2022年10月 新型コロナワクチン予防接種についての説明書 ファイザー社製乳幼児(生後6か月から4歳)接種用 生後6か月〜4歳のお子様の保護者の方へ 新型コロナワクチンの接種対象となっている生後6か月〜4歳のお子様の保護者の方へ ◎ワクチン接種には、保護者の同意と立ち合いが必要です。 ◎接種を希望する場合、予診票の署名欄に、保護者の氏名を記入してください。接種を希望されない場合には、自署欄には何も記載しないでください。予診票に保護者の署名がなければ、予防接種はできません。 ◎疑問などがあれば、あらかじめ、国や市町村からの情報をご覧いただくか、かかりつけ医などによくご相談いただき、接種のご判断をお願いします。 新型コロナワクチン接種について 本ワクチンの接種は国と地方自治体による新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)ワクチン接種事業の一環として行われます。本ワクチンの接種は公費対象となり、希望者は無料で接種可能です。なお、本ワクチンは生後6か月〜4歳の方が対象です。 ワクチンの効果と投与方法 今回接種するワクチンはファイザー社製のワクチンです。新型コロナウイルス感染症の発症を予防します。 本ワクチンの3回目接種から1か月後、免疫原性が事前に規定した基準を達成したこと、オミクロン株等に対する中和抗体価の上昇が確認されたこと等から、一定の有効性が期待できるとされています。(オミクロン株流行下における3回目接種後の発症予防効果は73.2%と報告されています。) 販売名 コミナティ筋注6ヵ月〜4歳用 効能・効果 SARS-CoV-2による感染症の予防 接種回数・間隔 3回(通常、3週間の間隔をおいて2回、その後8週間以上の間隔をおいて1回)※筋肉内に接種 接種対象 生後6か月〜4歳 接種量 1回0.2mLを合計3回 ※接種する有効成分の量は3μg(12歳以上の10分の1) 1回目の接種からの間隔が3週間を超えた場合又は2回目の接種からの間隔が8週間を超えた場合は、できるだけ速やかに2回目又は3回目の接種を受けてください。 本ワクチンの接種で十分な免疫ができるのは、3回目の接種を受けてから7日程度経って以降とされています。また、発症等を完全に予防できるわけではありません。ワクチン接種にかかわらず、引き続き、適切な感染防止策を行う必要があります。 予防接種を受けることができない人 下記にあてはまる方は本ワクチンを接種できません。該当すると思われる場合、必ず接種前の診察時に医師へ伝えてください。 明らかに発熱している人(明らかな発熱とは通常 37.5℃以上を指します。ただし、37.5℃を下回る場合も、平時の体温を鑑み発熱と判断される場合はこの限りではありません。) 重い急性疾患にかかっている人 本ワクチンの成分に対し重度の過敏症(アナフィラキシーや、全身性の皮膚・粘膜症状、喘鳴、呼吸困難、頻脈、血圧低下等、アナフィラキシーを疑わせる複数の症状。)の既往歴のある人 上記以外で、予防接種を受けることが不適当な状態にある人 予防接種を受けるに当たり注意が必要な人 下記にあてはまる方は本ワクチンの接種について、注意が必要です。該当すると思われる場合は、必ず接種前の診察時に医師へ伝えてください。 抗凝固療法を受けている人、血小板減少症または凝固障害のある人 過去に免疫不全の診断を受けた人、近親者に先天性免疫不全症の方がいる人 心臓、腎臓、肝臓、血液疾患や発育障害などの基礎疾患のある人 過去に予防接種を受けて、接種後2日以内に発熱や全身性の発疹などのアレルギーが疑われる症状がでた人 過去にけいれんを起こしたことがある人 本ワクチンの成分に対して、アレルギーが起こるおそれがある人 過去に、薬剤で過敏症やアレルギーを起こしたことのある人は、接種前の診察時に必ず医師へ伝えてください。 接種を受けた後の注意点 本ワクチンの接種を受けた後、15分以上(過去にアナフィラキシーを含む重いアレルギー症状を起こしたことがある方や、気分が悪くなったり、失神等を起こしたりしたことがある方は30分以上)、接種を受けた施設でお待ちいただき、体調に異常を感じた場合には、速やかに医師へ連絡してください。(急に起こる副反応に対応できます。) 注射した部分は清潔に保つようにし、接種当日の入浴は問題ありませんが、注射した部分はこすらないようにしてください。また、接種後に体調が悪い時は無理をせず、入浴は控える等、様子を見るようにしてください。 通常の生活は問題ありませんが、当日の激しい運動は控えてください。 副反応について 主な副反応は、注射した部分の痛み、頭痛、関節や筋肉の痛み、疲労、寒気、発熱等があります。また、稀に起こる重大な副反応として、ショックやアナフィラキシーがあります。なお、本ワクチンは、新しい種類のワクチンのため、これまでに明らかになっていない症状が出る可能性があります。接種後に気になる症状を認めた場合は、接種医あるいはかかりつけ医に相談してください。 ごく稀ではあるものの、ワクチン接種後に心筋炎や心膜炎を疑う事例が報告されています。接種後数日以内に胸の痛みを訴える、息苦しそうにしている、等の症状が見られる、又は食欲や活気がない等が続くようであれば、速やかに医療機関を受診してください。 ごく稀ではあるものの、mRNAワクチン接種後にギラン・バレー症候群が報告されています。接種後、手足を動かさない、力が入らない等の症状が見られる、又は食欲や活気がない等が続くようであれば、速やかに医療機関を受診してください。 予防接種健康被害救済制度について 予防接種では健康被害(病気になったり障害が残ったりすること)が起こることがあります。極めて稀ではあるものの、なくすことができないことから、救済制度が設けられています。 新型コロナワクチンの予防接種によって健康被害が生じた場合にも、予防接種法に基づく救済(医療費・障害年金等の給付)が受けられます。申請に必要となる手続きなどについては、住民票がある市町村にご相談ください。 新型コロナウイルス感染症について SARS-CoV-2による感染症が発症すると、熱や咳など風邪によく似た症状がみられます。軽症のまま治癒する人も多い一方、重症化すると、呼吸困難などの肺炎の症状が悪化し、死に至る場合もあります。 今回接種する新型コロナワクチン(ファイザー社製のワクチン(生後6か月〜4歳用))の特徴 本剤はメッセンジャーRNA(mRNA)ワクチンであり、SARS-CoV-2のスパイクタンパク質(ウイルスがヒトの細胞へ侵入するために必要なタンパク質)の設計図となるmRNAを脂質の膜に包んだ製剤です。本剤接種によりmRNAがヒトの細胞内に取り込まれると、このmRNAを基に細胞内でウイルスのスパイクタンパク質が産生され、スパイクタンパク質に対する中和抗体産生及び細胞性免疫応答が誘導されることで、SARS-CoV-2による感染症の予防ができると考えられています。(5歳以上で使用するワクチンと同様です。) 本剤には、下記の成分が含まれています。 有効成分 トジナメラン(ヒトの細胞膜に結合する働きを持つスパイクタンパク質の全長体をコードするmRNA) 添加物 ALC−0315:[(4-ヒドロキシブチル)アザンジイル]ビス(ヘキサン-6,1-ジイル)ビス(2-ヘキシルデカン酸エステル) ALC−0159:2-[(ポリエチレングリコール)-2000]-N,N-ジテトラデシルアセトアミド DSPC:1,2-ジステアロイル-sn-グリセロ-3-ホスホコリン コレステロール 精製白糖 トロメタモール トロメタモール塩酸塩