令和4年度 第2回 高知市自立支援協議会 日時:令和4年10月28日(月)18:30〜                    場所:総合あんしんセンター 3階大会議室 1 開会  開会挨拶  本日の議事内容及び資料確認   2 報告・協議事項 @ 協議 日中サービス支援型指定共同生活援助事業者プレゼンテーション    (資料によりプレゼンテーション)   3 その他 4 閉会 (会長)  「日中サービス支援型指定共同生活援助事業所プレゼンテーション」を行うにあたり,事務局からの説明を依頼した。 (事務局)  日中サービス支援型指定共同生活援助は,平成30年度に新設されたサービスであり,従来の共同生活援助より手厚い勤務体制(世話人の配置が3:1)が認められているので,重度の障害者等に対応したグループホームとなっている。加えて,短期入所の併設が義務づけられており,在宅支援の役割も担っている。  また,自立支援協議会に年一回以上報告をして評価を受けることとなっている。  今までは四国ライフケア(2事業所)のみであったが,令和4年4月にRASIEL高知が開所したので,今回は3事業所からのプレゼンテーションとなる。 (事業者:RASIEL)  株式会社ラシエル。2020年6月1日設立。現在46事業所あり(2022年7月時点),随時拡大中。RASIEL高知は2022年7月15日付で開設。最大定員が21名,入居者20名,短期入所者が1名。  日中サービス支援型の障害者の重度化・高齢化に対応する為に併設された共同生活援助となっている。短期入所を併設し私生活・障害者の生活の場を提供しており,また訪問看護事業として他医療機関と連携し,医療的ケアが受けられる体制となっている。昼夜を通じて1以上の職員を配置しており,生活上の相談,日常生活上の変調(食欲・入浴・排泄)の介助を行っている。  支援技術,知識向上のための取り組みとしては,職員の資質向上のための研修の機会を設けている。採用後3か月以内に障害知識などの指導,継続研修として年に2回以上,支援,介助,介護技術などを学んでいる。 現在の利用者の受け入れ方については,病院からの受け入れや,外部からの訪問看護事業所による定期訪問を週に2回程行っている。今後,地域の訪問と医療機関が契約を締結し希望者には定期的な訪問診療を受ける機会を提供することで,重度の方や医療的ケアが必要な方を受け入れていく予定。また,入所者,短期利用者に関しての主な窓口の連絡としては,基幹相談支援センター,自治体,相談支援事業所,病院,障害福祉関連事業等,ホームページからの問い合わせなどで対応している。 支援内容としては,住居内では創作活動や余暇活動,入浴,整理整頓,家事等の支援,また,金銭の管理をし,習慣化させることで自己管理を目指している。外では,週1回買い物の支援,近隣の散歩,受診の付き添いをし,個々のニーズにあった支援を行っている。 (事業者:にじいろホーム介良)  四国ライフケアが運営。にじいろホーム介良,にじいろホーム上町,また11月ににじいろホーム瀬戸もオープン予定。三重や大阪でも事業を展開している。高齢者の介護,障害者の自立支援を併せて行っていることが評価され,高知県にモデル事業として認定されている。  定員に関しては,グループホームについては介良と瀬戸は20名,上町は19名,短期入所については介良,上町が1名ずつ,瀬戸は2名となっている。グループホームは中重度障害がある方で,65歳未満の方の利用となっており,身体介助,生活援助,健康管理等の支援をしており,日中活動の場所として施設に生活介護が併設されている。  日中サービス支援としてはグループホーム,生活介護それぞれ管理者,サービス管理責任者が兼務し,生活支援員と世話人を複数名配置し,加えて生活介護は専従で看護師を1名以上配置。また,夜間支援従事者は利用者10名につき1名ずつ配置し,各フロアに1名ずつ職員がいる体制を取っている。  介良と上町と連携体制が違うところがあるが,基本的には病院や,往診で南在宅クリニック,薬局,訪問看護ステーションナースケアとも医療連携をし,対応している。   実績と現状について,介良は3年目を迎え,平均入所率が19.1名で(2022年9月時点男女比15名:5名)満室の状態が続いており,平均年齢は44歳,障害種別は身体障害の方が一番多く7名,障害区分の平均は4.2となっている。男女比は男性15名,女性5名。  介良の短期入所については月の利用率が約83%で,入所の頃に比べると平均障害区分が低く,3.1となっている。入居者の男女比は18名:5名で,障害種別は精神の方が12名と一番多くなっている。 (事業者:にじいろホーム上町)  現在18名が生活している。(定員19名,男女ともに9名)平均年齢については40.5歳,平均障害区分は4.4。知的障害者が4名,身体障害者が2名,精神障害者が12名となっている。  短期入所については,月の利用率は50%とコロナの影響が出た。中には一般就労されている方や就労B型の利用者もいる。男女比は,7名:4名。知的障害者が5名,身体障害者が1名,精神障害者が5名となっている。  平日の一日の流れとしては,7時に起床,7時半に朝食に向けて朝食の準備。その後10時に生活介護。平日週5日生活介護で活動しているので土,日は,ゆっくりと休む方も一定数いる。その後,生活介護で入浴や体操,16時には一旦,グループホームに帰ってきて,おやつや水分補給をし,18時までまた,お部屋で活動したり,談話したりしている。18時に夕食,20時に消灯,21時から3時間に1回巡視確認をしていくという一日の流れ。   (委員)   現時点での施設の問題点,改善点があれば,入居者・職員各々について教えてほしい。 (事業者:RASIEL)  現時点では利用人数が少ないので,利用者同士仲良くしている。一方,障害種別に応じて配慮が必要な部分があり,難しさはあるが日々工夫しながら対応している。  職員については出入りが激しく,なかなか定着しないところが問題点。 (事業者:にじいろホーム上町)  コロナ禍で,活動が制限され,特に外出制限に伴うストレスをどう軽減させるかが問題。また,外出制限により体力維持が難しい状況となってきている。  その一方,利用者同士のトラブルが少なくなり,団結力が増してきたと感じる。 (事業者:にじいろホーム介良)  上町と同様の課題は介良でもあるが,介良の場合,室内にいる事で言い様の無いストレスや閉塞感を持っている方がいるように感じる。  また,65歳を迎える方も複数名出てきて,介護施設に移行される方もいれば継続して生活される方もいる。利用者の高齢化に伴い,重度化する利用者への対応で職員のスキルが求められることも多くあり,社内研修や日々の支援の中で,介護実技を共有している。 (委員)  外出や受診の同行は,家族の対応や移動支援のサービスを使わなくてもRASIELで対応してくれるのか? (事業者:RASIEL) 利用者からの希望があれば,職員で話し合い,支援の順番などを工夫しながら対応している。 (副会長)  利用者の収入は年金のみとなるが,年金で賄えているのか,家族からの支援が必要なの か,経済状況を教えてほしい。 (事業者:RASIEL)  少人数かつ,年数も長くないため,相談員や,基幹相談と連携を取りお困りの点をどう解決できるか考えている。 (事業者:にじいろホーム介良)  大体月額8万円前後が定額でかかり,障害年金1級受給者は年金のみで賄えている。障害年金2級受給者が半数以上おり,そうなると年金だけでは賄えず,家族から生活費の支援を受けている。家族の支援が難しい場合は生活保護の適用を受けている。 (事業者:にじいろホーム上町)  上町も同様。 (副会長)  中度から重度の方は働く事が難しい,賃金を得る事が難しいところで,2級・1級のお金で生活をしていかなければいけない。保護者も高齢化していく中で,頼れなくなった時にどうするのか,賄えなくなったら生活保護を全員受給すれば良いのか。生活保護にかからない位のお金で過ごせる様な仕組みを作ってもらいたいという思いから質問した。 (委員)  私は,むしろ自立を目指すのではなく,生活保護を受け,福祉行政のお金が動くような形にするのが良いと思う。またこの協議会で,入所されている方の医療の必要度,退所された方の理由,障害年金何級の方がどれくらい自力で賄えているのか等,報告する必要があると思う。   (事務局)  協議会の意見として次年度報告してほしいことを取りまとめ,課題や強みを見つけ,事業者様で運営方法をもんでほしい。 (委員)  RASIELさんで,日中活動サービスを使われている方,また日中活動サービスが使えずに居室で過ごされている方がそれぞれ何名ずついるのか。にじいろホームさんの生活介護の利用者さんとあと他法人の日中活動サービス使われている方の割合を教えてほしい。また,コロナ禍の短期入所の方の日中の過ごし方も教えてほしい。 (事業者:にじいろホーム介良)  グループホームと生活介護が一体化した施設のため,居住者,生活介護利用者ともに20名。中には十分就労能力を持っている方や,生活介護以外の福祉サービスが適切な方もおられ,そういった方は地域の違ったグループホームや,就労の作業所を希望する方も出てきているため,そのような場所への連携や,送り出しも今後の課題になると思う。逆に交通手段が確保できない方や日中活動先に通う事が難しい方は,介良の施設を継続的に使っていく方が一定数いるとい思う。  短期入所についてはコロナ感染が多かった時期は,いろんな方を受け入れること自体リスクが高いと感じていた。ただ,短期入所自体を完全に止めてしまうと,緊急時に困るため,お部屋自体は継続的に利用していただく体制を取っていたが,日中活動を利用したい場合は感染リスクが高いときには一時的に,やむなくお断りしていた事もあった。 (事業者:にじいろホーム上町)  入居されている方,生活介護を利用されている方ともに,19名。外部のサービスを使ったり日中活動に通われている方は今の所いないが,法人内には就労の事業所や,自立度の高いグループホームもあるため,今後希望者がでてきて案内できれば社会貢献ができると考えている。  短期入所は,ご家族が長期入院したり急遽,利用される状況がここ最近多く出てきた。それ以外の方でも今後自立を考え,宿泊や,施設入居に慣れていく準備をされる方が一定数いる。 (事業者:RASIEL)  ご家族の支援の負担軽減であったり,通所が使えない方,就労施設に通っている方などがこの日中活動サービス支援型を利用している。  知的の方で家族と離れて自立できる人とできない人がいる。その人にあった支援が必要。例えば病院や施設を一つにこだわらず,色んな介護を利用して分散していくことが自立の近道になっていくと指示される先生が多い。ただ,一番大事なのは家族との連携であるため,ご家族と協力しながら自立ができるよう,色んなパターンで支援している現状。 (委員)  虹の夢グループさんの数字の実績は何年から何年のことか。またお問い合わせの件数や,断った件数で昨年の数字との比較など教えてほしい。  また,2つの事業所をやってきて,今度3つ目の事業所に向かうにあたり,強みや,長浜ならではの新しい事業の取り組みがあれば教えてほしい。 (事業者:にじいろホーム介良)  にじいろホーム介良について,資料は9月末時点の3年間合計の短期入所利用者数のため,今年の利用者は10名前後だと思う。表記の仕方も含め,改善して行きたい。  にじいろホーム瀬戸は,介良,上町で支援していく中で,ご家族がご高齢であったり,在宅での生活が難しい方が集まっている印象を受け,介護が必要になったり,医療の必要性が出てくると思うため,今後,瀬戸も同様に往診の体制を取りたい。その瀬戸の隣にナースケアという訪問看護の事業所や住宅型有料老人ホームが併設しているので,介良,上町以上に医療ニーズが高い方も対応できるのが特徴になると思う。また,建物自体は形が介良をベースに作られているので,介良がリニューアルした形の建物になり,訪問看護等の医療点検がしやすくなるのが特徴だといえる。   (委員)  昼間もずっと同じ人と生活することは,ご家族は安心する一方,利用者さんは閉塞感を感じるのでは。例えば,同一法人内で生活介護も介良の人が上町へ通う選択肢が出来たりすると,違った人に会える楽しみができ,閉塞感も少しはなくなるのでは。 (事業者:にじいろホーム介良)  介良は利用者さんの特性に合わせて机の配置を工夫したり,相談室を設け利用者さんの状態に応じて配慮できる空間があるのが特徴。また,公園に行くなど外出することで,上町や瀬戸の利用者の方と交流が今後できるようにし,ずっとホームの中にいるストレスが少しでも解消できる機会を作りたいと考えている。 (事業者:にじいろホーム上町)  介良同様,同じ人と過ごす状況はある。しかし外部から短期入所の利用者さんが来たとき,新鮮味を感じると評判があったので,短期入所を併設したのがよかった。入居者の半数以上が定期受診をし,その際ご家族に協力してもらい,ご家族に会い,ストレス改善を図っている。また上町の敷地面積の広さを生かし,3事業所で交流できる環境ができればと考えている。 (委員)  研修の内容や頻度を教えてほしい。また,支援力には個人差があると思うがどのように支援力向上を図っているのか教えてほしい。 (事業者:にじいろホーム介良)  法人全体での取り組みになるが,にじいろホーム介良は,インターネットを通じ,介護や障害の研修を毎月各自で受講している。研修を基に考えを職員同士で共有し,実際の現場で生かし,支援内容の改善を図っている。 (事業者:RASIEL)  RASIELはチャットやズームを使って研修を行っている。中でも,スタッフと管理者が本部からの研修内容をどのように共有できるか課題として取り組んでいる。研修内容としては本部の弁護士事務所から,パワハラや身体拘束,またヤングケアラー問題など。また特別支援学校の生徒数が増えている事に対して,どのように私たちも受け入れていくのかも課題となると思う。夜勤などでシフトが合わなくてもネットやSNS等で情報共有しながら,スタッフから問題点をピックアップして,フィードバックする取り組みも行っている。また感染対策徹底も訪問看護を通じて行っている。 (会長)  RASIELさんは開所約3ヶ月で現在利用者さんは4名だと思うが,定員20名の見通しは読めているのか。 (事業者:RASIEL)  入所の問い合わせはきているが職員が足りず,今足止め状態で待ってもらっている状況。今後,求人も検討中。11月を目途に増床を検討中。 (会長)  次回以降,事業所さんが答えやすいよう,事前に質問事項をこちらから提示する。