花にはそれぞれ独特の魅力がありますが、初夏のあじさいにも独特の雰囲気と風格があると思います。
あじさいは不思議な花で、その花言葉は「移り気」ですが、それに反発するかのように、人々のいろいろな力を結集する要素を持っているようです。
来年一月一日に合併を迎えます春野町でも、今から三十年ほど前に地域の人々が十数本のあじさいを植えたことをきっかけとして、現在では、なんと約五㎞の街道に一万本のあじさいが咲く、県下でも有数の素晴らしい「あじさい街道」となっており、春野町内全域では約二万本のあじさいが美しく咲き誇っています。
香川県内でも、地域の小学生たちが数年前から熱心に活動し、それがきっかけで地域全体が動きはじめ、あじさいを二千本植えることに成功し、毎年あじさい祭りが盛大に開催されている事例があります。
市内の土佐山地域にも、可憐（かれん）なヤマアジサイがひそやかに咲いています。
ことしは雨が少ないので、夏場の水不足を心配していますが、やわらかな梅雨に打たれて可憐に咲くあじさいの風情には、素晴らしい魅力があります。
地域作りのきっかけにもつながるあじさいは、春野町の「町の花」でもあります。地域の人々が守り育ててきた春野町の「あじさい街道」をこれからも大切にしながら、さらに発展させていきたいですね。
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