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本文

文化財情報 有形文化財 絵馬豪農深瀬家井戸掘りの図

指定

高知市指定 有形文化財 指定年月日 平成 19年 2月 23日

名称

絵馬豪農深瀬家井戸掘りの図

所在地・所有者

高知市春野町弘岡中・荒倉神社

写真

絵馬弘瀬家
絵馬豪農深瀬家井戸掘りの図

解説

 明治15(1882)年に弘岡の深瀬家当主、深瀬基澄によって奉納された絵馬です。縦120cm(最大)、横150cmの絵馬で、左右には「明治十五年第二月吉日」「□□(判読不能)基澄」と墨書されています。絵馬の上方には由来書(後述)があり、奉納のいきさつが書かれています。それによれば、同家での井戸掘り作業中に土砂崩れによって埋まってしまった二人を神の恩によって無事救出することができたことから、このことを人々に知らせようとして絵馬を奉納したということです。

 絵馬にはその事件のようすが描かれていますが、大勢の人々が作業をする広い庭や2棟の白壁の蔵などから、当時の深瀬家の裕福さがうかがえます。深瀬家といえば、江戸時代なかごろより豪農(ごうのう)として栄え、のちには譲受郷士(ゆずりうけごうし)となって活躍しました。史料によれば、藩の借金にもたびたび応じ、銀や米なども無償で提供しています。さらに、藩主の「御宿」をつとめたり、藩関係者の宿所も提供していたりしたほどです。絵馬はそのような豪農深瀬家の裕福ぶりを伝える資料として貴重なものです。