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内和外順高知市広報紙「あかるいまち」より


土佐和紙(2009年11月号)

漉き舟で和紙をすく職人さんと、土佐手すき和紙を手にした岡崎市長 日本における和紙の歴史は古く1000年以上も前から、それぞれの地域の風土に育まれた特色ある和紙が受け継がれています。

 土佐和紙は山内家の入国後、産業振興策の一環として、野中兼山公らの貢献によって発展してきました。

 和紙は土佐を代表する特産品として大阪や東京へ多く出荷され、一時期は土佐和紙が全国シェアの約6割を占めていた時期もあるそうです。しかし、明治以降に西洋から洋紙が入ってきたために、徐々に生産が減少しました。

 手すき和紙の生産も、機械すき和紙に押されて減少しましたが、その中で、伝統ある土佐手すき和紙の復活に貢献したのが「和紙のちぎり絵」人気です。

 全国に和紙のちぎり絵サークルは数多く、これらのサークルによって、土佐和紙の素晴らしい技術力が高く評価され、土佐手すき和紙は全国的な広がりを見せています。

 いの町紙の博物館で毎年開催されている、ちぎり絵の全国選抜展でもその作品の質の高さには目を見張るものがあります。

 ちぎり絵のほか、古典美術品の復元にも数多く使われ、土佐和紙が復活しました。この背景には、高知県が誇る手すき和紙人間国宝の濱田幸雄(はまださちお)さんをはじめとする多くの先人の努力があります。

 土佐和紙の素晴らしさがさらに全国に広まっていくといいですね。

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