支援事業は分けたほうが,線が明確であるのではないかというような議論を平成25年,26年辺りにして,こういう形になっているというところが高知市の特徴だと思います。また次回,同規模の中核市の状況についてもご報告させていただきます。  以上です。 (副会長)  ありがとうございました。  ほかに質問や意見のある方はいらっしゃいませんか。 (委員)  先ほどの件の付け加えとなりますが,基幹型を設置するに当たって,今立ち上がっているところがどういう形で取り組んでいったかというようなところもできたら一緒に教えていただきたい。例えば,自立支援協議会の中で話し合いながら作ったとか,行政のほうが主導で作っていったとかどのようにしたところが多いのか。そういうことを一緒に教えてもらえたらと思います。 (副会長)  ありがとうございました。それではプロセスのほうもよろしくお願いします。  「こういう基幹型センターがよいのではないか」と意見でも構いません。   (副会長)  今回のアンケートやヒアリングで,皆さん何となく相談支援センターがこのようなことで頑張っているというところや,このようなことで困っているということはイメージできていると思います。それをフォローしていくための基幹型なので,そういうところでイメージを膨らませて,何かご意見を頂きたいと思いますが。 (委員)  質問になりますが,今後の相談支援体制イメージ図にあるブロック内のローカルネットワークを,障害者相談支援センターと指定相談支援事業所とが作っていくということだと思うのですが,相談支援の部会みたいなものが今どこまで進んでいるのかということも気になっていて,そこの連携体制や,話し合って進めていく体制がどの程度まで作られていっているのかということを聞きたいのが一つ。あと,以前,基幹相談支援センターに配置される専門職は,スーパーバイザーや,困難事例を担うということであれば相談のエースを置くべきだろうというふうに以前話がでていたと思いますが,その見込みがどの程度あるのかということを知りたいというのがあります。 (事務局)  最初に,ブロック内のローカルネットワークについてですが,昨年度から指定相談支援事業所と障害者相談センターで,東西南北に分けた4地区で地域のブロック勉強会をやっております。そこでは,事例検討や,日頃の相談支援の中で困っていること等を出し合う場として定期的に開催しております。そこから,個別の事例を通して困っていること等を挙げていく相談支援の部会というか検討会というのを,今年度中に立ち上げることを目標にしております。予定では,今年の10月ぐらいには立ち上げたいと思っております。自立支援協議会でも,その経過についてはまた報告をさせていただこうと思っています。  あと,基幹型相談センターの専門職の配置,エースの配置についてですが,その辺はまだ検討はできてない状況です。今は,障がい福祉課の中で専門職といえば,保健師,精神保健福祉士がおり,相談支援専門員の資格を取っている者も何人かいるという状況です。基幹型相談支援センターにその者が配置されるかどうかもまだ全然分かりませんし,エース級の相談支援専門員を置くというのもまだ全然考えてはいないところです。 (副会長)  ありがとうございました。  まだまだ分からないことだらけで本当にイメージが作りにくいとは思いますが,この話をどんどん膨らませていかないと次の会に挑めないので,皆さんの意見をたくさん聞いて,それで判断していただきたいと思いますので,どんどん意見をお願いします。 (委員)  今まで話してきて,今回アンケートをし,評価していただいてということですが,出た方向性というのが,基幹相談支援センターが必要と思われる内容というのと大体同じである感じで,課題は「まあ,そうだろうな」という感じの結果であると思います。ただ,どうするのかということですが,何か少し考えにくくイメージがわかないと私が思うのは,高知市の中でもう少し「このようなことがすごく課題になっている」みたいな特徴的なものがあれば,もう少し考えやすいのではないかと思ったりしています。アンケートに答えてくださった,相談センターや相談支援事業所の方は,基幹相談支援センターがあって,きちんと後方支援してもらっていてということが,ひいては利用者さんのためになったりすることなので,すごく大事なポジションであると思いますが,そこら辺が何かもう少しあったらいいなと思ったりしますが,それはどうしたらいいのでしょうか。 (副会長)  高知市のほうで答えられる方はいらっしゃいませんか。 (委員)  高知市のほうではなくて,皆さん見てどうしたらいいのだろうかなと私が思ったので。 (副会長)  そしたら,委員さんの中でもう少し「こんなことは」とか,何か具体的なことでも構いませんのでご意見等ありませんか。 (委員)  議論しにくいですよね。 (副会長)  はっきりしたことがまだ決まっていない中で,自立支援協議会がこうしてほしいと言ってこうなるのかというか,そこら辺も難しいところがあります。ただ,イメージがわきにくいというのは本当にそうだと思います。情報を得る機会がすごく少なかったので,なかなか現状を皆さんに把握してもらうことがすごく難しいし,アンケート結果も含めてですが,アンケートも相談支援専門員の方の答えであって,「当事者側から見たらどうなのか」とか,そういうところも本当なら知りたいというところもあります。そういうところもイメージしにくいもとではないかと思います。  何か意見のある方いませんか。 (委員)  質問になるのですが,先ほど意見がでていた高知市の課題になるようなものが,本来であれば多分,相談の検討会等があって,そこのリーダーさんになるような方が話をしてくれるような状況があれば,一定見えてくるものもあるのではないかなと思うのですが。相談を担当する方は異動が多く,なかなか安定して「この方」というふうに担っていただける方というのもずっと不足しており,スキルが安定しないというのも課題として上がっていたのかなと思いますが,そこら辺りの安定は見込めるものがあるのでしょうか。 (事務局)  ただ今ご意見のあったとおり,高知市がこの方に担っていただきたいと思っても,その方が異動になったらもうそれで相談支援の質の低下というか,レベルが下がるようなことが続いてきておりまして,今はブロック勉強会を開催し,事例検討をこなして,その人の見方,みんながその人をトータルで見る力というのを付けていくことと,横のつながりを作るというところを今,地道にやっているところです。そこからまた検討会に来ていただけるようなメンバーというのも考えていかないといけないのですが,その方が安定してずっといていただけるかどうかというのは,なかなか保証はできないところなのですけども。でも,やはりブロック勉強会というような事例検討会で,その人をどう見るかというような力を定期的に付けるというのは,全体のレベルアップにはつながっていくと信じて,今やっているところです。 (副会長)  ありがとうございました。  私が少し気になっているのが,スーパーバイザー等ですごくプロフェッショナルな人材を置いてほしいというのは私も一緒なのですが,そういう意見なんかもないですか。今の状態では心もとないので,基幹型を作ったらそういう人を是非置いてもらいたいとか,そういう意見ないでしょうかね。 (委員)  今,副会長が話されたように,基幹型を作るということは,スーパーバイズとか,あと困難事例をこなしていくとかというところが中心にあると思うので,そこには常駐というか正駐の方を構えてやっていかないといけないと思います。相談支援の特定の誰かにそこを担ってもらうだけでは,そこの人が替わってしまえば,また新しい人ということになるので,基幹の中でそういう方を常駐させて,そこが基幹相談支援事業を動かしていってくれるような仕組みを作っていくことが大切なのかなと思います。それで,今の相談センターには,4地域の地域別の基本相談を担ってもらう。それは基幹相談でやるのではなくて地域のほうでやってもらって,基幹相談センターには,困難事例等の部分や,あと相談支援の研修,そういう部分をできるような形でやっていくことが必要ではないかと思います。形だけではなく,人材を確保するということも大切なのではないかと思います。 (副会長)  ありがとうございました。今のような意見,ほかにないでしょうか。 (委員)  まず一つに,この支援センター,基幹型を作るというのが,上からプランとして「こんなものを作りなさい」と言われて,それにおたおたしているというのが私の受け取った実感です。足が根についてないというか,実際に皆さんが当事者の方,家族の方が困っておられるようなところからそういうものが必要だというのは上がってきていたのだろうけれども,実際にそれができてこなくて,いわゆる行政というか国のやり方として上からこのようなもの作らないといけないと,これからの福祉の考え方はこういう考え方なのだというのに振り回されているのではないかというのが私の実感としての意見です。そう言っていてもいかんので,ともかくそれがなければ福祉は進まないので。ただ,アンケートの結果の中で色々望むことがでてきており,専門家の紹介,スーパーバイザー,コーディネーター,アドバイザー,専門家,こんなことができる人を望むと書いてあるけれど,そんな人が高知市にそれほどいるのですか。確かに,福祉の専門家は,大学が増えどんどん卒業してきて増えているけれども,実際に高知で,それほど私は福祉のほうに詳しくはないのだけれども,心理で言うと,スーパーバイズできる人というのはほとんどいないです。第一,高知県内に心理の大学,学部がないです。だから,そういう状況で,福祉でも県立に大学院がありますが,その中でその専門職を作る専門の先生というのはどれぐらいいるのかな。実際にそういうスーパーバイズをできるほどの人がどれだけいるのかなみたいなのを考えると,要望してもなかなか難しいのではないかなという気がします。だから,わっと手を広げてしまって,これを全部埋めようと思ったら何十年も掛かってしまうという気がしないでもないかなと思います。なので,どこかが具体的にそれをどういうふうに構築していくかみたいなことを考えていかないと思う。大体この協議会,何年か前に1回やって,ワークグループまで作ったけれど,その後どうなったのだろうみたいな気がして。私は入っていなかったので,記録だけ見せてもらったのですが,何か消えてしまったような気がするので。今回もまた,上から作れと言って,みんながこんなこと希望しますと言っても,なかなか難しいので,もっと具体的なものを出してこないと現実化しないのではないかと思います。ただ形だけができる,箱だけができるということになり兼ねないのではないかという気がします。  私はもう一つ,ボランティアのほうもやっておりますが,ボランティアの人も非常に人材不足となっています。だから,私が福祉の仕事に関わってくれる人を探していくうえで考えるのは,定年退職して何もしてない人,専門家を引っ張り出していくしか手がないのかなということです。そういう人たちを口説いていく,そんな具体的なことをやるしかないのかなということが私の意見です。 (副会長)  本当にご意見はごもっともだと思います。本当に難しいところでの基幹型の設置だと思います。今日はどんな基幹型にしたいかという意見をたくさん出してもらって,また事務局のほうで考えてどんなふうに結論を出すか考えてもらって,また案を出してもらいたいと思うので,自分のイメージする基幹型センターで「こうこうこういうふうな基幹型センターであってほしい」とか,そういう意見があればもう少し聞かせていただきたいと思います。 (委員)  ここに座らせていただきながらこのようなことを言ったら恥ずかしいのですが,本当に発言もようしないというのが偽らざるところなのですが,今までお話を伺っている中で,専門性が高いと言われる方が量的にそんなにたくさん望めないというのも,これも現実なのかなと思いながら伺っていました。  一方で,このイメージ図に示されているような,一番上にある障害のある市民・その家族・関係機関と図に人型で示されているところから,相談センターと指定相談支援事業所への矢印の部分や,相談センターと基幹相談支援センター,相談支援事業所と基幹相談支援センター,そのつなぎの線,ここのところがいかに太いものができて,滞ることなく行き来ができるということが,利用者である当事者の方たちにとって一番の望みなのではないかということをぼんやりと思っていました。それで教育の世界でもこれと似たように,学校とか,一番当事者と直接接する,当事者に近い場所の機関や施設が必ずしもオールマイティーに高い全ての専門性を持つというのは無理な話なので,そうするとやっぱり後方支援というのが絶対に必要になると思うのは同感です。そのときに,先ほどのその後のつなぎの線を太めるという意味で,例えば医療との連携というようなことが教育の分野でも言われましたけど,では,いつでもすぐに要望があったら学校に来てくれる,あるいは知見を述べてくれるドクターがいるかというと,なかなかそうはいかないのです。ある自治体に研修をさせてもらったときに,そこの自治体では,そういう相談したい学校とかが相談したい専門性のあるドクターに,例えば何曜日の何時から何時までの間は来てくださいではなくて,病院でご自分のお仕事をされていて構わないけど,何曜日の何時から何時の間には学校からの電話が入る可能性がありますと。その間にはすいませんけど,電話が入ったらその電話を優先して対応してくださいみたいな,いわゆる通信機能とか,もっと言ったらITとかを活用して,先ほど私が申し上げたこの黒い線でつないでいるパイプの部分を今どきのいろんな技術も活用してすることができれば,この基幹相談支援センターというものは量的に幾つも幾つも作るということではないと思いますが,何かそういうふうなつなぎの仕方で量的な不足を補うことができないのかなみたいなことをぼんやりと思っていました。 (副会長)  すごく新しい視点からの意見だったので,専門性を高めるという意味でもプロフェッショナルということじゃなく,今現在,別のところにいるプロフェッショナルの人たちをうまく活用して動かしていくっていう,そういう視点はすごく大事だと思うし,基幹型になったときにも基幹型をコーディネートする人たちの力量に懸かっているとは思うのですけれども。  ほかに何か意見はありませんか。 (委員)  何かまだまだ私はよく分からないところが多いのですが,高知市の障害者特性とか障害者の支援体制の現状と課題の中で,どんな基幹相談支援センターがあればいいのかというのを考えていったらいいのかなというところと,基幹相談支援センターの業務や機能もたくさんあると思いますが,その中でも優先順位というか,権利擁護の部分が今の高知市の障害者の支援体制でいうと弱いとか課題があるというのであれば,権利擁護のほうを優先順位の中で高めていったらいいのかなと思ってみたりもしていますが,高知市の地域性に合わせた基幹相談支援センターができたらいいなと思っています。 (委員)  これまでの自立支援協議会の中でこの基幹型の話というのは,確かにずっとどんなふうに作るかというのは言われていて,それを今ずっと思い出していたのですが,相談支援部会,それが何か消滅したみたいな形になったことはとにかく大問題であると。なのに,特定はたくさんできなければいけない。やらなければいけないから特定はできるが,その相談援助する人材が本当にいるのか,特定をやっていけるのかとかいうところで,その相談支援部会というものが無くなったこともあのときに課題にはなっていた。基幹型ができれば,その基幹型が特定相談所等を取りまとめて研修会の比較をし,人材の確保だけではなくてスキルを高めていくとか,そのような役割を担っていくのを基幹型というような形でやってきたなという,そこの人材が果たして誰かとかいうのとは別で,それは相談援助をしていく人たちもとにかくスキルを高めていくためにというところで,その後のローカルネットワークですか。ブロックごとの勉強会も今そうやって個々に4ブロックでやっているけど,全体としてのレベルを全体で上げるためには,10月に目標を立てて相談支援部会ということをするということでしたよね。  なので,その全体に対してのいろんな研修企画や,そういうのを発信していくのがこの基幹型になるのかと思います。こういうのができるとすごく思うのが,例えばうちの話ですが,高次脳機能障害の相談支援センターの窓口となったとたんに「えっ,それは医療ソーシャルワーカーでも知っておかないといけない情報ではないですか」というようなことを聞いてくるソーシャルワーカーの人とかもいたりして,例えばソーシャルワーカーにしても,一相談援助者たちがいろんな社会資源の把握をするのは,相談援助者としたら当たり前のことなので,この基幹型の相談支援センターができることに望む役割の中で,最後の新しい事業所の把握という,情報発信というのは基幹型でもあるだろうけれど,ソーシャルワーカーとか相談援助者が,自分がやらなければいけないことというのを基幹型にやってくださいという受け身ではいけないだろうなと思ったりします。そういう意味では,相談支援部会が早く出来上がって,皆が相談援助者としてのやるべきこと,ソーシャルアクションを,社会福祉を学んでいく人間としてはソーシャルアクションして何らかの社会資源を新たに作っていく働きかけを行政にしていくのも,これはワーカーの役割だったりするわけなので,いろんなところに新しい事業所ができたらそれぐらいは把握をしてやっていくということも一相談援助者の役割なので,基幹型ができることで受け身になりすぎる相談援助者が増えていくのはいけないだろうなと思ったりします。まとまりがないのですが,基幹型ができることによって受け身になる相談援助者が増えたりすることが怖いというところでしょうか。   (副会長)  ありがとうございました。  確かに基幹型に頼ってしまうということでは,一相談支援専門員として駄目だと思うし,専門員の仕事をしている以上は,絶えずいろんなところにアンテナを張って,いろんな情報を収集できるような状況にあってもらいたいというのは私も同じような意見です。  今までいろいろ皆さんの意見聴かせていただきましたが,高知市のほうとして何か意見はありますか。   (事務局)  高知市のほうもまだまだ具体的なイメージが固まっていないところではあるのですが,皆さんのご意見お伺いするのと,あと,高知県にも同じように自立支援協議会というのがあって,そこの中で,県の自立支援協議会の中にも人材育成部会というのがありますので,どの分野でもそうなのですが,人材というものが非常に重要になってくると思いますので,この人材育成という部分についても高知市のほうでも従来必要だ,大事だという話は出てきてはいましたけれど,ではそれに特化するような取組がきちんとなされていたかといえば,決してそうではなかったと思います。やはりやるべきことというのは,この中で市のほうの意見集約は必要ですけれども,人材育成というところは非常に大事な部分になってくるのではないかと思います。この自立支援協議会というのも当然活性化する必要があるのですが,人材が育つことによって,どういうところに課題があるかというのもきちんと見いだす力をつけてきますし,その力がついてくれば,どういうところが課題だからここは協議会で議論していきましょうというような,そういう人材が育つことによって,この相談支援体制であるとか,自立支援協議会というのも活性化してくるというふうに思っていますので,今日のご意見を踏まえると,まずはこの中でも人材の育成というところは,基幹を作るに当たっても重点的に取り組んでいかなければいけない部分であろうと聞きながら思っていたところです。 (副会長)  ありがとうございました。なかなか私の質問の投げ掛け方がうまくいかなくて,意見が言いにくかった点もあろうかと思いますが,その辺はご勘弁を。  今日の議論を事務局のほうに持ち帰っていただいて,また11月に新たな提案を出していただきたいと思います。  この議論に関しては,これで終わりとさせていただきます。ありがとうございました。 3 その他 (副会長)  続きまして,その他ですが,何かこれはという意見,話てもらいたいことがありますか。 ないようですので,私のほうから。前回,第1回のときに拠点のことで議論をしたと思 いますが,その後,その拠点に関して動きがあるかどうかというのを市のほうにお尋ねし たいと思います。 (事務局)  地域生活支援拠点の短期入所を重点的に面的整備していこうというところまでお話をした以降,7月に新規の短期入所事業所,定員2名のところは開設しました。あと,それ以外にも,複数の法人様から「短期入所をできるだろうか」というような問合せを頂いているところですので,少しずつ事業所数はまた増えていくということが期待されているところです。  あと,まだこの協議会の場でご説明していませんでしたけれども,医療機関が短期入所をもし行ったときに,重症心身障害や医療ケアが濃厚に要る対象の方に対して,県が短期入所の給付費と別に上乗せしましょうというような事業を,実際,今やっているのですが,高知市内も対象事業所ができれば,そういう県の補助事業を活用して予算化したり,事業化したりというのは,準備を内々に進めている状況になっております。  以上です。 (副会長)  今,市のほうの進捗状況を聞いたのは,私のほうから一つ提案がありまして,前回,面的支援を行うということで拠点に関しては話がされたと思いますが,結果,面的整備を行うということで今後の進め方について少しあやふやだったところがあると思います。施設の意見や,皆さんのいろんなご意見を聞かせていただく中で,やはり利用促進というのをしていかなくてはいけないという意見がすごく多かったと思います。それで,利用促進をどう進めていくか等そういうところまで前回話がいっていなかったと思うので,今後,利用促進を促していく活動を積極的にやっていかないと現状を変えていくことができないと思います。それで,自立支援協議会として市のほうに,体験で当事者が施設の見学に行くとか,支援者のほうが契約を促すとか,体験で施設を利用していくとかということを進めていって,顔の見える利用の仕方というのを進めていっていただきたいなというのをずっと思っていました。やはりこのままにしていくと,利用はなかなか難しいとか,受入れが難しいということで,何もしないまま進んでいってしまうのではないか。このままだったらそうなりかねないので,やはり一歩進めていくためには,そういう行動というか動きを進めていってもらいたいというのが私の思いです。  皆さんにそういう同じような思いがあるのであれば,自立支援協議会から市のほうに提案をさせていただきたいと思うのですが,皆さんいかがでしょうか。 (異議なし) (副会長)  そしたら,市のほうで何らかのアクションを起こしていただきたいと,自立支援協議会からお願いいたします。  私の提案は以上です。  次回のことになりますが,次回の議題としては,「養護学校の現状と課題について」お話ししていただけるという了解を得ておりますので,そのお話をしていただくということと,それからもう一度,基幹型についての検討を行います。  今日はできなかった西部の相談センターの事例をどうしようかと思っているのですが,やはり是非やっていただきたいということであれば,この11月の会のときに報告していただきますが,皆さんいかがでしょうか。 (異議なし) (副会長)  では,是非やっていただくということで,事務局での準備よろしくお願いします。  以上で議事は終わりましたので,ありがとうございました。 4 閉会 (司会)  平成28年度第3回高知市自立支援協議会の開催は,平成28年11月を予定しております。また日程調整をさせていただきますので,よろしくお願いします。  以上をもちまして,平成28年度第2回高知市自立支援協議会を閉会いたします。委員の皆様,ありがとうございました。